雪道に強いおすすめSUV5選! コンパクトな都市型SUVを中心に紹介

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:茂呂 幸正/SUBARU/本田技研工業/MOTA編集部
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近年では、コンパクトで利便性が高く、スタイリッシュな見た目のSUVが人気です。それらは都市型SUVと呼ばれていますが、実は雪道に強い4WDモデルも多数存在します。

この記事では、普段使いもしやすく雪道にも強いSUVを探している方に向け、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが雪道に強いSUVの選び方やおすすめ車種をご紹介。

雪道に強いSUVを選ぶ上で重要な3つのポイントを解説しつつ、コンパクトなモデルを中心に特におすすめで使いやすい都市型SUV(4WD車)を5台厳選しました。

※記事に登場する車の価格は2025年2月時点のものです。

目次[開く][閉じる]
  1. 都市型SUVでも雪道に強い理由とは?
  2. 雪道に強いSUVを選ぶための3つのポイント
  3. 上質なコンパクトSUV「スバル クロストレック(ストロングハイブリッド)」
  4. 実用的なコンパクトSUV「トヨタ カローラクロス」
  5. 多人数で使えるコンパクトSUV「ホンダ ヴェゼル」
  6. スポーティな走りが楽しめるコンパクトSUV「マツダ CX-30」
  7. 乗り心地重視のSUV「スバル レヴォーグレイバック」
  8. まとめ

都市型SUVでも雪道に強い理由とは?

SUVはもともと悪路を走るために誕生しました。

初代モデルとして1950年代に投入されたトヨタ ランドクルーザーや、1970年に誕生したスズキ ジムニーは、耐久性の高いシャシーと悪路で駆動力を高める副変速機が搭載されています。

乗用車と基本部分を共通化した都市型SUVには上記に挙げたような機能はありませんが、ミニバンやハッチバックに比べて最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)に余裕があり、悪路の凹凸を乗り越えやすいです。

このように、スキー場へ行く機会が多い人など、雪道を安心して走りたい人にも都市型SUVはおすすめです。

ただし、すべてのSUVがおすすめというわけではなく、いくつか条件があります。

続いて、雪道に強いSUVの選び方をご紹介します。

雪道に強いSUVを選ぶための3つのポイント

雪道を安全に走行するために、SUV選びで特に重要なポイントを3つご紹介します。

雪道に強いSUVを選ぶための3つのポイント

・最低地上高が180mm以上

・ボディサイズが全長4.5m以下のコンパクトな車種

・4WDシステムが備わっていること

最低地上高が180mm以上

雪道を走るなら、最低地上高に余裕がある方が安心です。

最低地上高が180mm以上あれば、ある程度の積雪路でも安心して走行できます。深雪に乗り上げる心配も軽減されるでしょう。

ボディサイズが全長4.5m以下のコンパクトな車種

車体は比較的コンパクトな車種を選ぶのがおすすめです。

全長が4.5m以下であれば、普段使いはもちろん雪道でも運転しやすく、価格も割安になります。

SUVは空間効率に優れているため、全長が4.5m以下でも後席や荷室は十分な広さを確保できます。

4WDシステムが備わっていること

雪道での走行性能を最大限に引き出すためには、4WDシステムは必須です。

4輪に駆動力が伝わることで、雪道での発進や加速、コーナーリング性能が向上します。

以上のように、SUV選びで特に重要なポイントを3つご紹介しました。

続いて、それらの条件を満たすような雪道に強い都市型SUVを5車種ご紹介します。

上質なコンパクトSUV「スバル クロストレック(ストロングハイブリッド)」

おすすめグレード:スバル クロストレック プレミアムS:HEV・EX(405万3500円)

上質な走りを求めるなら、スバル クロストレック プレミアムS:HEV(ストロングハイブリッド)がおすすめです。

水平対向4気筒2.5Lエンジンをベースにしたストロングハイブリッドは、余裕のある動力性能を発揮し、雪道でも力強い走りを見せてくれます。

最低地上高は200mmと十分な余裕があり、雪道の凸凹もスムーズに乗り越えられます。

また、クロストレックはハッチバックのスバル インプレッサをもとに開発されており、最低地上高に余裕を持たせつつ、全高は1575mmに抑えられています。

このため、重心も高まりすぎず、高速道路走行中の横風による進路の乱れも軽減されています。

乗り心地はやや硬めですが、突き上げ感は抑えられています。

開発者は「ドライバーが路面状況を把握しやすいように足回りを設定しました」とコメントしており、運転中に微妙な振動の違いから滑りやすい路面かどうかを判断しやすく、安全性が従来モデルより向上しています。

クロストレックは、コンパクトSUVとしては車内が広く、身長170cmの大人4名が乗車しても、後席の膝先には握りこぶし2つ分の余裕があります。

インパネなどの内装も上質で、プレミアム感を味わえます。

ただし、クロストレックのストロングハイブリッドはWLTCモード燃費が18.9km/Lに留まります。

2.5Lエンジンを搭載していることからも、燃費を最優先にしたハイブリッドではないことがわかります。十分な動力性能を確保しつつ、燃料消費量を増やさないためのハイブリッドといえるでしょう。

ボディサイズ(全長×全幅×全高)

4480×1800×1575mm

WLTCモード燃費

18.9km/L

最低地上高

200mm

実用的なコンパクトSUV「トヨタ カローラクロス」

おすすめグレード:トヨタ カローラクロス ハイブリッドG E-Four(296万9000円)

