トヨタ RAV4が現行型になった途端に大ヒット作となった理由は“全てのタイミングが良かった”から!?

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トヨタのミッドサイズSUVである「RAV4」が売れている。2019年4月に現行型が発売開始。その年の12月までに約5万4000台を販売した。これは同年のトヨタSUVとしては、トップとなるC-HRに次ぐ好成績であった。

また翌2020年は通年で約5万5000台を販売。コロナ禍が到来した状況下でありながら、デビュー年の勢いをキープすることに成功。そして3年目となる2021年は1月から11月までで約4万7000台を販売した。これはトヨタSUVとしては、ヤリスクロスの約9万5000台、ライズの約7台5000台に次ぐ数字。デビュー3年目としては十分以上の好成績と言えるだろう。

現行型RAV4が大ヒットした理由について、モータージャーナリストの鈴木 ケンイチが探ってみた。

目次[開く][閉じる]
  1. 現行型の売れ行きは国内でのRAV4では過去最大級のヒットだった
  2. 歴代RAV4は北米では人気No.1の座に位置するほどの大ヒットSUV! だがこれまで日本での売れ行きはあまりパッとせず
  3. RAV4が売れた理由は複数考えられるが、その全てのタイミングが合致したからこそ大ヒットとなった

現行型の売れ行きは国内でのRAV4では過去最大級のヒットだった

トヨタ 現行型RAV4の販売成績は、実のところ過去最大級と言えるものだ。

1994年にデビューした初代モデルは、「街中を走るSUV」「モノコックボディで作られたSUV」ということで注目を浴びたけれど、年間販売ランキングでベスト10に入ることはなかった。また、車格をアップしていった第2世代、第3世代もヒットとは無縁。その結果、第4世代の日本導入は見送られ、2016年にはカタログ落ちになる。

つまり、2019年にデビューしている現行モデルは、3年ぶりの日本再導入という立場だった。そう、過去のRAV4は、日本においてヒットモデルと言える存在ではなかったのだ。

歴代RAV4は北米では人気No.1の座に位置するほどの大ヒットSUV! だがこれまで日本での売れ行きはあまりパッとせず

しかし、海外では事情が異なる。海外市場でのRAV4は、売れに売れたモデルであったのだ。

1994年から、日本導入見送りになっていた2017年末までの間に、世界市場では累計812万台を販売。2017年だけで年間80万台を販売。アメリカだけで約41万台を売って「アメリカで一番に売れたSUV」「トヨタで最も売れたクルマ」となっていたのだ。

海外では人気モノなのに、日本ではさっぱり。そんな状況から「海外でも人気、日本でも人気!」に変えたというのが現行のRAV4となるのだ。

RAV4が売れた理由は複数考えられるが、その全てのタイミングが合致したからこそ大ヒットとなった

では、なぜ、現行のトヨタ RAV4は日本で人気を集めることができたのだろうか。それにはいろいろな理由が考えられる。

SUVの本格的ブーム到来の波に上手く乗れた現行型RAV4

まず、大きいのがトレンドだ。世界市場では、すでに10年ほど前からSUVの人気が高まっていた。ところが日本においては、小ヒットはいくつか生まれていたが、本格的なブームの空気は醸成されていなかった。

しかし、2017年の年間販売ランキングの3位にトヨタのC-HRがランクイン。2019年暮れに投入されたトヨタのライズが大ヒットとなり、翌2020年の年間販売ランキング2位を獲得。また、2020年8月に投入されたヤリスクロスは、販売台数がヤリスに統合されてしまって、単体での数字が見えなくなっているが、その実、年間10万台ほどの大ヒットを記録。2021年も単体で約9万5000台もの数を売って、実質のベストセラーSUVとなっている。

つまり、ようやく日本も今、本格的なSUVブームが到来していると言える状況なのだ。そんな追い風が、RAV4のヒットの理由のひとつになっているのは間違いないだろう。

アクティブなSUVらしさを強調するデザインも大きな魅力となってアピール

そして次なるヒットの理由は、RAV4というクルマ本来の魅力にある。個人的に最も大きな魅力と感じるのは、そのデザインではないだろうか。

過去のRAV4は、どちらかといえば都会風で土臭さを感じさせないスマートで優しい雰囲気があった。ところが、現行は、その逆できた。オクタゴン(八角形)を2つ組み合わせたような顔つきは、ゴツゴツとしていて、力強さを感じさせる。「アクティブで力強いワクドキ感」があったのだ。

新開発のTNGAプラットフォームやエンジン搭載により「良いクルマ」に仕上がったのもヒットの大きな理由だ

また3つ目の理由として、4WDシステムに、後輪左右のトルクを独立制御することで、高い旋回能力を実現する「ダイナミックトルクベクタリングAWD」という凝った機構を用意し、オフロードでの走りの良さも売りのひとつとなっている。

さらにベースとして、「カムリ」と同じTNGAプラットフォームを採用し、最新の直噴2リッター・ガソリン・エンジンと、2.5リッターハイブリッドの2つのパワートレインを用意。2020年には、さらにプラグイン・ハイブリッド版も追加するなど、幅広いニーズに応えられる充実のラインナップを用意したのも、4つ目のヒットの理由のひとつだろう。

まあ言ってしまえば、良いタイミングで、良い商品を投入できたというのが、今回のRAV4のヒットではないだろうか。

SUVブームの中、大小合わせて最強の「SUVフルラインナップ」を完成させたトヨタ

どちらにせよ、トヨタは今回のSUVブームにあわせ、C-HRを筆頭に、RAV4、ハリアー、ライズ、ヤリスクロス、カローラクロス、ランドクルーザーと、怒涛の新型SUV攻勢を行っている。機を見るに敏を地で行くトヨタの戦略のひとつがRAV4と言えるだろう。

[筆者:鈴木 ケンイチ/撮影:茂呂 幸正・島村 栄二・TOYOTA]

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鈴木 ケンイチ
筆者鈴木 ケンイチ

1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。最近は新技術や環境関係に注目。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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