シーズン直前チェック! 実は4WD技術も凄かった、マツダのディーゼル&AWDの魅力(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
本格派四駆「i-ACTIV AWD」にモード切替スイッチが備わらない本当の理由とは
峠道から枝道に入り、車両の乗り入れが可能な林道も走ってみた。
他メーカーのAWDでは、センターデフを直結状態にしたり、多板クラッチの圧着力を強める「ロックモード」を使う場面だが、CX-5のi-ACTIV AWDにはモードの切り替え機能がない。前述の予兆制御を綿密に行うからだ。
そもそも走行モードの切り替えは、ドライバーが道路環境や走行状態の変化を認識した後で手動により行う。このタイミングではすでに遅く、車両が不安定な状態になる心配も伴う。
その点、予兆制御を行うCX-5なら、ドライバーが気付いた時には、i-ACTIV AWDの多板クラッチにロックモードに相当する圧着力が与えられている。AWDシステムの走行性能モードを2WD、AWD、さらにAWD・LOCKと手動で切り替えていくと、「さあ行くぞ!」というオフロード気分は盛り上がるが、実用的にはあまりメリットがない。何よりも大切な走行安定性の確保、そしてスムーズで楽しい運転感覚を求めると、予兆制御を主体にした「モードレスAWD」になる。
未舗装の急坂発進も難なくクリア
ならばその実力はどうなのかと、勾配の急な未舗装路で登坂力を試した。ちょっと緊張する場面だが、何事もなく、ごく普通に発進した。クリーンディーゼルターボの底力もあり、ブレーキペダルから足を離してアクセルペダルを軽く踏むという、当たり前の操作をしただけだ。
これも今のマツダ車の走りに対する考え方に基づく。たとえ滑りやすい急勾配でも、CX-5はドライバーの操作に忠実に発進した。
優れた経済性も注目される。クリーンディーゼルターボ搭載のCX-5 XDのJC08モード燃費は、2WDが18.4km/LでAWDは18km/Lだ。AWDになっても燃料の消費量はわずか2%しか増えない。運転の仕方で変わる誤差の範囲だ。
しかもディーゼルが使う軽油の価格はレギュラーガソリンに比べて1リッター当たり20円ほど安い。ディーゼルの18.4km/Lは、ガソリンエンジン車の燃料代に当てはめると21km/Lくらいに相当する。
これだけの優れた走りを1.5リッターエンジンを積んだコンパクトカーと同等の燃料代で得られるのだから、CX-5 XDのAWDは経済性も優れている。
2016年に向け、狙うべき1台
2016年に向けて新車を買うなら、最先端技術を備えたクルマを選びたい。そう考えるなら、「i-ACTIV AWD+クリーンディーゼルターボ」は、有力な選択肢になりそうだ。
[レポート:渡辺陽一郎/Photo:和田清志]
※画像をクリックすると、i-ACTIV AWDとディーゼルターボを搭載した「マツダ CX-5 XD AWD」の詳細をチェックできるフォトギャラリーページへジャンプします!
マツダ CX-5 XD(クロスディー) Lパッケージ AWD 主要諸元
全長x全幅x全高:4540x1840x1705mm/ホイールベース:2700mm/車両重量:1640kg(19インチタイヤ装着車)/乗車定員:5名/駆動方式:「i-ACTIV AWD」(4WD)/エンジン種類:「SKYACTIV-D」直列4気筒 2ステージターボチャージャー付 DOHC 16V 直噴ディーゼルエンジン/総排気量:2188cc/最高出力:175ps(129kW)/4500rpm/最大トルク:42.8kgf-m(420N・m)/2000rpm/使用燃料:軽油/トランスミッション:「SKYACTIV-DRIVE」6速オートマチックトランスミッション/燃料消費率:18.0km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ:225/55R19 99Vタイヤ/メーカー希望小売価格:3,488,400円[消費税込み]
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。