フォルクスワーゲン e-up! 海外試乗レポート/桂伸一(1/2)
- 筆者: 桂 伸一
2013年9月に「フランクフルトモーターショー2013」が開催。その際フォルクスワーゲンは、「e-up!」や、「e-Golf」(量産を前提にしたゼロエミッション車)、新型「ゴルフ R」、コンセプトカー「ゴルフ スポーツバン」を公開した。
中でも注目は、フォルクスワーゲン初の量産型EV「e-up!」。欧州では同時に発売も開始されたモデルだが、果たしてモータージャーナリストで、現役のレーシングドライバーも務める桂伸一にはどのように写ったのか!?
量産化で先行する日本のEVの牙城を超えるべく、欧米はしたたかに狙って来る
フォルクスワーゲンがIAAフランクフルト・モーターショーで「eモビリティ」に乗せてくれるという。各国で人数制限があるというので、日本のフォルクスワーゲン広報の力を借りて名を連ねた。
ショー会場の広大な敷地内には試乗施設も用意されているが、その一部にハイブリッド、PHVと、間もなく発売されるEVモデルを集めたフォルクスワーゲングループの試乗基地があった。アウディ「A3 eトロン」、ポルシェ「パナメーラ・ハイブリッド」は、すでに海外試乗記がレポートされている。
注目は本邦初の『e-up!』である。
ともかく乗り込み、エンジン車のようにギヤをセレクトしてアクセルON。スルスルと滑るようにスタートしたe-up!に衝撃を受けないモノはいない。それは、“無音の衝撃”なのである。試乗会場を出て市街地から、100km/h以上出せるバイパスを通り、試乗基地に戻る20数キロのコースを走っているときに感じたことだ。市街地では街の雑踏が鮮明に聞こえ、高速ではタイヤからのロードノイズだけが聞こえてくる。
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