ダイハツ「ハイゼットキャディー」はウェイクの販売不振が生み出した軽商用車の隙間商品?【新型車解説】(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:ダイハツ工業株式会社
室内長よりも快適性・利便性を重視
ハイゼットキャディーを商品化した背景にあるのは、バンボディを備えた軽商用車の使われ方だ。
軽トラックでは荷室の長さと幅が重要だが、バンではユーザーが必ずしも荷室寸法にこだわるとは限らない。むしろ長距離を移動する時の快適性、車内でノートパソコンを操作したりする時の利便性を重視することもあるため、乗用車に近い商用車のハイゼットキャディーを加えた。ボディカラーもピンクやオレンジを設定している。荷室重視ならハイゼットカーゴ、乗用車感覚を求めるならハイゼットキャディーという選び方が成り立つ。
一方で、ウェイクの販売不振も少なからず影響していると思う。
ウェイクが2014年11月に発売された時の1ヶ月の販売目標は5000台だったが、2015年の月販平均は4226台にとどまる。2016年の1~5月は平均2590台まで下がる。軽自動車は薄利多売の商品だから、売れ行きが予想外に下がると採算性も悪化するため、派生車種としてハイゼットキャディーを投入した経緯もあるだろう。
この記事にコメントする