アストンマーティン V8 ヴァンテージS 試乗レポート/石川真禧照(4/4)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:オートックワン編集部
ヴァンテージSの本領発揮はやはり「高速域」
肩まで身体をホールドするバケットシートに座る。
アストン独特のナナメ上に開くスワンウィングドアのおかげで、乗り降りは意外と楽。バケットシートは電動で調整できる。
センターパネル中央のイグニッションキーホールにキーを差し込み、押すと、いきなり3,000回転でアイドリングし、周囲を驚かす。
Dボタンを押してスタート。ATモードでの走りは、シフトのタイムラグがあってスポーティさはイマイチだ。しかし、0~100km/h加速を計測すると「6秒台」。
かなりの速さだ。スポーツ感はあまりないのに、速い。
今度はマニュアルモードで走る。こちらもシフトでのタイムラグがある。やはりシングルクラッチではシフトタイミングに限界があるのか、と感じた。
しかしここで、以前開催されたスペインでの試乗会のことを思い出した。V8 ヴァンテージSでサーキットを走行したことを。
そこでのヴァンテージSはシフトのタイムラグも感じず、実にスムーズに周回を繰り返すことが出来た。
つまり、レーシングスピードになるとシフトもスムーズになり、本領を発揮するクルマなのだ。そうでなければ、わざわざヴァンテージSを設定する意味がない。
日常はビシネスや買い物の足としても使え、ウイークエンドにはサーキットで、レースを楽しむ。そんなカーライフをヴァンテージSは現実に体験させてくれるのだ。
財布に余裕があれば、こういうクルマを1台、ガレージに置いておく生活もいいかも・・・真夏の夜の夢物語か。
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