[試乗]スバルの深い愛情で育まれ、より魅力も高まったマイナーチェンジモデル/スバル 新型 フォレスター[D型] 試乗レポート(2/6)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
イマドキ珍しい機能性重視の好ましいスタイリング
外観ではフロントマスクを部分的に変更。ヘッドランプやフロントグリル、バンパーなどの形状変更によってボディがワイドに見えるようになった。
ボディの後部ではテールランプに手を入れた。赤いレンズが上側に集約され、ボディの後部が持ち上がったように見える。
ボディの前側は低くワイドに、後ろ側は少し高めに感じさせることで、前傾姿勢の躍動感を演出している。
ちなみに今のクルマの外観には、日本車、輸入車を問わず、サイドウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げたデザインが多い。先日、外観が披露された4代目の新型「トヨタ プリウス」などもこの傾向が激しく、メルセデス・ベンツ、BMWといったドイツ車も今は概して窓の下端が高い。
サイドウィンドウの下端が持ち上がると側方や後方の視界が悪化して、特に死角に入りやすく事故率が高い子供が隠れてしまう。車高の高いSUVならなおのことだ。
見せかけのスタイリッシュさよりも、背の高いSUVにはもっと大事なことがある
そこで昨今のクルマは、カメラを用いて駐車の際に周囲視界を補足するモニター類を充実させるが、斜め後方から接近する自転車などは視界からはずれやすい。また後退は後ろを見ながら行うのが基本だから、インパネに装着されたモニターはチェックしにくい。視界が見栄えの犠牲になっているのが実情だ。
その意味でスバルのフォレスターは、水平基調の外観で視界を確保し、テールランプの色彩などによって躍動感を演出した。有機的な曲面を多用したデザインが多いライバル車から比べれば、スタイリッシュさという点ではやや物足りないかもしれないが、機能と安全性をまず第一に優先させるべき工業デザインとしては、非常に好ましい方法といえるだろう。またこうした基本性能があるからこそ、センサー類を用いたアドバンスドセイフティパッケージの安全機能も生きてくる。
マイナーチェンジで走行安定性と乗り心地が大きく改善された
今回のマイナーチェンジでは、走行性能の向上にも注目したい。
大きく変わったのは走行安定性と乗り心地だ。
前側のクロスメンバー(左右方向に配置されたプラットフォームの基本骨格)の剛性を高め、スプリングの硬さ、ショックアブソーバーの減衰力や作動時の滑らかさも変更している。
走行安定性が向上したのを受けて、ステアリングのギヤ比は15.5から14に変更され、車両の向きが少し機敏に変わるようにした。
さらに直噴ターボDIT搭載グレードには「アクティブ・トルク・ベクタリング」を採用。旋回時に内側のホイールを弱く制動することで、車両を内側に向けやすくしている。この違いは実際に試乗して確認してみたい。
今回用意された試乗車は、そのターボモデル「2.0XT EyeSight」と、ノーマルエンジンの「X-BREAK(エックスブレイク)」だ。10月28日の正式発表前ということもあり、公道ではなくテストコース内での試乗となった。
[進化したターボモデル「2.0XT EyeSight」の走りは・・・次ページへ続く]
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