雪道走破性と実用性を両立させたいなら、トヨタ カローラクロスがおすすめです。

後輪をモーターで駆動する4WDはパワフルとは言えず、最低地上高も160mmにとどまりますが、購入価格を抑えたい人や広い荷室を使いたい人におすすめです。

WLTCモードの燃費は24.5km/Lに達し、価格が300万円以下であるため、総合的な出費を抑えることができます。

さらに、後席を使用している際でも、荷室長には849mmの余裕があります。リヤゲートの角度が立っているため、背の高い荷物も積みやすいです。

また後席の足元空間も十分で、日常生活のツールとして使いやすいことから、人気のあるSUVです。

ボディサイズ(全長×全幅×全高)

4490×1825×1620mm

WLTCモード燃費

24.5km/L

最低地上高

160mm

多人数で使えるコンパクトSUV「ホンダ ヴェゼル」

おすすめグレード:ホンダ ヴェゼル e:HEV X ハントパッケージ 4WD(321万8600円)

ファミリーカーとして快適に使いたいなら、ホンダ ヴェゼルがおすすめです。

全長4340mm、全幅1790mmのコンパクトSUVですが、ボディサイズに対して後席の足元空間が広いのが特徴です。

身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕があります。頭上も広く、内装も上質です。

燃料タンクは前席の下に搭載されているため、後席を格納すると広々としたボックス状の荷室に変わります。

前後席ともに居住性が快適で、荷室の使い勝手も優れているため、ファミリーカーとして最適です。

最低地上高は、e:HEV X ハントパッケージ4WDで170mmです。

4WDシステムはハイブリッドのe:HEVでも、後輪を専用のモーターで駆動する方式ではなく、プロペラシャフトを使って駆動力を後輪に伝えています。

そのため、後輪側の動力性能も高く、従来の4WDに慣れたユーザーにとっては、後輪を専用のモーターで駆動する方式よりも挙動が自然で運転しやすいと感じるでしょう。

ボディサイズ(全長×全幅×全高)

4340×1790×1580mm

WLTCモード燃費

21.5km/L

最低地上高

170mm

スポーティな走りが楽しめるコンパクトSUV「マツダ CX-30」

おすすめグレード:マツダ CX-30 XDブラックセレクション 4WD(351万100円)

スポーティな運転感覚を味わいたいなら、マツダ CX-30がおすすめです。

乗り心地はやや硬めですが、前輪のグリップ性能が比較的高く、進行方向を内側へ向けやすくなっています。峠道を走るときなどは、外に膨らみにくく、運転が楽しく感じられます。

XDは、コンパクトSUVでは珍しく、クリーンディーゼルターボを搭載しています。

排気量は1.8Lですが、実用回転域での駆動力はガソリンエンジンに換算すると2.7L前後に相当するほどパワフルです。

さらに、WLTCモード燃費は4WDでも18.7km/Lと優れており、軽油価格はレギュラーガソリンよりも1L当たり約10円安いため、燃料代を抑えることができます。

最低地上高も175mm確保されているため、悪路の凹凸も乗り越えやすいです。そして全高は1540mmなので、SUVでは珍しく立体駐車場も使いやすいです。

注意点は後席です。身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先空間は握りこぶし1つ分少々となります。

その代わり、運転席はペダル配置を含めて着座姿勢が最適化されており、上質な走りを楽しむことができます。

CX-30は天井を低めに抑えているため、ドライバーを優先させたSUVであり、2名以内での乗車を希望するユーザーに適しています。

ボディサイズ(全長×全幅×全高)

4395×1795×1540mm

WLTCモード燃費

18.7km/L

最低地上高

175mm

乗り心地重視のSUV「スバル レヴォーグレイバック」

おすすめグレード:スバル レヴォーグレイバック リミテッドEX(399万3000円)

先ほどご紹介したスバル クロストレックよりもさらに乗り心地を向上させたい場合、全長は4.7mと少し大きくはなりますが、スバル レヴォーグレイバックも検討してみてください。

レヴォーグレイバックではサスペンションが柔軟に動き、路面の荒れた街中でも振動が気になりません。

水平対向4気筒1.8Lターボエンジンが搭載され、ボディはクロストレックよりも一回り大きいです。

ボディが大きくなる分、クロストレックより後席も広くなりますし、装備も充実しています。

価格は400万円弱で、クロストレック プレミアムS:HEV・EXよりもコストパフォーマンスが優れています。

両車を乗り比べて判断するのも良いでしょう。

ボディサイズ(全長×全幅×全高)

4770×1820×1570mm

WLTCモード燃費

13.6km/L

最低地上高

200mm

まとめ

今回は、雪道におすすめのSUVの選び方と都市型SUVのコンパクトな車種を中心にご紹介しました。

SUVは、雪道での走行性能だけでなく、デザイン性や実用性も兼ね備えた魅力的な車です。

今回紹介した車種以外にも、雪道や悪路に強い4WDシステムを搭載したコンパクトSUVはいくつか選択肢はあります。

・最低地上高が180mm以上

・ボディサイズが全長4.5m以下のコンパクトな車種

・4WDシステムが備わっていること

こちらの条件にあてはまる車種であれば、雪道や悪路でも安心して走行できるでしょう。

ぜひこの記事を参考に、自分にぴったりの一台を見つけて、雪道ドライブを楽しんでみてください。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正/SUBARU/本田技研工業/MOTA編集部】

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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