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燃費レポート 2017/8/28 15:23

日産 リーフ 電費(燃費)レポート|フルモデルチェンジ前にEVの性能をおさらい!慣れない単位に困惑!?

日産 リーフ 電費(燃費)レポート|フルモデルチェンジ前にEVの性能をおさらい!慣れない単位に困惑!?

日産 リーフ 実電費(燃費)レポート|結果まとめ

今回の燃費テストでは、電気自動車(EV車)現行型日産 リーフの最終モデルをテストした。正しくは、電気自動車なのでガソリン代の“燃費”ではなく電気代を算出するもととなる電力消費量の略となる“電費”であるが・・・。

※電費とは:電気自動車が1kWhの消費電力量で走れる走行可能距離のこと(例:8.2km/kWh)。

テスト車には「30Gサンクスエディション」を起用した。サンクスエディションは、2016年10月にリーフが世界累計販売台数20万台達成したことを記念し、本革シートやBOSEのオーディオといった装備品を追加した特別仕様車。

“30G”はその最上級グレードで、標準の24kWhに対し30kWhという大容量駆動用バッテリーを搭載している。 車両本体価格412万6680円。満充電で走れる航続距離の公表値は、カタログに載るJC08モードで280kmだ。

※30kWhのバッテリーを搭載する日産リーフには、国からのクリーンエネルギー自動車購入の際の補助金28万円が適応となるため、テストに使った「30Gサンクスエディション」の実質的な車両本体価格は約385万円。加えて当然ながら日産リーフは全グレードがエコカー減税による取得税、重量税の免税(30G サンクスエディションの場合は12万5600円)も適応となる。

日産 リーフ 実電費(燃費)まとめ
リーフ(後期型)
グレード30Gサンクスエディション
駆動用バッテリー容量30kWh
駆動方式2WD
航続距離(JC08モード)280km
JC08モード電費9.3km/kWh
高速道路実電費8.2km/kWh
郊外路実電費8.3km/kWh
街乗り実電費7.4km/kWh
総合実電費8.0km/kWh

詳しくは後述するが、テスト前日に参考のため、満充電の状態から高速道路を中心に市街地での走行と織り交ぜて電欠寸前まで走行した。

結果1回の充電で走行できた距離は176.2kmで、その時の電費は7.4km/kWhであった。

「バッテリーが減ってきたのでそろそろ充電したい」といった精神的なものも含む余裕も踏まえると、30kWhのバッテリーを搭載するリーフの実質的な航続距離は160km程度と言えるだろう。

これだけの航続距離があれば普段使いはもちろん、休日のドライブでも「2時間に1回の休憩と急速充電を兼ねる」という考えを持てば十分である。また後述する前期型、中期型のリーフの実質的な航続距離がそれぞれ120km、140km程度だったことも頭に置くと、登場から約7年間でリーフが着実に進歩したこともよく分かる。

ここから高速道路、郊外路、市街地という各走行シーンにおける走りや燃費について詳細な評価を行っている。2代目に当たる新型リーフが出た後は中古車というケースがほとんどとなると思うが、初代リーフの購入の際などにはぜひ参考にしてほしい。

電費(燃費)テスト概要

日産リーフ 30Gサンクスエディション
リーフ 急速充電

テストは2017年8月9日(水)の午後2時頃に開始、午後9時頃帰京するというスケジュールで行った。

テスト中の天候は晴天から曇り、時々雨で、前日の台風が通過した影響もあり最高気温は36度という今夏一番の酷暑であった。お盆休み直前のせいもあったのか交通状況は悪く、特に市街地はかなりの混雑であった。

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【テスト前日に電欠寸前まで走行】

冒頭に書いた通り、今回は電気自動車で非常に気になる“1充電”で走れる航続可能距離を参考までに確認するため、テスト前日に満充電となっている神奈川県横浜市の日産本社での借り出しから電欠寸前まで走行してみた(スタート時の残り航続距離は178kmだった)。ルートは高速道路を約150km+市街地だ。

