ジャガー、新型「XE」に搭載する『インジニウムディーゼルエンジン』の概要を発表
発表になったジャガー最新モデル「XE」のエンジンは自社設計・開発
ジャガーは、9月8日にワールドデビューとなった新型「XE」に搭載される新開発の「INGENIUM(インジニウム)エンジン」の概要を発表した。
IGENIUMエンジンは、白紙状態から自社設計・開発をしているため、ジャガーのパワートレイン担当エンジニア・チームは、軽量化と効率化を極限まで追求しユーザーが求めるパワー、トルク、スムーズさの融合を実現することができた。同エンジンのパフォーマンスは、200万マイル(約320万km)を超えるフィールドテストで証明されている。
生産は英国ウェスト・ミッドランズ州ウルヴァーハンプトンにある敷地総面積100,000平方メートルのエンジン製造工場で行われ、フレキシブルな生産ラインからは、最高36秒に1台のペースでエンジンが完成する予定だ。
また、同エンジンが搭載される新型「XE」はアルミニウムを多用した後輪駆動車で、CO2排出量はわずか99g/kmでジャガー史上最も効率性に優れているモデルである。
2種類の2.0リッターINGENIUMディーゼルエンジン
低摩擦のオールアルミニウム製ユニットは、堅牢なシリンダーブロックとツインバランサーシャフトを採用し、振動の発生を根本から抑えている。さらに、サンプの遮音カバーをはじめ、インジェクターを切り離し、噴射ポンプのドライブスプロケットを0.5mm楕円形にするといったこともINGENIUMエンジンの優れた静粛性に貢献している。
「XE」には2種類の2.0リッターINGENIUMディーゼルエンジンを設定。ひとつは最高出力163PS、最大トルク380Nmを発揮するユニットで、ローンチパフォーマンスや中速回転域での加速性能に一切の妥協をすることなく、燃費75mpg、CO2排出量99g/kmという効率性能のベンチマークを達成している。もうひとつのユニットは、最高出力は180PSで、セグメントトップを誇る最大トルク430Nmを発生させる。
INGENIUMディーゼルエンジンは、Euro 6規制基準に適合しており、効率性が高いだけでなくクリーンでもある。可変エグゾースト・バルブ・タイミングは触媒が活性温度域に到達するのに要する時間を短縮し、また、ディーゼル微粒子除去装置(DPF)の再生も向上させる。冷却された低圧排ガスの再循環(EGR)装置は、燃焼室の温度を下げ、NOx(窒素酸化物)の生成を抑制する。さらに、尿素SCRシステム(SCR)がNOxの排出量を極めて低いレベルまでカットするなど、「XE」は世界の最も厳しい排ガス規制に適合するよう技術開発が行われてきた。
直噴ガソリンエンジン2種類も設定
「XE」に搭載されるINGENIUMエンジンは、2種類のINGENIUMディーゼルユニットのほかに、パワフルで高効率な直噴ガソリンエンジン2種類(2.0リッター4気筒ターボチャージド・ユニットと卓越した3.0リッターV6スーパーチャージド・ユニット)がラインアップされる。
なお、「XE」の詳細情報とテクニカルスペックはパリ・モーターショーで発表となる。
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