激戦の軽スーパーハイトワゴン! 老舗“ダイハツ タント”の魅力を再検証してみる

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今、軽自動車の中でも最も売れている人気ジャンルのスーパーハイトワゴン。同クラスを創造したのが「ダイハツ タント」だ。しかしここ最近は後発ライバルの勢いが目立ち、ちょっと精彩に欠いた状況だった。

ここで改めてタントの老舗ブランドならではの魅力と、今後についてご紹介していこう。

4世代・18年目に突入した老舗の意地! ダイハツ タントを写真で見る[画像85枚]

目次[開く][閉じる]
  1. 大人気の軽スーパーハイトワゴンはいま、戦国時代に突入中
  2. 軽スーパーハイトワゴンを創造したパイオニアはダイハツだ
  3. タントの次なる一手はSUV風“アウトドアレジャー仕様”!?

大人気の軽スーパーハイトワゴンはいま、戦国時代に突入中

2021年2月4日(木)、2021年1月度の軽自動車販売台数ランキングが全軽自協(一般社団法人全国軽自動車協会連合会)から発表された。

1位は「ホンダ N-BOX」(1万6369台)、2位は「スズキ スペーシア」(1万2989台)、3位は「ダイハツ タント」(1万1792台)と、ベスト3は全て軽スーパーハイトワゴンが占めている。

ちなみに2020年1月から12月の年間ランキングでも同様に1位がN-BOX(19万5984台)、2位スペーシア(13万9851台)、3位タント(12万9680台)の順番。いずれも月間1万台クラスの強豪揃いだ。

現在の軽自動車において、軽スーパーハイトワゴンは鉄板の人気激戦カテゴリーであることがよくわかる。

軽スーパーハイトワゴンを創造したパイオニアはダイハツだ

このカテゴリーを創造したのは、3位に位置するダイハツのタントだった。

タントは2003年11月に初代モデルが登場。以来、2019年7月に登場した現行型で4代目となる。初代のデビューから早くも18年目に突入しており、タントはもはや老舗ブランドと言っていい。

ちなみにN-BOXは初代が2011年12月に登場し、2017年8月にフルモデルチェンジした現行型で2代目。スズキは前身の「パレット」が2008年1月に登場し、2013年3月のフルモデルチェンジでスペーシアに変更。2017年12月登場の現行型は、スペーシアとしては2代目である。

タントが最初に開拓した新規カテゴリーへ後発組が参入し、現在は市場規模を拡大しながら激戦を繰り広げているという状況である。

後発組のN-BOXやスペーシアを前に老舗ブランドはやや精彩を欠く結果に

ここで改めて全自軽協データを見てみよう。一昨年の2019年1月から12月の年間ランキングでは、1位がN-BOX(25万3500台)、2位にタント(17万5292台)、3位がスペーシア(16万6389台)と、タントがフルモデルチェンジ直後ということもあり順位をあげていた。

ただし前述の通り、2020年には早くもスペーシアに巻き返されていることから、4代目タントの新車効果も長くはなかったようだ。4世代続く老舗ブランドながら、やや精彩に欠く結果ではある。

タントの次なる一手はSUV風“アウトドアレジャー仕様”!?

新たなラインナップ追加が後発ライバル車の人気を押し上げた

スペーシアが販売台数を伸ばした理由の一つとして、同車のラインナップ拡大が挙げられる。

2018年12月、スズキはスペーシアに流行りのSUVテイストを加えた「スペーシアギア」を追加。これが「ハスラー」や「ジムニー」など、アウトドアテイストのモデルも多いスズキのイメージとも良くマッチ。徐々に支持を集め、ここへ来て好調な売れ行きへつながっている。

首都圏のとあるスズキ販売店に問い合わせたところ、そのお店ではスペーシア販売の約4割がこのスペーシアギアとのこと。メーカーでは現在スペーシアの販売比率を公表していないが、2020年に入り販売台数を押し上げる大きな要因となっているのは間違いない。

ミラクルオープンドアはきっとアウトドアレジャーでも活躍出来るはず

現在3位だからと言って、タントだけが特別何か見劣るようなところなどは見当たらない。むしろ大開口部を持つミラクルオープンドアをさらに活用し、運転席・助手席のロングスライド機構と共に車内移動の容易にするなど、他社にはない独自の特徴を有しているほどだ。

また現行型タントはフルモデルチェンジに際し、ダイハツの新開発プラットフォームDNGAを初採用したモデルでもある。高い衝突安全性能を有するとともに、優れた操縦安定性と乗り心地で、背の高さを感じさせない乗り味を得た。軽スーパーハイトワゴンを購入検討するなら、タント特有の上質なテイストをディーラー試乗でも確認して欲しいところだ。

SUVテイストなら近年のダイハツも負けていない

スズキがスペーシアの販売を伸ばしたSUV風モデルについても、実はダイハツも2014年、タントをベースにさらに室内高を上げ空間を最大化した「ウェイク」で先行。ウェイクはアウトドア派のみならず、荷物の多い仕事にも兼用するユーザーなどから支持を集めていた。さらに2020年にはSUVモデル「タフト」も追加。ダイハツでもアウトドア向けモデルの充実が進んでいる。

ライトにアウトドアレジャーを楽しみたい層に向け、おそらくタントにもこうしたSUV風のレジャー仕様が早々に追加されると予想しておこう。老舗タントの次なる反撃にも注目しておきたい。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:MOTA編集部・ダイハツ工業]

ダイハツ/タント
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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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