結果は冒頭に書いた通り電費7.4km/kWhで、走行できたのは176.2kmだった。

その経過を報告すると

(1)高速道路を約150km走行し、市街地を約12km、合計約162km走行、バッテリー残量13%、残り航続距離28kmとなった時点で充電を促す警告が出る。筆者はそこから約15km先の自宅近くにある充電スポットの日産ディーラーで急速充電する計画だったので、その日産ディーラーを目指す。

※なおカーナビには、近くの充電施設や、エアコンをオフにした場合に延びる航続距離が表示される。

(2)(1)から約10km走行し、バッテリー残量が6%になった時点で残り航続距離がバーの表示になる。

(3)(2)の直後、おそらくバッテリー残量が5%になるとバッテリー残量もバーになる。

(4)(3)から2km走行し目的地としていた日産ディーラーに到着。バッテリー残量4%から急速充電を開始。

という経過で、「この距離なら電池残量も大丈夫だろう」と計画していても、充電を促す警告を見ながら、バッテリー残量が10%を割った状態で走るのは精神的なストレスが非常に大きい。30kWhのバッテリーを積んだ後期型リーフは1回の充電で走れる距離は160km程度で想定したドライブ計画を立てた方が無難だろう。

日産ディーラーでの急速充電については詳しくは市街地編で書くが、テスト車には日産ディーラーを含む日本全国のほとんどの充電施設が使えるカードが付属しており、急速充電はノーズ先端にコネクターをつなぎ、カードをかざすだけで始まる。自分の時間として1回急速充電できる時間は基本的に30分までだ。

バッテリーが満充電にならず、さらに充電したい場合は次の人がいなければもう1回してもいいが、1回急速充電した後に次の人が来た場合には譲るのがマナーだろう。

といったことを考えると、1回目の30分までは外のコンビニに行ったり食事に出たりするのもいいが、2回目を含め30分を超える際には次の人が来た場合のため、車を直ちに移動できるようそばにいなければマナー違反だと思う。

充電中の30分は自由な時間なので、車内でテレビを見るもよし、考え事をするもよし、ディーラーがやっていれば車を見たりするのもいい。

この30分の急速充電ではバッテリー残量4%から83%(残り航続距離175km)に回復。なお急速充電は「30km先の家に帰れば普通充電ができるのだけど、もうバッテリー残量が厳しい」といった場合に、「10分間急速充電である程度のバッテリー残量を加える」という継ぎ足し的な使い方もできる。

30kWhのバッテリーを搭載する後期型リーフを急速充電して少し気になったのは、メーターの左側に表示されるバッテリーの温度だ。12目盛りあるバッテリーの温度は2目盛りまで冷え過ぎ、3から10目盛りが正常で、通常は6か7目盛りが普通、11と12目盛りは異常、オーバーヒートを表し、夏場の走行後だと急速充電の開始は7目盛りだった。

夏場に7目盛りから急速充電すると10目盛りまで上がっていた。普通に使っていれば問題になることはないと思うが、気分的には少し不安を感じた。

なおテスト当日となる翌日も、遠出の範囲の使い方になるため、自宅近くの別の日産ディーラーでテスト開始前にバッテリー残量78%から急速充電を行い、ほぼ満充電の電池残量99%からテストを開始した。

日産 リーフ 実電費(燃費)レポート|高速道路編

リーフ 高速道路
リーフ 高速電費

日産 リーフ 高速道路での電費(燃費):8.2km/kWh

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高速道路での電費は8.2km/kWhであった。

何度か、30kWhのバッテリーを搭載するリーフの実質的な航続距離は160km程度と書いているが、高速道路で8km/kWh程度走ることを考えると、うまく乗れば高速道路の巡航であれば満充電から180km程度走ることも可能だろう。

また、高速道路を160kmから180km走ることができるなら、この距離を走るのはおおよそ2時間掛かるので「2時間に1回の休憩を兼ねて30分間急速充電」という使い方をすれば、少ない疲労で不便なく使うことができるだろう。

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高速道路編ではそのリーフの主に動力性能についてお伝えしよう。

まずアクセルを深く踏んだ際の加速感、加速力は追い越し加速のようなケースも含め「ごく小さい”キーン”というモーターの音だけを伴いながら、法定速度まで一直線に伸びていく」という印象で、気持ちよくスピードが乗り、絶対的な加速力もミドルクラスという車格に相応しいものを備える(日本仕様と同じ性能となるイギリス仕様の0-100km/h加速タイムは11.5秒と、同じくイギリス仕様のトヨタプリウスの10.6秒とそれほど変わらない)。

