マツダ 新型MAZDA3 セダン/ファストバック試乗│マツダ新世代を牽引するニュータイプの実力とは(1/2)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:佐藤 正巳・小林 岳夫

“MAZDA3” マツダ新時代の幕開けとなるモデル

日本人にとっては「アクセラ」の名前でお馴染みだったあのクルマが、フルモデルチェンジとともに名前を変え登場する。「マツダ3」だ。

日本以外の市場ではすでにこのネーミングだったから、海外(特に北米や欧州)でレンタカー利用経験のある方なんかは、この名前に馴染みがある方もいらっしゃるだろう。

そんなグローバルネームに、とうとう本国・日本でも改名である。モデル名に「マツダ」という会社名を組み込ということ自体が、かなりの覚悟とも本気とも取られることは想像に易い。そう、やはりこの「マツダ3」から、マツダのクルマは新世代に突入していくという。

しかし、このニュース自体はさほど大きなサプライズではなかったように思える。なぜならば、マツダの改革の息吹、新世代へ流れ込む潮流は、すでに今販売されているモデルにも濃厚に漂っていたからだ。

>>価格以上のデザイン! MAZDA3の内外装を画像で見る

期待を超え続ける“マツダデザイン”

どこにも迎合しないドラマチックなデザインや走りへの探求、また販売価格設定から国産車がなかなかな手を出せなかった内装分野への劇的なテコ入れ、エトセトラ、エトセトラ。だから、ああ、やっぱりね、だったのだ。でもこれは、すなわち同社が自分自身でハードルの高さを引き上げてきたことと同義だと思う。

そんな世界中のユーザーの溢れんばかりの期待を、やはりマツダ3は軽やかに飛び越えてくれた。テストコースでの試乗が叶ったので、レポートしたい。

名称がハッチバックからファストバックに変わった理由とは

マツダ3がふたつのボディ形状を持つのは、アクセラと同じだ。

しかし、名称も見た目も大きく変わった。まず名称ではセダンはそのままだが、ハッチバックが「ファストバック」の名に変更されている。

理由は実物を見れば一目瞭然だ。「ハッチバック」というには流麗すぎるのだ。リアエンドに向かってクーペライクに傾斜を強めるシルエットは、クラスを越えた存在感を放っている。機械というより生き物みたいな有機的な感じ…これは、サイドビューには敢えてキャラクターラインを使わずに、曲面を大事にして仕上げたからだという。

対してセダンはキリッとマニッシュな佇まいだ。どこか見ているこちらに緊張感を与えるような、静謐(せいひつ)な清潔感。セダンにはフロントライトから続くラインがサイドにまで続いて、硬質な性格を物語っている。

個人的に感動したのはリアエンドで、トランクリッドの先端がまるでダックテイルのように細く薄く、キュッと反り返っているところ。これによって腰高感のない、まるで路面に吸い付くかのようなデザインに仕上がっているのに惚れ惚れしてしまった。思わずこの曲線を何度も触ってしまったほどだ。

新マツダデザイン、最大の特長は内装の“進化”

さて、ごく個人的にはエクステリアデザインはもとより、マツダの本当の進化は実は内装の劇的な質感の向上にある(そしてそれは他の国産メーカーを動かす力があると信じている!)といつも思っているのだが、今回ももちろん期待を裏切らない仕上がりであった。

むしろすでにこの価格でここまでやっていいのか、と思わせるレベルの完成度を誇っていて、申し訳なさすら感じる領域に入ってきた。シートのカラーは4種類から選択でき、レザーの質的にもサラサラ乾いたような質感で、とても触れ心地が良い。発色も美しく、とくにホワイトは地色の黒とのコントラストが鮮烈な印象を与えてくれる。

「人馬一体」を目指し、正しいドライビングポジション=運転が楽しく、ストレスを感じないポジション、を目指すマツダだから、もちろんシートの設計にもこだわりまくっている。よって座り心地も上々だ。

あまりにもシンプルなコックピットはマツダの美学の賜物

コックピットはごくシンプルに形成されていて、スイッチ類も近代のクルマには珍しいくらいに少なく、直感的に操作出来そうなところもいい。なので、華美というよりは質実剛健なつくりなのだが、ダッシュボードの真ん中にディスプレイが抱かれているような、凝った造形のおかげでエレガントな雰囲気が漂う。そう、この上下に別れたパネルがナビを支えているみたいなデザインは、まるで仏頭を覆う菩提樹の根のようにオーガニックなラインが再現されていて目を奪われた。

「Car as Art」というのがマツダデザインの哲学だというけれど、まさにアートピースのような細工がそこになされているのを見つけるのは愉しい。

エンジンラインナップは4種

パワートレインで見れば、なんと4種類ものエンジンを選択させてくれることになった。

1.5リッター 直4ガソリンエンジンの「スカイアクティブ G 1.5」、2.0リッター 直4ガソリンエンジンの「スカイアクティブ G 2.0」、1.8リッター 直4ディーゼルターボの「スカイアクティブ D 1.8」、2.0リッター マイルドハイブリッドの「スカイアクティブ X」というラインナップなのだが、注目のマイルドハイブリッド「スカイアクティブ X」と1.5リッター ガソリンの「スカイアクティブ G 1.5」はまだ今回の試乗会では試せなかったので、次回の試乗に筆を譲る。

注目のマイルドハイブリッド スカイアクティブ G 1.5/XにはMTも設定

さすがマツダ、と唸るのはさらにそれらにそれぞれFFと4WDが用意されていること、さらに「スカイアクティブ G 1.5」と「スカイアクティブ X」に関してはAT/MTが用意さていること(!)で、さらにセダン/ファストバックの組み合わせにより仔細にパワートレーンが細分化されているから、いやはや、どれも目移りしそうではある。

ざっくり言えばセダンに「スカイアクティブ G 1.5」とMTの設定はなく、これらはファストバックにのみ与えられた特権となる。

>>MAZDA3 セダン/ファストバックの実力を試す![次ページへ続く]

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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