キャデラック 新型スポーツセダン「ATS」[2013年モデル]試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:佐藤正勝[ATS Premium]/茂呂幸正[ATS Luxury]
Cクラスや3シリーズをターゲットに定めたキャデラックのスポーツセダン「ATS」
アメリカの自動車ブランドの頂点に立つ「キャデラック」というと、大きな車体に大排気量エンジン、豪華絢爛なインテリア、フカフカの乗り心地といった、往年のアメ車をまずイメージする人はいまだに少なくないことと思う。
しかし、実際のキャデラックはアメリカきっての先進的なブランド。さらに、もちろん上には大柄なサルーンも控えているが、意外にもアメリカの自動車ブランドとしていちはやくダウンサイジングを図ってきたこともキャデラックのひとつの側面だ。また、例はいくつも挙げられるのだが、近代自動車に当たり前のように付いている装備について、世界で初めて採用したのはキャデラックであるというものもある。
そんなキャデラックのエントリー・ラグジュアリー・スポーツセダンとして発売されたのが「キャデラック ATS」だ。
直4 2.0リッター直噴ガソリンエンジンを縦置きに積む、後輪駆動のレイアウト。全長4680mmと、比較的コンパクトなボディで構成される。そう、ライバルはズバリ「メルセデス・ベンツ Cクラス」や「BMW 3シリーズ」がターゲットだ。2グレードが存在するうち、先行して導入されていたベーシックな「ATSラグジュアリー」より少し遅れて、今回上級の「ATSプレミアム」の日本でのデリバリーが開始された。このタイミングにあわせ、同車の一般試乗と安全装備の効果を体験するプログラムが実施された。
ユニークな安全装備が充実したキャデラック ATS
まず安全装備について述べると、ベーシックな「ATSラグジュアリー」にも一部は付くが、上級の「ATSプレミアム」には、以下で述べる非常に充実した装備が標準で与えられる。 さらに、いまやその種の安全装備の導入が世界的に一気に加速している中で、キャデラックのそれは、他社の同様の装備に対して「なるほど」と思わせる点が多々あったことを、最初にお伝えしておきたい。
システムとしては、前後にカメラ1個ずつと、超音波センサーをそれぞれ4個ずつ、さらにフロントに2個の短距離レーダーと1個の中~長距離レーダー、さらにリアには3個の短距離レーダーを搭載している。
また、ドライバーに危険を伝える方法として、音や表示ではなく、シートクッションに内蔵されたバイブレーターが振動する「セーフティ アラート ドライバーシート」を採用している点もユニークだ。左右で独立して振動して、その方向に危険が迫っていることを示し、正面と後方では左右同時に振動する。衝突の危険性をドライバーのみにダイレクトに体感させ、より明確に伝えることができるところがよい。
なお、同機能は好みでビープ音に変更したりOFFにすることも可能となっている。
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