フォルクスワーゲン up!vs ホンダ フィット(フィットハイブリッド) どっちが買い!?徹底比較(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
輸入車では信じられないような価格と充実装備で登場した「フォルクスワーゲン up!」
「輸入車の価格も日本車と同列で選べる水準になった」という話は20年くらい前から聞かれたが、ウソっぽさも感じられた。
安いといっても大半の車両価格は200万円を上まわり、装備も充実しているとはいい難い。低金利ローンを持ち出すなど理由を並べないと、説得力の伴わない安さだった。
ところがVW(フォルクスワーゲン)のup!は違う。
2ドア「move up!」の価格は、コンパクトカーや軽自動車のターボモデルと同等の149万円。しかも横滑り防止装置、サイドエアバッグ、時速5~30km未満の走行における追突被害を軽減する「シティエマージェンシーブレーキ」まで標準装備している。
「輸入車としては」という但し書きが不要な低価格だ。
残念なのは4ドア「move up!」の価格が2ドアより19万円高い168万円になること。かつての日本車では、3/5ドアの価格差は3万円が相場だった。多く見積っても10万円が限度。VW側は「戦略的に2ドアの価格を安くした」と言うが、ユーザーにとっては4ドアが割高と受け取られる。
日常的な使用では、荷物の収納を含めてリア側のドアがあれば便利だ。2ドアに比べてドアパネルの前後長が短く、狭い場所で開閉しやすいメリットもある。そこで4ドアを選ぼうとすると、価格が19万円高い。比率にすれば13%の上乗せで選択に悩む。不親切だから4ドアは値下げすべきだ。
本稿のテーマは「up! vs フィット」だが、執筆者も悩む。2ドアと4ドア、どちらで話を進めるか。
フィットと条件を合わせて4ドアをメインとしつつ、2ドアの話も織り混ぜたい。
フォルクスワーゲン up! | |
---|---|
move up!(2ドア) | 1,490,000円 |
move up!(4ドア) | 1,680,000円 |
high up!(4ドア) | 1,830,000円 |
ホンダ フィット | ホンダ フィットハイブリッド | ||
---|---|---|---|
フィット13G(FF/CVT・5MT) | 1,230,000円 | フィットHYBRID(FF/CVT) | 1,590,000円 |
フィット13G(4WD/5AT) | 1,495,600円 | ||
フィット13G スマートセレクション (FF/CVT・5MT) | 1,320,000円 | フィットHYBRID スマートセレクション (FF/CVT) | 1,680,000円 |
フィット13G スマートセレクション (4WD/5AT) | 1,495,600円 | ||
フィットShe's(FF/CVT) | 1,400,000円 | フィットHYBRID She's(FF/CVT) | 1,728,000円 |
フィットShe's(4WD/5AT) | 1,575,600円 | ||
フィット15XH(FF/CVT) | 1,580,000円 | フィットHYBRID XHセレクション (FF/CVT) | 1,850,000円 |
フィット15XH(4WD/5AT) | 1,724,100円 | ||
フィットRS(FF/6MT・CVT) | 1,740,000円 | フィットHYBRID RS(FF/6MT・CVT) | 1,960,000円 |
【up! vs フィット(フィットハイブリッド) エクステリア/インテリア/居住性対決】up!より大きいフィットが室内は快適だが、逆にup!の空間効率にも驚く
4ドア「move up!」の価格は168万円で、フィットハイブリッドの「スマートセレクション」とピッタリ同額だ。
外観は好みによるが、内装はフィットが少し上質。up!もシンプルながら手抜きはなく潔い印象で好感が持てるが、フィットに比べると安く見えてしまう。
メーターやスイッチの操作性は互角だ。エアコンのスイッチは両車とも比較的高い位置に装着されており、扱いやすい。
注意したいのはカーナビ。フィットではエアコン吹き出し口の下側に収まるが、up!のディーラーオプション品は吹き出し口の手前に後付けされて送風を妨げてしまう。
フロントシートは両車ともに十分なサイズを確保。座り心地に大きな差はなく互角だ。
up!の全高はフィットを30mm下まわるが、頭上の空間は相応に確保されている。リアシートはフィットの方が快適だ。身長170cmの大人4名が乗車した時、リアシートに座る乗員の膝先空間はup!が握りコブシ半分程度だが、フィットは2つ少々になる。
加えてフィットは腰の落ち込み方も抑えられており、座面のボリューム感も上まわる。up!もリヤシートに座る乗員の足がフロントシートの下に収まるなど工夫されているが、フィットの快適性にはおよばない。頭上空間もup!は握りコブシ半分だが、フィットは1つ収まってしまう。
これだけの差が付いた理由は、フィットのボディが大きいからだ。
up!の全長は3,545mmだが、フィットは355mm長い3,900mm。全幅はup!が1,650mmだがフィットは45mm広く1,695mm。全高は前述のように30mmの差があり、up!は1,495mmでフィットは1,525mm。ホイールベースもup!は2,420mmでフィットは80mm長い2,500mm。こうなればフィットが広いのは当然で、むしろup!の空間効率に感心する。
up!の全長はパッソと比べても、約100mmも短いからだ。
荷室にも同様のことが当てはまる。up!もコンパクトカーとしての実用性は満たされるであろう広さだが、フィットよりは狭い。
フィットは燃料タンクをフロントシートの下に搭載して荷室の床を低く抑え、容量を拡大しているからだ。
フィットハイブリッドになると荷室の下に専用の電池を設置するため、ノーマルエンジン車に比べれば少し狭いもののコンパクトカーとしては余裕がある。
フィットは、リアシートを床面へ落としこむように畳み、ボックス状の荷室に変更することも可能。さらにリアシートの座面を持ち上げると背の高い荷物を積めるなど、さまざまなアレンジを可能にしている。
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