アルファロメオ アルファ166 試乗レポート

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アルファロメオのセダンの最高峰、アルファ166がマイナーチェンジ

アルファロメオの乗用車シリーズで最上級セダンが166になる。99年9月に日本デビューしたこの上級車が約5年ぶりにマイナーチェンジした。

主な変更点はフロントマスクと若干のインテリアデザイン、さらにサスペンションなどのセッティングを向上している。

とくにフロントマスクは、アルファの特徴である楯のグリルがバンパーを突き抜け、下まで伸ばされた。このグリルはアルファファンには否定的な意見が多いが、1970年代に1750ベルリーナで、アルファの楽しさを知り、その後、何台か乗り継いだイタリア車好きにとって、結構気に入っている。あとからグリルをここまで変えて、しかも上手にまとめたデザイン力は、イタリアならではだろう。

グレードは、3.0 V6 24Vスポルトロニックと、同エグゼクティブの2グレード。

走りの実力は従来型よりも向上

エンジンはV6のDOHC3L、220馬力。これは従来型と同じ。ミッションもマニュアルシフトモード付の4速ATが組み合わされている。

Dレンジでスタートする。V6エンジンは2500回転あたりからトルクカーブが上昇し、アクセルレスポンスがよくなる。そのままアクセルペダルを踏みこむと、6500回転まで伸びてシフトアップ。1速70、2速で120km/hに達してしまう。

ただし、Dレンジでのキックダウンはタイムラグがあるので、素早い追い越しなどは、マニュアルモードを積極的に使ったほうがはやい。このATはリファインされたようだが従来型との差はあまり体感できなかった。

ハンドリングはコーナーでのしっかり感が向上している。ボディ剛性が高まったのがわかる。横滑り制御や駆動力確保、制動力向上などの電子制御デバイスも採用されている。走りの実力は従来型よりも上になった。

シートのホールド感はなかなかのもの

インテリアのデザインは標準仕様はシートがファブリックになり、ハンドルや内張りのデザインが若干変わった。ハンドルにはオーディオコントロールスイッチも装備された。

フロントシートは座面も長く、ドライバーの体を包みこんでくれる。GPSナビゲーション、10スピーカーオーディオ、DSPデジタルアンプ、6連奏CDチェンジャーなども集中制御されているので快適度はアップした。

リアシートは着座が高めだが、座面のホールドがよい。しかし、座面は2名分のくぼみしかない。

乗り心地は17インチタイヤのモデルでは、低速域でのかたさはあるものの、高速になるとフラットな味付け。しかし、16インチタイヤのほうが、上級車としての乗り心地のよさは上だ。

トランクスペースは開口部はやや高め。中も左右幅はやや狭めだ。

イタリア車好きにはお手頃で魅力的な1台

現在のアルファロメオのセダン系ラインナップは、2ボックスの147、セダンは156と166がある。マイナーチェンジなどでスタイリングは時代を感じさせないものの、156と166はデビューから5年以上を経過していることもあり、クルマとしての新しさには欠けている。

それでも、イタリア車好きに魅力的に見えるのは、手頃感のあるイタリアンセダンが、このクルマしかないからだ。とくに、サイズの大きなセダンというと、 166か、併行輸入のランチア・テーシスぐらいだ。マセラティクアトロポルテは大きすぎるし、だいいち高価だ。166の車両価格はエグゼクティブでも 600万円を切っている。

あえて、モデル末期であることを割り切り、イタリアンセダンに乗りたい人が、どこまで存在するのか、ちょっと疑問ではあるが、イタリア車好きには魅力のある1台ではないだろうか。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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