日本の雪と氷の路面に最適化されたスタッドレスタイヤ「アイスガード7」を北海道でドライブ/横浜ゴム【PR】

横浜ゴムのスタッドレスタイヤ「アイスガード」が第7世代となる「アイスガードセブン(iG70)」として新たに生まれ変わった。これから本格的なシーズンインとなる前に、2021年2月に北海道・旭川で行われた試走会でその実力を体感してきたので、ここでレポートしよう。

場所や時期で全然違う日本の雪に対応するアイスガード7

実際のインプレッションに入る前に、アイスガードセブン(以下、アイスガード7)そのものについて紹介しておこう。発売以来「氷上性能」に注目してきた横浜ゴムのアイスガードシリーズだが、このアイスガード7は日本専売モデルで、日本の冬、日本の雪、日本の氷に最適化されるように開発が行われた。というのも、やはり日本の冬季の路面は世界的に見ても特殊とのことで、全方位的な性能が求められるからだ。

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例えば、冬の北海道といっても、何日も氷点下20度が続くという地点もあれば、日中は零度近くまで上がって雪が一旦溶け、日暮れから凍っていくような地点もある。もちろん日本の降雪地域は北海道だけではない。山陰地方や九州北部も雪は降るのだ。雪といっても水分の多いシャーベット状であったり、乾燥したパウダー状であったりと、路面は多種多様な状況で現れる。開発にあたって、日本のあらゆる地点で路面を調査したという。

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同時に、ハンドルを握るドライバーにとって、どのような状況が怖いのか、そしてどのような性能を求めるのかをヒアリング。開発の主軸に据えたのが、これまでアイスガードが一貫して追求してきた氷に効く「氷上性能」に加えて、雪に効く「雪上性能」の向上だった。

ちなみに「氷上性能」と「雪上性能」との間には、一方を向上させるともう一方が低下するという相反する関係性が働くことが多いという。しかしドライバーとしてはどちらも高い性能が欲しいもの。

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雪・シャーベット・凍結と変化する市街地では

まず筆者に与えられたのは、ボルボ V60。空港から本日のホテルまではどうぞご自由に、という試乗体験だ。予備知識なしで旭川の道を走り出す。路面はというと残念ながら降雪量が少なく、空港周辺はアスファルトが露出しているような状況。これでは雪道での性能が...とも思ったが、走ってみると通常の夏タイヤに劣らない静粛性や快適性を備えていることが確認できた。もちろん四季を通じての履きっぱなしは厳禁だが、ウインタースポーツを楽しみに毎週雪山に通うような人や、準降雪地帯のユーザーにとっても、このアイスガード7は高い日常性があると思う。

山に向かっていくにつれて、路面は待望の雪道に変わった。

まず、雪面を捉えている感覚が確実に伝わってくる。これはまず安心感に繋がるだろう。手応えというほど重たいものではなく、「路面はこうなってます」という情報を得られるので、とても素直な印象だ。筆者自身シーズン初となる雪道の走行ということで慎重に運転していたが、気がつけば楽しくなっていたので、やはり安全・安心を謳いながらも、走る楽しみを忘れない人たちが作ったスタッドレスタイヤなのだなと感じたのだ。

雪道をしっかりと捉え、前へと車を進める力があるアイスガード7だが、カーブではどうか。減速して前輪に荷重を載せて曲がっていくと、ストレスなく路面をきれいにトレースしていく。減速が足りなかったり、わざとラフな操作をしてタイヤが滑ったとしても、グリップの回復が早く、横方向から縦方向へとすぐに動きが戻っていく。

雪道で怖いのは、タイヤが滑ったことによる急激な姿勢変化と、それに気づくのが遅れること。アイスガード7では滑ったことをドライバーに伝えつつ、グリップが戻っていく過程もよく伝えてくれる。

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市街地へと戻る道では天候が急速に回復した、シャーベット状だったり水たまり状になった路面も走ることができたが、ここでも不安を覚えることはなく、「そういえばウェブの会議に出るんだっけ」なんて、別のことを考えていた。運転とインプレに集中しろ! とお咎めを受けるかもしれないが、見方を変えると「別のことを考えられる余裕がある」ということ。普段降雪地帯に住んでいるわけではない筆者にとって、雪道の運転は緊張を強いられる行為。そこでリラックスしていられるというのは、車自体の安心感もあるが、自分の集中していないところでタイヤがしっかりと仕事をしてくれていることの証だろう。

