DSオートモビル 新型DS4のPHEVモデル「E-TENSE」を試乗! 走りはしっとりと滑らかでライバル勢を圧倒する乗り心地

  • 筆者: 竹花 寿実
  • カメラマン:竹花 寿実/DS オートモビル
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2022年4月28日(木)に日本市場への導入が発表されたDSオートモビル 新型DS4。

今回、新型DS4のプラグインハイブリッド(PHEV)の「E-TENSE」をジャーナリストの竹花寿実さんがフランスで試乗。内外装の質感や走行性能についてレポートします。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型DS4のパワートレインはガソリンターボ、ディーゼルターボ、PHEVの3種類が選択できる
  2. 新型DS4のインテリアは個性的でオシャレ! 現代フランスの独特な雰囲気と上質感が味わえる
  3. 新型DS4 E-TENSEは発進加速もスムースで、EVモードでも近場の移動なら十分すぎるレベルだ
  4. 新型DS4 E-TENSEの価格は572万円から! 決して安くはないがクラストップの上質な乗り心地が存分に味わえる

新型DS4のパワートレインはガソリンターボ、ディーゼルターボ、PHEVの3種類が選択できる

グレード、パワートレイン、ボディサイズ

新型DS4の日本仕様には、1.2リッター直3ガソリンターボの「PureTech」と1.5リッター直4ディーゼルターボの「BlueHDi」のほか、1.6リッター直4ガソリンターボに電気モーターを組み合わせたPHEVの「E-TENSE」が用意されます。

このうち筆者はPHEVである新型DS4 リヴォリ(3グレード中の中間に位置するグレード) E-TENSEに、フランス・ヴェルサイユ郊外で試乗することができました。

DSブランドは、ステランティス傘下の14ブランドの中でも最新テクノロジーを先行して導入。電動化を強力に推進するブランドに位置づけられています。

新型DS4にも2024年にバッテリーEVが追加される予定であるとアナウンスされていますが、基本的にはICE(Internal Combustion Engine:内燃機関)とPHEVに対応するように設計されているEMP2プラットフォームを採用した新型DS4のBEV(Battery Electric Vehicle:バッテリー駆動の電気自動車)が、どのような形で登場するのか、とても楽しみです。

とはいえ、現時点で最も電動化が進んだ仕様であるPHEVの新型DS4 E-TENSEも、十二分に注目に値するでしょう。

筆者は昨年9月に同じくEMP2を採用しているプジョー 新型308にフランス・カンヌで試乗しましたが、ガソリン車やディーゼル車よりも、PHEVがベストバランスという印象でした。それだけに、メカニズムを共用する新型DS4 E-TENSEの試乗をとても楽しみにしていました。

新型DS4のボディサイズは全長4400mm×全幅1830mm×全高1470mm、ホイールベース2675mm(欧州仕様)。新型308 ハッチバック(全長4420mm×全幅1850mm×全高1475mm、ホイールベースは2680mm)とほぼ同じで、フォルクスワーゲン 新型ゴルフ(全長4295mm×全幅1790mm×全高1475mm、ホイールベース2620mm)より若干大柄ですが、今どきのCセグメントハッチバックのプロポーションです。

しかし高いウエストラインやコンパクトなキャビン、力強く張り出しているように見えるフェンダー、245/40R20サイズの大径タイヤ(オプション)などが相まって、どちらかというとクロスオーバービークル的なイメージ。しかもとびきり都会的でセンスが良いのです。

ダイヤモンド型のモチーフや幾何学的な造形を特徴としたDSのデザインは、今回の新型DS4でますます魅力がアップしています。

新型DS4のインテリアは個性的でオシャレ! 現代フランスの独特な雰囲気と上質感が味わえる

インテリア、内装

新型DS4はインテリアの造形も、非常に個性的です。

フロントパネルとドアのインナーパネルが、前席をぐるっと囲むように繋がり、広々とした印象を演出しているほか、ディテールにはダイヤモンドのモチーフや高級時計などに用いられるギョーシェ加工のメタルパーツが散りばめられ、まさに現代フランス的な独特な雰囲気と上質感が感じられる空間に仕立てられています。

センターコンソールには小型のタッチディスプレイが備わり、手書き文字入力に対応。インフォテインメントは音声入力も可能で、ハイテク感も申し分ないでしょう。

新型DS4 E-TENSEは発進加速もスムースで、EVモードでも近場の移動なら十分すぎるレベルだ

走行性能

見た目だけでもクラクラしてしまいそうな新型DS4ですが、実際にステアリングを握ってみると、その乗り味は期待を大きく超えていました。

今回試乗したのは、新型DS4 E-TENSE。本国では「E-TENSE 225」と呼ばれるモデルで、最高出力181馬力/6000rpm、最大トルク300Nm/3000rpmの1.6リッター直4ガソリンターボに、110馬力/2500rpmと320Nmを発揮する電気モーターを組み合わせ、システム合計で225馬力と360Nmのスペックを実現。

左ハンドルである点を除き、基本的に日本仕様と同じものです。

走り始めてまず感じたのは、ステアリングホイールやアクセル/ブレーキペダルの上質なタッチです。特にステアリングホイールは、とにかく滑らかで渋さがなく、レザーの感触も抜群。

電気モーターを積極的に使う発進加速も非常にスムースで、ハイブリッドモードにおけるエンジンとの協調制御もとても洗練されています。EV走行は、WLTP(Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure:国際調和排出ガス・燃費試験方法)モードで最大60km、最高時速135kmもの速度まで可能なので、エレクトリックモードでも近場の移動なら事足りるでしょう。

なによりも感心させられたのは、素晴らしい乗り心地です。E-TENSE 225(新型DS4 E-TENSE)は、DSアクティブスキャンサスペンションが標準で備わるのですが、そのフラットでしっとり滑らかな乗り心地は、現時点でCセグメントのトップと言える上質さ。

20インチの低扁平タイヤを装着しているとは到底信じられないレベルです。スポーツモードを選べばそれなりに引き締まりますが、それでも快適性は十二分に高いです。これを味わうためだけでも、新型DS4を買う価値があると言えます。

新型DS4 E-TENSEに試乗した中で唯一残念に思った点がありました。それは完全停止する直前に、回生制御が突然切れて、メカニカルブレーキが急に立ち上がるのか、ガクッとショックが発生することです。

しかし、これもいずれ改良されるでしょう。おそらくソフトウェアの問題なので、気がついたらOTA(Over The Air:無線通信でデータを送受信すること)でアップデートされて、問題解消なんてことになるかもしれません。

新型DS4 E-TENSEの価格は572万円から! 決して安くはないがクラストップの上質な乗り心地が存分に味わえる

価格

今回は限られた時間での試乗となりましたが、新型DS4 E-TENSEの魅力は存分に感じることができました。

日本では572万円からとCセグメントのモデルとしては安くはないですが、上質な乗り味はクラスベスト。それだけの価値がある一台であることは疑いようがありません。

【筆者:竹花 寿実】

DSオートモビル/DS4
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新車価格:
497.9万円695.6万円
中古価格:
94.9万円592.5万円

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筆者竹花 寿実
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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