マツダ CX-30 試乗レポート|売れ筋コンパクトSUVの大本命にいち早く試乗!(2/3)

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Mazda3同等の走行フィーリングを目指したCX-30

CX-30のメカニズムは、パワートレイン、シャシー共にマツダ3のコンポーネントを活用。マツダの考える「人間中心の思想」は不変だが、ヒップポイントや重心の高さなど、ハッチバックと比べると基本素性が不利なクロスオーバーながらも、マツダ3と変わらない走りのフィーリングを目指したそうだ。なおCX-30は、日本でも今年2019年の冬に発売予定となっている。

今回マツダ3 スカイアクティブXと同じタイミングでCX-30の初試乗を行なってきた。ドイツの古き良き町並みが残る田舎町タウヌスの市街地とアウトバーンを組み合わせた、欧州の“リアルワールド”で乗ったが、マツダ3より高速とワインディングが多めのコースを走ることが出来た。

今回の試乗車は欧州仕様で、ガソリンが2.0L Mハイブリッド(123ps/213Nm)+6速AT、ディーゼルが1.8Lターボ(116ps/270Nm)+6速MTの組み合わせだ。

アウトバーンからワインディングまで…様々なシチュエーションでCX-30に試乗

CX-30の走りは「目線の高いマツダ3」に「優しさ」をプラス

CX-30の気になる走りを一言で表現するなら、「目線の高いマツダ3」に「優しさ」がプラスされているイメージである。

走り始めのひと転がりからクルマの動きが滑らかで、目線がブレないフラット感の高い乗り心地はマツダ3と共通する乗り味。速度域や走るステージを問わず、クルマの動きと人間の感覚にズレがなく、滑らかな挙動や違和感がないハンドリングもマツダ3譲りだ。ただCX-30の場合、しなやかさと共に、どこかホッとするような安心感があるのだ。

その要因の一つは「視界の良さ」かもしれない。マツダ3も必要十分な視界性能を備えるが、やはり直接視界に勝る物はない。広いガラスエリアと死角の少なさは、結果的に運転のしやすさに繋がっていることを実感した。この辺りは、ユーザーを絞っているマツダ3に対し、幅広いユーザーが使う事を考えたCX-30らしさとも言えるだろう。

マツダ3とCX-30の基本素性の違いを考える

CX-30の特徴のもう一つは「基本素性」だと思う。

マツダの目指す走りは、クルマの走る/曲がる/止まるを個別に考えず、発生するGをどう総合的にコントロールしていくかが基本となっている。つまり、クルマの挙動(=ヨー、ロール、ピッチの繋がり)をシッカリとコントロールすることができれば、サスペンションやスタビライザーを必要以上に固めて姿勢変化を抑える必要はない…と言う考え方だ。

そういう意味で言うと、マツダ3は基本素性に優れるのでそもそもの姿勢変化が少なく、クルマを動かす方向のセットを実現するのは難しかったと推測する。逆に基本素性が不利(背が高く重心位置も高め)で、姿勢変化も大きいCX-30だが、クルマの挙動をコントロールする…と言う意味では有利な方向に働いているのかもしれない。

ただ、走りで感じたマツダ3との違いは優劣ではなく各々のキャラクターの差であり、どちらが良くてどちらがダメ…と言う事ではない事は理解いただきたい。マツダ3とCX-30、どちらもマツダが目指す走りのイメージとのブレはない。

>>2種のパワートレインの性能は必要にして十分、だが[次ページへ続く]

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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