ホンダ、「追突軽減ブレーキ」がユーロNCAPアドバンスド賞を受賞
パリモーターショーにて、ホンダの「追突軽減ブレーキ」(CMBS:Collision Mitigation Brake System)が、ユーロNCAPにより今回初めて導入されたユーロNCAPアドバンスド賞を受賞した。
ユーロNCAPアドバンスド賞は、自動車メーカーの安全技術を表彰する制度で、近年メーカーが積極的に開発・導入している先進安全技術を評価し、自動車の安全性能やメリットを消費者により分かりやすく伝えることを目的としている。今回の受賞により、衝突を予測しその被害を軽減するホンダのCMBSが最も優れた先進安全技術の一つとして認められた。
CMBSは、走行状態や前走車との距離および相対速度などから追突の危険性を判断し、警報によりドライバーに回避操作を促すとともにブレーキを制御して速度の低減を行い、効果的に追突事故の回避支援とダメージ軽減を図るシステム。ホンダは、衝突を予測して被害を軽減する技術を独自に開発し、2003年に世界で初めて「追突軽減ブレーキ<CMBS>+E-プリテンショナー」を実用化した。
ドイツで行われた交通事故の統計を元に欧州全体への影響をホンダが推計したところ、欧州で運転される全ての自動車がCMBS装着車と仮定した場合、年間20〜25万件の交通事故を回避もしくは軽減できるという分析結果が出ている。欧州においてCMBSは、レジェンドに標準装備、アコード、アコードツアラー、CR-Vの上級モデルにオプションとして設定している。
ホンダはユーロNCAPの新評価システム導入以降、「シビック(欧州専用5ドアモデル)」「アコード」「ジャズ(日本名フィット)」「インサイト」「CR-Z」が最高評価の5つ星を獲得している。またインサイトは、2009年にユーロNCAPがテストを実施した全33台の中で、総合評価の獲得ポイントで第2位に輝き、ハイブリッド車として環境性能と安全性能を高次元で両立していることが評価されている。
1980年代から予防安全(一次安全)と衝突安全(二次安全)の垣根を越えるプリクラッシュセーフティー技術の研究を重ねてきたホンダは「これからも「人」にとってより効果的な安全技術の開発に積極的に取り組み続けていきます」としている。
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