シーズン直前チェック! 実は4WD技術も凄かった、マツダのディーゼル&AWDの魅力(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
もうすぐ冬本番・・・AWDモデルが本領を発揮する季節到来!
これから冬に向けて需要を高めるのが、4輪を駆動できるAWD(4WD)だ。後輪駆動、あるいは前輪駆動といった2WDに比べて駆動力の伝達効率が高く、雪道などを安定して走れる。今年から来年にかけて、ウィンタースポーツや帰省を新車で楽しみたいと考えている読者諸兄も多いだろう。そこでAWDのニーズが高まるわけだ。
AWDのメカニズムは3種類に大別される。
まずはセンターデフ式。
2WDの左右輪の間に設置されたデファレンシャルギアと同様の機能を、前後輪の中央にも配置する。前後輪に駆動力を配分すると同時に、カーブを曲がる時などは回転数の調節も行う。常に4輪を駆動することが特徴で、今は悪路の走破力を重視したオフロードSUVに多く使われる。
2つ目は軽自動車やコンパクトカーに多く見られるパッシブ・オン・デマンドと呼ばれる方式だ。
「センターデフ」式や「パッシブ・オン・デマンド」式に続く第三の4WDシステム
主たる駆動輪(主に前輪)が空転すると、そこに生じた回転差を利用して、もう一方のホイールに駆動力を伝える。前輪駆動をベースにしたビスカスカップリング式であれば、前後輪の間に、粘度の高いオイルと多板クラッチを器の中に内蔵したビスカスカップリングを備える。
通常の走行では前輪を駆動。後輪は単純に引きずられて回るが、滑りやすい路面で前輪が空転すると、前後輪の回転差によってオイルがかき混ぜられ、後輪にも駆動力を伝える。
この方式はセンターデフ式に比べると構造がシンプルで重量も軽い。必要な時だけAWDになるから、常に4輪を駆動するセンターデフ式に比べると燃費でも有利だ。コストも安い。
なので合理的な方法だが、前輪の空転を受けて、その後で後輪が駆動するため、一時的にではあるが走行安定性が低下する。必要に応じてAWDになるオン・デマンド方式でありながら、作動の仕方はパッシブ、すなわち受け身的だ。4輪を駆動する機能はセンターデフ式に見劣りする。
マツダの「i-ACTIV AWD」はセンターデフ式とパッシブ式のイイトコ取り
ならばパッシブ・オン・デマンド方式の欠点を払拭させて、センターデフ式に負けない機能を身に付けられないのか。この要求に応えたのがアクティブ・オン・デマンド方式だ。
前後輪の間には、パッシブ・オン・デマンドのビスカスカップリングに代わる機能として、電子制御カップリングが備えられている。電子制御カップリングの内部には、前輪側、後輪側の多板クラッチを装着。多板クラッチが離れた状態なら2WD、圧着させるとAWDになる。クラッチだから圧着力を変化させることが可能で、前後輪の駆動力配分をコントロールしたり、前後輪の回転数を調節できる。
つまりカップリング方式のメリットを生かしながら、圧着力の調節機能により、複雑で重いセンターデフ式のような駆動力の優れた伝達も可能にした。
アクティブ・オン・デマンド方式は、いわば「イイトコ取り」だから、前輪駆動ベースのSUVを含めて幅広い車種が採用している。
このメリットに着目して、AWDの走破力だけでなく、運転感覚や燃費性能まで向上させたのがマツダの「i-ACTIV AWDシステム」だ。
[i-ACTIV AWD最大の特長は「予兆能力」!?・・・次ページへ続く]
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