また、パワーユニットがモーターだけとなる電気自動車だけに、巡航から緩加速する際などのレスポンスも変速機がなく、アクセル操作に即座に反応するため、大変運転しやすい点も素晴らしい。

巡航中の騒音も小さなロードノイズと風切音が聞こえるだけで全体的にはとても静かであるが、それ故に小さな風切音が耳につくのも事実で、次期型で改善されればと思う。

また中期型以降のリーフには中間の“X”グレード以上にクルーズコントロール(一定速で走行するだけのタイプ)が標準装備されており、電費を稼ぐため巡航スピードを低めにしたい電気自動車にはありがたい。

※矛盾するようだが、リーフは法定速度までであれば電費の落ち込みは意外に少ないようにも感じた。

リーフは楽に快適に巡航できる車だけに、先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールやレーンキープのような運転支援システムが欲しくなるが、ここは次期型に搭載されるプロパイロットに大いに期待したい。

日産 リーフ 実電費(燃費)レポート|郊外路編

日産リーフ 30Gサンクスエディション
リーフ 郊外電費

日産 リーフ 郊外路での電費(燃費):8.2km/kWh

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郊外路での電費は8.3km/kWhを記録した。郊外路での走り方は、地方で一般道を使って通勤する方の使い方に近いと思うが、よほどの通勤距離でない限りは毎日、あるいは数日に1回のペースで「帰宅したら出勤まで朝まで充電する」という電池残量もさほど気にしない使い方で、当面は不自由なく使えるだろう。

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「バッテリーという重量物(リーフの場合は300kg程度)を床下に積む電気自動車は、運動性能の向上のため”重たいものはなるべく車の中央に積みたい”というセオリーに合致するため、ハンドリングや乗り心地で有利」というのはよく聞く言葉だが、リーフもまさにその言葉が当てはまる。

まずはハンドリングの評価から。リーフは、1500kg近い車重で、他のミドルクラスに比べると重い部類に入る。しかし、コーナーでは重さを感じることは皆無で、ハンドル操作に対しシャープかつ高い安定感を持ちながら曲がることができ、運転していて非常に楽しい。

コーナーを曲がるのが楽しいリーフに対し、筆者は敬意と親しみを込め「動けるデブ」という愛称を着けているのだが、筆者のボスである国沢光宏氏が作ったラリー仕様のリーフや、日産がリーフのパワーユニットをミッドシップ化し、カーボンパーツの使用などで車重を約900kgに軽量化したレーシングカー「リーフNISMO RC」を思うと、リーフのポテンシャルの高さがよく理解できる。

強いて要望を挙げるなら、ハンドルの手応えが「もう少しシッカリしているとなお良いのに・・・」と感じるが、この辺りはオール電化となっているリーフだけに、次期モデルにはスポーツモードでも加えて、対応できるようになれば嬉しい。

またリーフは、地面と駆動用バッテリーを搭載している床面との干渉に配慮しているのか、最低地上高が160mmと乗用車としては高いので、車にこだわりのある人なら20から30mmの常識的な範囲で車高を落とすと、重心が低くなることによるハンドリングの向上が期待できるかもしれない。さらにリーフは車高を下げるとより横から見たシルエットが長く見えてスタイリッシュになるので、手を加えるのも面白そうだ。

乗り心地は僅かに硬さを感じることがあるものの、全体的にはしなやかでたいていの人は満足できるレベルだ。また17インチタイヤを履く後期型リーフのGグレードは、指定空気圧が250kPaと高いので、空気圧の調整で乗り心地がいい方向になる可能性もある。

とはいえ、乗り心地は「猫足」という言葉が相応しいしなやかさを備えており、路面の凹凸を通過する際の音も上品なもので、「ミドルクラスでこんなに乗り心地のいい車があるのか!」と感動するほどだった。

