フォルクスワーゲン 新型ポロ海外試乗レポート│2018年まで待てない!より広くより快適にフルモデルチェンジ

  • 筆者: 竹岡 圭
  • カメラマン:フォルクスワーゲングループジャパン

大きすぎず小さすぎずちょうどいいサイズ感のボディサイズ

ダウンサイジングと言う言葉を聞くようになってずいぶんと久しいですが、確かにエンジンの排気量なんかはひと昔前と比べると、ずいぶんと小さくなりましたよね。一方ボディサイズはと言うと……。なんだかんだ言ったところで、結局大きくなっている気がするのは私だけでしょうか? ひと昔前のようにむやみやたらに大きくはしなくなったとは言うものの、いまやフォルクスワーゲンの新型ポロがBセグメントのど真ん中サイズって言うんですから、やっぱり大きくなっているのは確実です。

というのも、そのサイズ、ほぼ4世代目のゴルフサイズなんですよ。これって、かつてCセグメントと呼ばれたサイズですもんね。とはいえ、新型ポロ単体で考えると、大きすぎず小さすぎずちょうどイイサイズ感というのも確かなことなんです。特に後部座席のゆとりは、現行ポロとは比較にならないくらいの広さ。大人がロングドライブするにも、十分寛げるサイズになりました。まさに、ひと昔前のゴルフの感覚ですね。

こんなに広くすることができたのは、今回新しいコンパクトカー用のMQB AOプラットフォームが採用されたから。MQBプラットフォームと言えば、まさに現行ゴルフで話題になったプラットフォームですが、そのひとつ下のサイズのものが新しく登場したということなんですよね。となると、また今後の展開が気になるところですが、その話はいずれまたするとして、おかげでライバルと比べても室内の広さは文句ナシ。

現行ポロが登場してから、MINI、プジョー208、アウディA1などといったライバルが出てきまして、5ドアのクセにそれらに比べると狭いなどと言われておりましたが、全幅はそれを上回る1751mm(+66mm)、ホイールベースは2564mm(+94mm)と、十分なサイズになりました。ちなみに全長は4053mm(+58mm)、全高だけはちょっとだけ低くなって1446mm(-14mm)なので、車庫の関係でこれ以上大きくなると入らないっ!という方は、熟成された現行ポロを大急ぎでお買い求めください。現行モデルの在庫も新型ポロが来るまでは持たないかも?と言われているくらい残数が限られてますのでお急ぎを!

視線の移動量が少なくなってナビが見やすくなった室内

さて、その広くなった新型ポロの室内ですが、ずいぶんとレイアウトが変わりました。

運転席前のメーターと並ぶように、ナビ画面を上にもってきているんですね。エアコンの吹き出し口と、位置が入れ替えられた感じと言えばわかりやすいでしょうか。このおかげでデザイン的にも直線基調でスッキリ感が増したのはもちろん、視線の移動量が圧倒的に少なくなりまして、平均速度の高いドイツでもナビが見やすくなりました。

まぁ日本導入時は日本語に対応したナビになるので、多少見た目は変わるとは思いますが、ハザードボタンだけはこの高さレベルで独立ボタンとなっているなど、使いやすさは抜群であります。

ちなみに、今回の試乗車としては当たらなかったので直接見てはいないのですが、ラインアップとしては用意されている液晶デジタルメーターも来るのか来ないのか…。この辺りも導入時のお楽しみとしましょう。

そしてさらに驚かされるのが、ダッシュパッドが13種類も用意されているということです。つまり、あの質実剛健のポロが、カラフルになるということなんですよ。これまで、ルポやUP!など、もうひとつ小さなAセグメントにはこういった遊び心も盛り込まれていたものの、ポロクラスはなんとも落ち着いた、悪く言えば地味なインテリアがまた、VWらしかったんですけれど、時代に合わせてカラフルになりました。

ちなみにボディカラーは14色、ダッシュパッドが13色、ホイールが12種類(14インチ~18インチ)、インテリアトリム2種類、シート生地11種類が本国にはありますが、このうちどれがどのくらい日本に導入されるかは、来てからのお楽しみです。

