パナソニックトヨタレーシング、日本GP直前記者会見
トヨタは、10月4日に鈴鹿サーキットで開催されるF1第15戦日本グランプリを前に、チーム代表とドライバーによる記者会見を行なった。
去年の日本グランプリに「富士スペシャル」と称して専用パーツをセットしてきたトヨタ。今年バージョンは27日に行なわれたシンガポールGPで概ね試したとし、その結果、ティモ・グロックが2位に入る好成績に。パナソニック・トヨタ・レーシングは、今回の良い雰囲気をそのまま鈴鹿に持っていき結果を出したいと表情は明るい。
以下が記者会見での質疑応答。
■山科忠TMG会長兼チーム代表:
・鈴鹿サーキットについて
ダウンフォースやドラッグに特化するところではなく、いずれも適度なバランスが要求される、効率化が求められるサーキット。当日は雨が予想されているが、タイヤやピットタイミングがレースを左右するだろう。レーサーに檄を飛ばして、ファンの期待に応えたい。これは“決意”でもある。 また、鈴鹿の東コースと西コース、どちらに合わせるかは“情報”だけでなく、事前の計算とP1での実走で確認する予定としている。
・日本スペシャルについて
フロント/リアのウイングを改良し、サスペンションや、細かいところでいうとリアホイールの内側の羽なども手を付けた、今年1番の自信作。装着するパーツについては、今日か明日に発送されるものもある。特性の似ているスパ(ベルギーGP開催地)仕様を参考にしている。
・コスト削減について
各レースに用意するパーツは2セットだったのを1セットにした。ちなみに、シンガポールで使用したリアサスペンションは予備が無かったので、破損したら元に戻す予定だった。試作品の数を減らしたり、移動の飛行機はエコノミークラスとなった。レース中でのキャンティでの食事の品数も減らしたりしている。コスト削減による性能の劣化だけは絶対にない。
・F1に参戦する意義
当面は参加するつもりだが、本業との絡みもこの先起こるかもしれない。レースの最前線では「勝とう!」という気持ちだけで臨んでいる。
・開発予算について
前半戦に集中したが、なくなった時点で開発は中止命令が出ていた。日本用のアップデート用の特別予算はなく、すべて年間予算内である。
■ティモ・グロック:
・鈴鹿について
2004年にジョーダンチームで走ったことがある。すばらしいコースだが、天気が心配。でも雨でも楽しめるレースをしたい。今年は今までついてなかった面もあるが、前回のレースから運が向いてきたかもしれない。シンガポールの成績を弾みにしたい。
・シンガポールGPでアップグレードしたクルマについて
今回のアップグレードの感触はわかったが、本来はシンガポールは公道なので、車の変化がわかりづらいサーキット。よって、鈴鹿の方がわかりやすいと思う。
なお、記者会見に参加予定だったヤルノ・トゥルーリは病欠。先週の金曜日に熱っぽかったが、土曜日には回復。しかし、日曜日のレース後に再び発熱。関係者は昨夜日本に到着したが、ヤルノ・トゥルーリだけはシンガポールに滞在。明朝(30日)に日本に到着予定とのこと。日本グランプリにはヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックでの参戦に変更は無いとしている。
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