コンパクトボディでも魅力的な運転感覚 ~BMW 新型1シリーズ~(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
充実装備のグレード「スポーツ」
価格は戦略的で、「118iスタンダード」が298万円。スタンダードといっても、1.6リッターのターボを搭載して動力性能は十分だ。前述のようにカーナビや16インチアルミホイールも標準装着する。
そして買い得なのが338万円のスポーツ。緊急自動ブレーキなどがセットされるドライビングアシストパッケージ(スタンダードには9万3000円でオプション設定)、LEDヘッドランプなどを含んだプラスパッケージ(同じく18万円)が標準装着され、内外装もスポーティーに変更される。今のBMWでは、ほかの車種も含めて「スポーツ」が充実装備で価格を抑えた注目モデルだ(上級のMスポーツではない)。
「Z4」にも通じる軽快な走り
そこで早速、マイナーチェンジを受けた『118iスポーツ』を試乗した。
最初に感じたのは「やはりコンパクトな後輪駆動車は運転が楽しくて上質だなぁ」ということ。カーブを曲がる時には、軽快に車両の向きが変わる。旋回の後半でアクセルペダルを踏み込むと、駆動している後輪にしっかりと荷重が加わり、車両を前方に力強く押し出す。このプロセスがとても分かりやすい。
そしてコンパクトカーといえども後輪駆動車だから、運転席が前後輪の中央よりもかなり後方に位置する。空間効率では不利なレイアウトで、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)が2690mmに達する割に後席の足元空間は広くないが、運転席が後輪に近いから車両の動きはつかみやすい。
切り返しなどで長く見えるボンネットが機敏に向きを変える感覚は、BMWのスポーツカーの「Z4」にも通じる。運転席はフォルクスワーゲン「ゴルフ」などに比べると窮屈だが、逆にいえば引き締まり感が伴う。
操舵感やアクセル操作に対する反応は、BMWの上級車種と同様に正確で、これも車両との一体感を高める。低重心で前後輪の重量配分もバランスが取れているから、走行安定性も良い。このあたりはスカイアクティブ以降のマツダが求める進化した「人馬一体」の感覚にも近いだろう。厳密には違うが、走りの味付けは同じ部類に入る。
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