ボルボ V60・S60「Luxury Edition」[特別仕様車] 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
V40とのキャラクターの違いは明確
試乗したのは、ワゴンボディの「ボルボ V60 ラグジュアリー・エディション」であった。
外観のデザインにはV40との共通性を感じるが、見栄えはかなり違う。ボディが大きくフェンダー付近の陰影も強いから、「メルセデス・ベンツ Cクラス」や「BMW 3シリーズ」に相当する、よりプレミアムなクルマだと感じさせる。
角張った「V70」がボルボらしいと思えるユーザーからするとかなりスタイリッシュで、軽快すぎる印象も受けるだろうが、車内に入って運転席に収まるとやはりこれは「ボルボ」であることを実感する。フロントシートは十分なサイズで乗員の体をガッシリと受け止めて、サポート性はさほど強くないのに、守られている印象を受ける。
リアシートは腰が少し落ち込み、ボディサイズを考えればもう少し足元空間に余裕が欲しいが、4名乗車は十分に可能だ。ドイツ製ワゴンのリアシートに比べると座面の当たりが柔らかく、座り心地も馴染みやすい。
長距離ドライブに出かけたくなる心地良さ
エンジンは直列4気筒1.6リッターのターボ。動力性能は2.5リッタークラスのノーマルエンジンに近い。ターボでも駆動力がアクセル操作に対してほぼ忠実に反応するから、違和感は生じにくい。高回転域まで機敏に吹き上がるスポーティーな性格ではないが、1800~2500回転付近では十分な余裕があって扱いやすい。
操舵に対する反応や走行安定性も、エンジンの特性とバランスが取れている。機敏ではないが正確で、旧来のボルボが持っていた穏やかさに、アウディあたりの味付けを組み合わせた印象だ。短時間の試乗で得られるような強い個性はあまり感じないが、長く使っても飽きにくいと思う。
コーナリング時の運転感覚も自然。V40ほどの切れの良さ(俊敏さ)は薄い代わりに、長距離ドライブでも疲れにくい。また乗り心地には重厚感が伴う。粗さはないが、低速で市街地を走ると少し硬い面もある。
つまりボルボ V60は、余裕の室内・荷室空間をフル活用しながら、週末に家族と共に高速道路を穏やかに巡航する・・・そんなシアワセな使い方が良く似合う1台だと言える。
ボルボ V60・S60「Luxury Edition」[特別仕様車] 主要諸元
ベースモデル:「VOLVO S60 T4 SE」/「VOLVO V60 T4 SE」/全長x全幅x全高:4635x1865x1480mm(S60/V60)/ホイールベース:2775mm/車両重量:1540kg(S60)/1560kg(V60)/乗車定員:5名/駆動方式:前輪駆動(FF)/エンジン種類:インタークーラー付ターボチャージャー DOHC 横置き 直4 16V 直噴ガソリンエンジン/総排気量:1595cc/最高出力:180ps(132kW)/5700rpm/最大トルク:24.5kg-m(240N・m)/1600-5000rpm/トランスミッション:電子制御6速ATギアトロニック(湿式デュアルクラッチ)/燃料消費率:13.6km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ:215/50R17/車両本体価格:399.0万円(S60)/419.0万円(V60)[※価格は全て消費税込み]
「Luxury Edition」特別仕様・装備
■セーフティパッケージ
ヒューマン・セーフティ(歩行者・サイクリスト検知機能付追突回避・軽減フルブレーキ・システム)/全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)/車間警告機能/DAC(ドライバー・アラート・コントロール)/LDW(レーン・デパーチャー・ウォーニング)/BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)/LCMA(レーン・チェンジ・マージ・エイド:急接近車両警告機能)/CTA(クロス・トラフィック・アラート)/RSI(ロード・サイン・インフォメーション)/フル・アクティブ・ハイビーム
■レザー・パッケージ
本革シート/助手席8ウェイパワーシート/12セグ地上デジタルTV(リモートコントロール付)
■PCC(パーソナル・カー・コミュニケーター)・キーレスドライブ
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