フォルクスワーゲン ゴルフGTI 試乗レポート/森口将之(3/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
DCC機能でハードなGTIと、コンフォートなGTIを楽しむ
加速性能そのものは、記憶の中にある先代とそんなに違いはない。2,000rpmあたりから穏やかにターボが立ち上がった後、回転が上がるに連れて勢いをプラスし、6,200rpmから始まるレッドゾーンをラクに突破しようとするスポーティ、且つフレキシブルな性格も似ている。
でも吹け上がりは、従来よりもキメが細かくなった感じがする。しかも他のゴルフ同様、静粛性がアップしたことでノイズが減り、心地いい排気音をクリアに聞けるようになった。
現行ゴルフは全般的に乗り心地がマイルドになっている。GTIにも同じことが言える。他のゴルフより25mm低い車高や225/45R17というタイヤサイズは先代と共通だから固めだけれど、ゴツゴツ感はあまり伝わってこない。
しかも225/40R18とDCCのセットオプションを装着したモデルは、タイヤが薄くなるのにもっと快適に仕立ててあるのだ。
秘密はもちろんDCCにある。シフトレバーの奥にあるスイッチでコンフォートをセットすると、スタンダードのゴルフと勘違いするくらい、しっとりしたストロークでショックをいなしていく。
スポーツを選んでも鋭い入力を巧みにクリアし、フラットな乗り味を味わわせてくれる。この点でも従来のGTIより上質になったと感じるのだ。
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