マセラティ グラントゥーリズモ 海外試乗レポート(1/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
解き放たれるイタリアの怪しさ
イタリアのマセラティは今年で創業90年の自動車メーカー。フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェよりも歴史がある。最初はレーシングカーだけを製作し、それをベースに市販のスポーツカーを生産したことから、スーパーカーメーカーの元祖でもある。
マセラティのスーパースポーツカーは美しいボディデザインと、妖しく華やかなインテリアが魅力。ここが他のスーパーカーとの異なる点だ。
最新のグラントゥーリズモは、4ドアセダンのクアトロポルテのパワーユニットやシャーシコンポーネンツを用いて造られた2ドアクーペ。クアトロポルテのホイールベースを約120mm短くした。
エンジンはV8、4.2L、405馬力。クアトロポルテよりも若干パワーアップしている。ミッションは6速ATのマニュアルシフトモード付。セミATのカンビオコルサは最初から用意されていない。
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美しいボディデザインはピニンファリーナの手によるもの。実はマセラティとピニンファリーナの関係は1947年から。フェラーリよりも昔からマセラティはピニンファリーナのデザインを纏っていたのだ。
しかも、グラントゥーリズモのデザインはそのピニンファリーナが最初に手がけた、6Aグラントゥーリズモという2ドアスポーツクーペのイメージを生かしたものなのだ。特にフロントのやや突き出したような低いグリルは当時のグラントゥーリズモと同じ。
ボディサイズは全長4,881mm、全幅1,847mm、全高1,353mmなので、国産車のレクサスGSと同じ長さで、幅は27mm広く、高さは72mm低い2ドアクーペになる。
カラーバリエーションも豊富。ボディカラーは9色の標準色と10色の特別注文色が選べる、インテリアも5色のトリムと、木目パネルも3色が用意された。さらにトランクスペースに合わせて、フェラガモがスーツケースやシューケース、衣裳ケースなどを特注生産していることも話題だ。
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