安全で快適な「自動運転化」へまた一歩! メルセデス・ベンツの最新ドライバー支援システムを試す/国沢光宏
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:オートックワン編集部
先進の電子技術といえば、かつては日本のお家芸だったが
日本人のクルマ好きなら誰もが「電子技術は日本の得意分野であって欲しい」と思っていることだろう。実際長い間、欧州のメーカーは自動運転や自動ブレーキ制御などを否定してきた。
しかし! ここにきて急速に欧州勢が電子制御技術を採用し始めている。加えてシステムも万全だ。
参考までに書いておくと、日本勢は2001年にデビューした「日産 シーマ」に、ミリ波レーダーとCCDカメラを組み合わせ自動ブレーキ&レーンキープアシストを発売している。13年前から基本的な技術が完成していたワケです。スバルの「アイサイト」だって基幹特許を1993年に申請しており、先見の明を持っていた。
その後の日本勢の進化は遅い。というか、メルセデスベンツの新型「Eクラス」に採用してきた『レーダーセーフティパッケージ』で完全に抜かれてしまった。
前方監視に関していえばアイサイトも決して負けていないが、後方は明らかに負け。
機能だって素晴らしい! 高い性能のセンサーをフルに活用。渋滞のノロノロ走行では、かなり長い時間ハンドルを操作しない状態で先行車の追尾も行ってくれる。すなわち行楽渋滞などでクルコンをセットしておくと、アクセルとブレーキとハンドルの制御まで行ってくれるワケ(高速走行は10秒間ステアリングから手を離していると警告が鳴るが、ステアリングに手を添えている限りは機能している)。
目の前の段差を何事もなく「魔法」のように通過する
また新型「Sクラス」に採用されている『マジックボディコントロール』は、ステレオカメラで前方を常時監視。段差など通過する際、サスペンションの硬さをコントロールするというもの。
試してみたら、10cmくらいの段差を正しく「マジック」のように通過してしまいました。
ベンツのステレオカメラ、どうやらアイサイトと同じ解析制御(スバルでは短冊法と呼ばれる)を行っているようだ。前述の通りアイサイトの基幹特許は1993年3月出願だから、2013年3月に切れた。
ステレオカメラで最も難しいのは解析技術。日本勢がモタモタしているウチ、特許まで無効に。
いずれにしろ、メルセデス・ベンツの新型EクラスとSクラスに採用されている電子技術は世界TOPである。前後左右の安全を常時確認。適切なブレーキ制御や、ドライバーに対するコーション(警告)を発してくれます。日本勢がベンツに追いつき追い越せるのはいつになるか? 現時点では追いつく技術すら発表されていない。
[レポート:国沢光宏]
「マジックボディコントロール」作動時
こちらが世界初採用「マジックボディコントロール」作動時のSクラスだ。脚が路面の凹凸の変化を見事に吸収し、少ない姿勢変化で通過しているのが判る。上の画像同様に時速30km/h程度で台座を通過している。
マジックボディコントロールは、フロントウィンドウ中央部のステレオマルチパーパスカメラが前方15mまでの路面を走査。路面の形状を細かく画像データとして取り込み、コントロールユニットがABC(アクティブ・ボディ・コントロール)と連動し、4輪のダンパーの硬さ・サスペンションの動きを瞬時に制御する。日中で視認性が保たれた状態なら、時速130km/hまで対応可能だという。
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