もはやエコカーじゃない!? 新型ミライは世界で戦える高級車に(2/3)

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初代のダメなとこを払拭! 新型ミライは超イイ

現時点で製品化されているFCVは、日本においてはトヨタ ミライとホンダ クラリティのみ。そして2014年に登場した初代ミライは2020年6月を持って生産終了となり、この12月に2代目ミライが発売されることになる。そのプロトタイプに触れることができた。

ここで正直に白状しておくけれど、僕は初代ミライには未試乗のまま。燃料電池を積んだクルマは他で体験させていただいてはいるものの、初代ミライのいいところもそうじゃないところも、身体で知ってるわけじゃない。にも関わらずこんなことをいうのには背徳感がつきまとうが、初代ミライ、仮に自分がひとりのユーザーであるなら、あまり触手を伸ばしたくなるタイプのクルマとは言い難かった。

燃料電池という技術に興味はあっても、肝心の水素を充填できる場所は極めて限られてるし、何より──ここは好嫌が分かれるところかもしれないけど──1台のクルマとして魅力的だとはどうしても思えなかったのだ。

素直にカッコいい! 車内のデキも文句なし

対して、新しくなるミライが1台のクルマとしてどうかといえば、実は“これ結構いいんじゃない?”と自然に思えるようなクルマだった。

まず、第一印象からしてよかったのだ。先代と較べて85mm長く、70mmワイドで、65mm低いボディ。そのワイド&ローな姿勢、伸びやかなフォルム、シンプルな線構成と上品な面の張り。綺麗なカタチをしたセダンだな、と感じる。

インテリアも好印象。T字基調のダッシュボードに渋めなメタルパーツで区切りを入れることで、ドライバーズシートには心地好いタイト感を、サイドシートにはちょっとした開放感を感じさせるデザインは巧み。全体的にシンプルでありながら必要なモノが機能的にレイアウトされてる様も、大人っぽい装いでいい。

数値上では3人掛けとされるリヤシートは事実上は2人掛けのようなものだが、そう割り切れば足もともそれなりに広く、快適だ。こういうところ、初代のミライからは感じることができなかった。

走りはレクサス並み! ただのエコカーじゃないゾ

実際に走らせてみても、結構いいな、と感じられた。思いのほか楽しいな、とすら感じられた。今回の試乗は短いクローズドコースに限られていたため、クルマの全貌が掴めたとはいわないけれど、総重量でいうなら2.2トンの決して軽くはないクルマなのに、走って楽しめるクルマであることははっきりと伝わってきたのだ。

ひとつには、先代と違って後輪駆動とし、前後の重量配分にも気を配った設計とされたことが大きいだろう。レクサス LSのTNGA GL-Aをベースに、FCシステムを極力低くレイアウトしつつ、主としてリヤまわりの剛性を引き上げたプラットフォームの存在も大きいだろう。

この大柄なセダンが、まるでもっとコンパクトなスポーツセダンを走らせているかのように、素直に、気持ちよく曲がってくれるのだ。タイヤが悲鳴をあげるようなところまで持っていっても、コントローラブルといえる部類。ECOカーだから、というエクスキューズなんて全く感じられない。

トヨタ/MIRAI
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嶋田 智之
筆者嶋田 智之

本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと4つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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