新型ノア/ヴォクシーのセカンドシートが最強過ぎる! USBポートも2個付き、テーブルを畳まず超ロングスライドまで出来ちゃうきめ細やかさに感心

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トヨタが人気のMクラスミニバン「ノア」「ヴォクシー」をフルモデルチェンジした。デザインやパワートレイン、車体のプラットフォームに至るまで全てが新しくなった新型ノア/ヴォクシーだが、今回注目したいのは2列目席。新型はセカンドシートのアレンジがさらにカンタンで便利になったのだ。

新型ノア/ヴォクシーのプレスリリース上ではサラッと書かれている「セカンドシートの密かな大改革」について、ここで改めて深掘りしてみよう。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型ノア/ヴォクシーで注目しておきたい重要な改善点、それはセカンドシートの使い勝手だった!?
  2. 先代ノア/ヴォクシーの時点で既に大きく向上していたセカンドシートの使い勝手
  3. 新型ノア/ヴォクシーのセカンドシート超ロングスライドは「寄せずにOK」! しかも使い勝手も劇的に進化

新型ノア/ヴォクシーで注目しておきたい重要な改善点、それはセカンドシートの使い勝手だった!?

トヨタが2022年1月13日、新型ノア/ヴォクシーのフルモデルチェンジに際し発表したプレスリリースには、このように書いてある。

『7人乗り仕様車のセカンドシートには、キャプテンシートを採用。クラス初となるオットマン機構とシートヒーターに加え、折りたたみ式大型サイドテーブルなどを装備。シートを一旦横にスライドさせることなく、ストレート超ロングスライド(スライド量745mm)を実現。快適性や利便性の良さも追求』

[2022年1月13日配信・TOYOTAプレスリリースより・一部略]

もちろん新採用されたオットマンやシートヒーターも大きなニュースだが、わざわざ『“ストレート”超ロングスライド』などと銘打っている点もちょっと気になるところだ。

新型にはなくて旧型ノア/ヴォクシーにはあるもの、それはセカンドシートの横スライド機構だった

それでは先代モデルはどうだったのだろうか。2014年にフルモデルチェンジした先代(3代目)ノア/ヴォクシーのプレスリリースを改めてチェックしてみよう。

『7人乗り仕様車のセカンドシートに、横スライド機構とワンタッチスペースアップサードシートの組み合わせで超ロングスライド(スライド量810mm)を実現したクラス初のキャプテンシートを始め(中略)魅力的な快適装備を積極的に採用。』

[2014年1月20日配信・TOYOTAプレスリリースより・一部略]

こちらにもセカンドシートに『超ロングスライド』があることがわかる。そんな新旧ノア/ヴォクシーのセカンドシートのスライド機構、違いは『横スライド』の有無にあった。

先代ノア/ヴォクシーの時点で既に大きく向上していたセカンドシートの使い勝手

写真を見てもらうのが早いだろう。まずは先代の3代目ノア/ヴォクシー 7人乗り仕様車だ。

7人乗りは左右が独立したキャプテンシートタイプ。左右席間にスペースがあることから、セカンドシートを倒さずサードシート(3列目席)への乗り降りも出来るし、シート左右にアームレストもあって快適に座ることができるのが嬉しい。

また先代のノア/ヴォクシーからシート自体にシートベルトが装着されたことで、スライド位置に関わらずベルトの装着位置が一定に保たれるようになったのも大きな改善点だった。

左右それぞれの席に前後のスライド機構があり、後ろいっぱいにスライドして足元空間を十分に確保したり、サードシートに人が座るときには、適宜前に出してスペースを確保するアレンジも可能と、非常に使い勝手に優れた設計となっている。

ただでさえ広いセカンドシートの足元を拡大する裏ワザ、その名は“横スライド機構”!