スマートキーや非接触充電など、日々の使い勝手もグンと向上

さぁ、というわけで、そろそろ走り出したいと思いますが、まず乗り込むべくカギを……取り出さなくてもよくなりました。

エンジンをスタートするのにカギも刺さなくてよくなりました。スマートエントリ&スタートシステム(キーレスアクセス機能)が採用されたんですよね。まぁここまでなら追いついたレベルですが、センタークラスターのいちばん下、シフトレバーの前に携帯電話を置くスペースが用意されておりまして、これ非接触充電Ciにも対応しております。

対応していないスマホの方も、すぐ横にUSBのジャックがあるので、実に使い勝手がイイんですよね。ちゃんと毎日乗る人のことを考えて作ってくれているんだなということが、ヒシヒシと伝わってきましたが、シフトレバーの後ろにあるカップホルダー。これはちょっと小さいような…?

太目の麦茶のペットボトルとか、スターバックスのカップが入るのかどうか若干気がかりではありますが、これも日本に導入されたら実験してみたいと思います。でも小物入れが予想以上にたくさん設けられていて、本当に便利。

たった1日のお付き合いでしたが、使い勝手のよさは十分よくわかりました。

車格が上がった!?アシのよさは感動モノ!

と、またまた引っ張ってしまいましたがエンジンスタート。おぉっ!DSGずいぶんよくなりましたね。

乾式の7速DSGが採用されていますが、トロトロ発進のガタガタ感もずいぶんと少なくなりましたね。エンジンも下の方からトルクを発揮してくれて、ストレスなく走りだせる感じです。こちらは直列3気筒1.0TSI(1Lターボ)。95ps/175Nmを発揮するエンジンになりますが、日本仕様としてはまずこちらが導入予定なんだそうです。

その後のバリエーション展開はまだ未定ですが、まだ本国でも発売されていないポロGTIは、200psを発揮する2Lエンジン×6速DSGが搭載される予定になっているんだとか。走り好きはついついそちらに目が行きたくなりますが、さてさてどうして。ベーシックなポロの走りもなかなかのものですよ。1Lエンジンなので、速度無制限のアウトバーンでは十分ついてはいけるものの、伸び加減はもう少し欲しいところですが、日本の高速道路+今後速度制限が引き上げられるというウワサの分まで含んでも十二分です。

感動モノは足回り。特に欧州のウネリ路面への対応はお見事のひと言! 凸凹路面でも足がよく動いて、ショックをしなやかにいなしてくれるし、このどんな路面でもちゃんと4輪が路面を捉えているのが伝わってくるドライバビリティはさすがですねぇ。乗り心地もリアシートの方からも文句が出ないくらいのレベルでした。静粛性もエンジン透過音はそれなりに聞こえますが、ロードノイズは格段に小さくなりましたし、またまた車格が上がったような感じです。

危険を感知してくれる先進のオールイン・セーフティで守ってくれる

車格と言えば、最新鋭の安全装備系統ももちろん導入されまして、歩行者検知機能付きシティエマージェンシーブレーキや、全車速域のACC(アダプティブクルーズコントロール)、駐車場からバックで出るときに危険をお知らせしてくれるリヤトラフィックアラート付きブラインドスポットディテクション(後方視覚検知機能)、ゆっくり走行している時の障害物を感知してくれるマヌーバリングブレーキ付きのパーキングアシストシステム等々、盛りだくさんでフォローしてくれます。

そんなこんなで、Bセグメントのトップランナーになること請け合いの新型ポロの日本導入予定は来年2018年夏頃。ちょっと先ですが、楽しみですねぇ。

フォルクスワーゲン/ポロ
フォルクスワーゲン ポロカタログを見る
新車価格:
279.9万円448.5万円
中古価格:
15.2万円401万円

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竹岡 圭
筆者竹岡 圭

OLを経て、自動車専門誌を皮切りに、モータージャーナリスト活動を開始。国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーを精力的に回るなど、なにごとにも積極的に取り組んできた結果、近年は一般誌、女性誌、Web媒体、新聞、TV、ラジオなど、その活動はとても多彩なジャンルに広がっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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