BMW 335iクーペ DCT 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 菰田 潔
- カメラマン:島村 栄二
ダブルクラッチ・トランスミッションを3シリーズに初搭載
BMWとしては初のダブルクラッチ式の7 速トランスミッション(DCT)をM3に搭載したが、1年待たずして335iのクーペとカブリオレにも移植した。
トランスミッション自体はM3のものとまったく同じであるが、V8と直6エンジンの違いがあるため、エンジンとトランスミッションをつなぐハウジングは別物だ。またエンジン特性が異なるため(M3は3,900rpmで400Nm、335iは1,300~5,000rpmで400Nmを発揮できる)、シフトプログラムも335i用に専用設計されている。
M3と異なるのはMドライブロジックがないことだ。Dモードで走行中のシフトアップタイミングやシフト時間のセッティングは、335iではSモードにするか、SPORTスイッチを押してDDC(ドライビング・ダイナミック・コントロール)を作動させる。DDCによってギヤチェンジの時間が短くなり、アクセルペダルに対するエンジンの吹け上がりが敏感になり、よりスポーティな走行に向くようになる。DDCはセレクターがDモードでもSモードでも作動する。そのときは計器盤にはDかSの字の左側にSPORTの文字が表示される。
ハンドルのパドルシフトもM3とは方式が異なる。M3はF1と同じ右手を引けばシフトアップ、左手を引けばシフトダウンである。しかし通常のBMWのカタログモデルは共通して左右のパドルともに、前に押すのがシフトダウンで手前に引くのがアップだ。これはユニバーサルデザインを意識しているせいだ。
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