ただし、乗り心地に関しては、今回テストした後期型よりも、前期型のほうが良かった。次期型リーフでは前期型のような乗り心地を期待したい。

日産 リーフ 実電費(燃費)レポート|市街地編

リーフ 200V充電器
リーフ 市街地電費

日産 リーフ 市街地での電費(燃費):7.4km/kWh

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市街地での電費は冒頭に書いたように混雑が激しかったせいもあり、7.4km/kWhだった。

7.4km/kWhの電費であれば、1充電の航続距離を測ったのと同様に30kWhの駆動用バッテリーを搭載する後期型リーフであれば150kmから160kmは走ることができる。「平日は主に奥さんは買い物やお子さんの送迎に使う」という使い方であれば、何日かに1回の充電で問題なく使えるだろう。

※自宅を出発し、高速道路、郊外路の燃費計測の後、最後の市街地編の中盤で、ほぼ満充電99%でスタート。出発からの走行距離が168.8kmになった時点で、バッテリー残量13%&残り航続距離31kmとなったため、急速充電器を備える途中の日産ディーラーで急速充電を行った。今回の行程では3回目の急速充電だ。

急速充電は30分行い、バッテリー残量90%&残り航続距離213kmまで回復。このバッテリー残量で燃費計測後、帰宅、翌日横浜市の日産本社への返却も含め約120kmを走行し、日産本社到着時点のバッテリー残量は29%、残り航続距離68kmだった。

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市街地編でリーフに乗った印象は「静かでレスポンスよくシームレスに加速し、エアコンも寒すぎるくらい効くリーフは最高の街乗りカー」という言葉に尽きる。

その他に感じたのは、ボタン操作だけでPレンジに入れることが可能で、疑似的なブレーキホールド機能として使える点と、プロパイロットが欲しいと思う点くらいだ。

テストはノーマルモードで行ったが、テスト前にエコモードを試してみたところ、「不便はまったくないが、車が重くなったようにアクセル操作に対するレスポンスが鈍くなる」、「アクセルを全閉にした際の回生制動が違和感のない範囲でノーマルモードより格段に強く掛かる」、「エアコンも適度に緩い効きになる」といった違いがあった。

エコモードをオンにしても問題や不満はないので、普段乗る際には基本的にエコモードはオンにするべきだろう。 回生ブレーキの効き具合も、最新のノート e-Powerに比べたら違和感は少ない。なお、残り航続距離の表示を見る限りでは、エコモードをオンにすると電費は5%程度向上するようだ。

日産 リーフ 実電費(燃費)レポート|総合評価

日産リーフ 30Gサンクスエディション

日産 リーフ 総合電費(燃費):8.0km/kWh

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リーフ、特に今回テストした30kWhの駆動用バッテリーを搭載した後期型は、登場から約7年間が経ったフルモデルチェンジ寸前の今でも、車としての性能自体は非常に魅力的だ。

もちろん「長距離ドライブが多い」などリーフが使い方に合わないケースも多々あると思うが、「車を使うのは通勤などの近場が主で、遠出はあまりしない、遠くには新幹線などの公共交通機関かレンタカーを使えばいい」という人などにはドンピシャの1台だ。

ただし、残念ながら日産リーフは、中古車の価格相場が大幅に下落している現状がある。しかも、この後2017年9月にはフルモデルチェンジし、航続可能距離などの性能が大幅に向上することを日産自身が公表している。さらなる相場下落は止められないだろう。

例え今、まだ日産ディーラーに新車の在庫があったとしても、そしてそれが超大幅値引きしてくれるとしても、あえて初代リーフをオススメする気にはなれない。この点が、いちリーフファンとしては、非常に口惜しい限りだ。

2代目に当たる次期リーフは、こうした失敗を繰り返さないで欲しいと強く願う。

日産 リーフ 主要スペック

日産 リーフ主要スペック
グレード30Gサンクスエディション
駆動方式2WD
価格4,126,680円
全長4,445mm
全幅(車幅)1,770mm
全高(車高)1,550mm
ホイールベース2,700mm
乗車定員5名
車両重量(車重)1,500kg
駆動用バッテリーリチウムイオン電池
総電圧360V
総電力量30kWh
モーター定格出力70kW
モーター最高出力80kW(109PS)/3008~10000rpm
モーター最大トルク254N・m(25.9kgf・m)/0~3008rpm

筆者: 永田 恵一

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