夕方になった市内の道は、すでに凍り始めていた。夜になれば交差点などは磨かれて、ブラックミラーバーンが出現するだろう。このように、まったく異なる条件下で高い性能を発揮しなければならないスタッドレスタイヤは、正直大変だとも思う。

テストコースでのアイスガード新旧比較

翌日は横浜ゴムが誇るテストコース「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」に設けられた特設コースでの試乗となった。

まず筆者が体験したのは、従来モデル「アイスガード6(iG60)」との比較。ステージは圧雪路。車両はトヨタ ヤリスで、パイロンスラロームを行うというもの。

アイスガード6は、ハンドルの操作に対してダイレクトに反応するが、グリップは滑ってから戻るまでの一連の流れが自然な印象。対してアイスガード7は、パイロンに沿ってハンドルを切ったときの車両の動きは穏やかで、スーッと車両の頭が入っていく感覚だ。

また、車両の滑り出しからグリップ回復までの時間はアイスガード7の方が短く、滑ったときに戻そうとする力もより強く感じる。これはハンドルを実際に握っている人にとっては安心感につながるだろう。

アイスガード7といいマッチングをするのはどんなクルマ?

続いては、背の高いアルファードと、ハイパワーFRのGRスープラという2台。こちらはアイスガード7が装着されており、スラロームによる旋回力や制動力などを試すことができた。

アルファードは、はやり上背が高く重いから、スタッドレスタイヤに掛かる負担は大きい。とくにカーブでは重心が高い分、車体は大きく揺れ、乗員も不安になりがち。アイスガード7では、その荷重もあってしっかりとしたグリップが得られている。4輪が確実に雪面を捉え、滑っても即座にグリップを回復しようと働きかける。純正のトラクションコントロールとの相性も良さそうだ。

一方のGRスープラは、トラクションコントロールを解除して楽しませてもらった。車両側の介入を減らしたことで、アクセルオンでは雪煙を巻き上げてのオーバーステア。後輪は滑りながらも前へ前へとクルマを推し進め、前輪はしっかりと雪面を捉える。タイヤ本来の能力が高くなければ、そのままコース脇の雪の壁へということだろう。

2トンを超えるアルファードと、ハイパワースポーツFRのスープラ。対極のような2台でも意外なほどにマッチングの良さを覚えた。アイスガード7が得意な車種は? という問いに対しては、なんでも行けますというのが答えだろう。

氷路面でも安心感がアップしたアイスガード7

雪上性能を引き上げたアイスガード7だが、氷上性能も高いレベルになっていることを実感したのは、TTCHの屋内コースに設置された氷盤路で乗ったプリウスだ。

比較試乗ということで、新旧モデルを2台のプリウスで試したが、まず停車時からのゼロ発進加速で車速ののりが違うことを体感。明らかに新モデルのほうが出だしがいい。車速を一定にしてからのフルブレーキングでも、また違いが出た。新モデルの方が車両のオーバーハング分程度手前で停止する。感覚的にもブレーキを踏んだ直後の制動の立ち上がり方は新モデルが強く、ABS作動時の空走感は従来モデルの方が感じられた。

従来比で14%アップという新型の氷上制動性能。ドライバーに「ブレーキが効いている」と感じさせる感覚はやはりアイスガード7の方が上で、同乗者も含めて安心感につながると思う。

ちなみにこの屋内試験場は、2021年になって路面温度を調節できるように「冷媒機能」を導入している。これにより試験結果の正確性が格段に上がり、例えばトレッド違い、コンパウンド違いなどの試作タイヤについて、同一基準での評価をすることができるようになったという。

ドライバーと同乗者のことを第一に考えたスタッドレスタイヤ

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冒頭でも述べたとおり、日本の雪道は多種多様。新雪はもちろん、氷雪、圧雪、磨かれたミラーバーンにシャーベットなど。そして降雪地域の市街地では1日の中での路面の変化も大きい。そんなタイヤに求めるハードルの高い日本において、アイスガード7はどんなシチュエーションでもマッチする、乗り手と同乗者のことを第一に考えたスタッドレスタイヤに仕上がっていると思う。

[筆者:熊崎 圭輔/写真:横浜ゴム、熊崎 圭輔]

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