「2013 インターナショナル コンシューマ・エレクトロニクス・ショー」レポート ~テレマティクスの普及で自動車保険も変わる!?~(1/2)
- 筆者: 桃田 健史
ラスベガスでIT系自動車技術がブレイク!
自動車業界でいま、コンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)[開催期間:2013年1月8~11日/米・ラスベガス]が、注目を集めている。
従来、世界のクルマ業界での年明け最大イベントは、北米国際自動車ショー(通称デトロイトショー)。ところが近年、CESの存在感が急激にアップしている。
今年はGM、レクサス、アウディ、ヒュンダイなど、日米欧韓から自動車メーカー9社がCESに出展した。日本でも近年、最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC」(毎年10月、幕張メッセて開催)に自動車メーカーの展示が増えている。
こうした自動車産業界とIT・電子・電気・家電業界とのクロスオーバーが増加。
その理由は、テレマティクスにある。これは、テレコミュニケーション(情報通信)とインフォマティクス(情報関連工学)を融合させた造語だ。
このテレマティクス、カバーする分野がとても広い。具体的には、カーナビ、SNS(ソーシャルネットワーク)、セイフティ、セキュリティ、ダイアグノーシス(車両自己診断機能)、インフォテイメント(インフォメーションとエンターテイメントの造語)、そして自動運転など様々ある。
テレマティクスという考え方は、けっして新しくはない。80年代後半から90年代前半には、自動車開発での重要課題として、世界のメーカーは十分認識していた。
ところが、この2~3年で、テレマティクスの進化が急加速しているのだ。
その理由は、世界市場で爆発的に増加し続けているスマホと、クラウドサービスの急拡大にある。
GMとクライスラーは2009年に事実上、倒産したこともあり、「SYNC」のような独自システムが世に出ることはなかった。その代わり、両社はインパネ形状や表示画面など、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)の観点で、新しい試みを量産化している。
GMの場合、キャデラック2012年モデルからCUE(キャデラック・ユーザー・エクスペリエンス)を標準装備。メーターパネルのカスタマイズ、ダッシュボード画面でタブレットのような使い勝手など、HMIでは世界をリードしている。
さらにGMは、アクティブセイフティの延長線に、「スーパークルーズ」という自動運転技術を据えている。こうしたGMの自動運転に対する積極的な情報発信に、トヨタが触発されたと言える。
クライスラーの場合、米通信事業者のスプリントと組んで、HMIの基礎開発などテレマティクスを総括的に開発。ブランド名「UCONNECT(ユーコネクト)」としてダッジ「パイパー」、同「ラム」で最新バージョンを発表している。
日系では、トヨタは北米で「entune(エンチューン)」、レクサスで「Emform(エンフォーム)」を独自開発。米デトロイト3(GM、フォードモーター、クライスラーグループ)に対抗している。
この他、日産は独ボッシュと開発した「Nissan Connect」、「Infiniti Connect」を2012年から展開。
ホンダ/アキュラ、そしてスバルは、米カーオーディオ業界大手のHARMAN傘下の「aha(アハ)」を採用して、テレマティクス分野での地盤固めを進めている。
韓国勢は、ヒュンダイが「blueLink」、兄弟ブランドのKIAが「UVO」を展開。これらは韓国LG電子と組んだ開発だ。そして欧州勢だが、メルセデスが「mbrace」の他、「BMW ConnectedDrive」、「Audi Connect」などがある。だが欧州では、高速通信技術のLTEの普及が日米市場より1~2年遅いことが影響し、事実上、デトロイト3を後追いするカタチになっている。ただし、2014年にEC(欧州委員会)が定める、事故時の自車情報発信機能「e-Call」の新車装着が義務られる。
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