国内自動車メーカー8社が手を組み、欧州エンジン開発技術に対抗!~AICE(自動車用内燃機関技術研究組合)設立~
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内燃機関の性能向上技術における「基礎・応用研究」において連携
最先端の技術開発でしのぎを削る日本国内の自動車メーカー8社が、内燃機関の技術開発において手を組んだ!
2014年4月1日、「自動車用内燃機関技術研究組合」(AICE[アイス]:Reseach Association of Automobile Internal Combustion Engines)が設立された。参加するのはトヨタ、日産、ホンダ、三菱、マツダ、スバル、スズキ、ダイハツの自動車メーカー8社と、一般財団法人 日本自動車研究所(JARI)だ。
自動車メーカーが技術開発において手を組む、といっても、自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)が取り組むのは、内燃機関(ガソリン及びディーゼルエンジン)の性能向上技術における「基礎・応用研究」の分野だ。
より効率的な研究・開発を重ね、世界のライバルに打ち勝つ!
いっぽう日本では欧州に比べ研究機関が少なく、しかも各メーカー毎にそれぞれの技術開発力で切り抜けてきた状況がある。とはいえ、限りあるリソースを効率良く配分しなければ、激化する世界市場での競争に打ち勝つことは出来ない。そこで誕生したのが、今回発表されたAICEの取り組みというワケだ。
AICEの大津 啓司 理事長(本田技術研究所 常務執行役員)は会見で『欧州に対し、日本も技術力では負けてはいないという自負はあるが、効率化という面では遅れをとっていた』と話す。欧州流に産学官が手を組み、内燃機関の基礎技術を強化。さらにこの取り組みを続けることで、日本における技術者の人材育成を図っていく。
なお現時点では、1.ディーゼル後処理技術の高度化研究、2.自動車用内燃機関の燃焼技術の高度化研究、3.エンジン性能調査の3つがAICEの研究事業対象となっている。
大津 AICE 理事長は『各メーカーでやはり同じ危機感をもっていた。しかし今回のAICEの取り組みを通じて、技術開発力が加速していく条件が揃った』と胸を張った。
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