マツダ CX-30 試乗レポート|売れ筋コンパクトSUVの大本命にいち早く試乗!(3/3)

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2種のパワートレインの性能は必要にして十分、だが…

今回のCX-30試乗会で用意された2種類のパワートレインは、どちらもマツダ3よりも重い車両重量ながら“必要十分”な性能を備えるが、いっぽうでもう少しパンチが欲しいところだ。

ガソリンエンジン版については、エンジンの問題と言うよりも6速ATが足を引っ張っている。仮に8速ATだったら、1速のギア比はロー側に触れるので発進加速も良くなるし、中速域はステップ比も狭くできるので、エンジンの旨みをより引き出せるような気がするのだが…。

一方、1.8リッターディーゼルターボは、巡航してしまえば全く問題ないが、日常域で最も使うはずの1500~2000rpmはディーゼルとは思えないほどトルクが薄い上にターボラグも大きめで、ドライバビリティも悪い。CX-5/CX-8に搭載される2.2Lディーゼルターボは、極低回転域からターボを感じさせない滑らかなトルクの盛り上がりを実現しているのに「なぜ1.8Lは?」だ。

これを解決するには…価格は若干高くなるかもしれないが、1.8Lにも2ステージターボを装着して欲しい。ちなみにCX-30にも今後スカイアクティブXを搭載するそうだ。

気になる点もあるが、CX-30はCX-5やCX-3のユーザーを奪える実力の持ち主だ

このように気になる部分もいくつかあるが、総じて言うとCX-30はマツダクロスオーバーシリーズ最良の仕上がりである。

開発責任者の佐賀さんは「マツダのクロスオーバーSUVラインアップが揃ったので、自分の感性やニーズに合うものを選んで欲しい」と謙遜するが、筆者の心配事はCX-3/CX-5のユーザーを奪ってしまわないか…と言う事。CX-30にはそれくらいの魅力がある。

[筆者:山本 シンヤ/撮影:MAZDA]

>>マツダCX-30の内外装を画像でじっくり見る[フォトギャラリー]

MAZDA CX-30[欧州仕様] 主要スペック

    
MAZDA CX-30[欧州仕様] 主要スペック
エンジン種類 SKYACTIV-G 2.0 M HYBRID(ガソリン) SKYACTIV-D 1.8(ディーゼルターボ)

駆動方式

FF(2WD)

FF(2WD)

トランスミッション

SKYACTIV-Drive(6速AT)

SKYACTIV-MT(6速MT)

全長

4395mm

4395mm

全幅(車幅)

1795mm

1795mm

全高(車高)

1540mm

1540mm

ホイールベース

2655mm

2655mm

エンジン

直列4気筒 DOHC 16バルブ Mハイブリッド

直列4気筒 DOHC 16バルブ直噴ターボ

排気量

1998cc

1759cc

エンジン最高出力

90kW/6000rpm

85kW/4000rpm

エンジン最大トルク

213N・m/4000rpm

270N・m/1600~2600rpm

燃費(WLTP)

6.6L/100km(約15.2km/L)

5.1L/100km(約19.6km/L)

燃費(New-NEDC)

5.5L/100km(約18.2km/L)

4.4L/100km(約22.7km/L)

燃料タンク容量

51L

51L

サスペンション形式

(前)マクファーソンストラット(後)トーションビーム

(前)マクファーソンストラット(後)トーションビーム

タイヤサイズ

215/55R18

215/55R18

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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