さらに先代ノア/ヴォクシーではもうひとつの仕掛けを持ってきた。それが“横スライド機構”だ。左右席を中央に寄せる機能である。

左右独立した位置でシートを下げると、Cピラー(前のガラスを支える柱から数えて3番目の柱。スライドドア後ろの骨格部)に当たるところまでスライド出来る。しかし横スライドさせることで、より後ろへとスライドすることが可能となるのだ。また左右に跳ね上げたサードシートも避けることが出来る。『最大スライド量810mm』はこの状態を指していた。

個人的には「ここまでの足元空間いるかなあ」と思わないでもないが、それはミニバンを使い慣れてないユーザーの意見。実際のオーナー家族たちに聞くと、有効に活用しているようだ。

実際の先代ノア/ヴォクシーユーザーもセカンドシートのアレンジを有効活用していた

例えば海水浴に行った先の駐車場。子供たちをさっさと着替えさせる時に、この広さが重要なのだと言う。

ホームセンターで収納ボックスのような大き目の買い物をしても、わざわざ後ろの大きなゲートを開けず(そもそもホームセンターの混み合った駐車場ではリアゲートを開けることもままならない)、電動スライドドアをリモコンでピッと開けて、荷物をサッと置けるのも便利なんだとか。なるほど。

キャプテンシートというと、ドレスアップした大人のカップルが優雅に座り『まるでリムジンみたいに贅沢に使えますよ』という「んなシチュエーション、あるかい!」的なシーンは、20年前からカタログ写真では飽きずにずっと良く見かけるお約束。どう見てもミニバンなど乗らず、洒落た輸入車など乗り回していそうな広告代理店の人たち(偏見です、すいません)が思い浮かべる程度の絵空事でしかない。

しかし実際のユーザーはメーカー側の想定など超え、もっと実用的で日々の生活に密着した有効な使い方をしていたのだった。

新型ノア/ヴォクシーのセカンドシート超ロングスライドは「寄せずにOK」! しかも使い勝手も劇的に進化

前置きが長過ぎた。

先代でも十分にユーザーの使い方に向き合って設計されていたセカンドシートのスライド機構だが、新型はさらに「カンタンで便利」になった。『寄せずにスライド出来る』ようになったのだ。

どういうことか。これは新型ノア/ヴォクシーのプラットフォームを刷新したからこそ出来た技。Cピラーの形状や角度を工夫し、シートの角が当たらないよう設計し直したのだ。

サイドテーブルを畳まずカンタンにスライド出来るようになったのは地味だけど劇的な改善点だ

先代も新型も、ノア/ヴォクシーのキャプテンシート仕様には左右席間に折りたたみ式サイドテーブル(ドリンクホルダー付)があって、ちょっとしたお菓子だとか小物が置けるようになっている。

ただし先代ノア/ヴォクシーで超ロングスライドをしようとするとシートを寄せる必要があるから、いったんテーブルを収納してスライドしないといけなかった。

またスライド量を制限するため、先代ノア/ヴォクシーにはシートレールの後ろ端に留め金が入っていて、超ロングスライド時にはそれを外す手間もあった。

新型ノア/ヴォクシーでは、こうした面倒も一切ない。

サイドテーブルには新たにUSBポートを2個装備! ドリンクホルダーもサードシート用の2個が追加された

さらに新型ノア/ヴォクシーには、テーブル脇にUSBポートが2個も用意された。スマホなどを充電して置いたままでも、超ロングスライド出来てしまう。ドリンクホルダーも、先代の2個から、前後に合計4個へと倍増(後ろはサードシート用!)と、使い勝手はさらに向上した。

テーブルを畳んでも残るUSBポート! 新型ノア/ヴォクシーではかなり上位に入る注目ポイントだ!

そしてテーブルを畳んでも、USBポートは残る造りになっているきめ細やかさ。もう最強だ。

トヨタ自身はこの改善についてことさらに強調していないのだが、実は新型ノア/ヴォクシーではかなり上位に入る有効な改善ポイントだと筆者は思う。

先代ノア/ヴォクシーのユーザー、特に後席に良く乗る方なら、この密かな大改革に『そうそう! こういうのが欲しかった!』と同意してくれるはずだ。

これからトヨタの販売店で新型ノア/ヴォクシーを見る際にはぜひこのセカンドシートの進化ぶりをチェックして欲しい。

[筆者:MOTA(モータ)編集部トクダトオル/撮影:島村 栄二・望月 浩彦・小林 岳夫・TOYOTA]

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筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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