トヨタ マークX グレード比較(2/5)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:トヨタ自動車株式会社
買うなら絶対リラックスセレクション
スタンダードタイプは250Gを基本に、FR車が3グレード、4WD車が2グレード用意されている。今どき、スタンダードタイプなどというと、安っぽいグレードと見られなくもないが、必ずしもそうではない。安っぽいのはFR車、4WD車とも1グレードだけだ。
新型マークXでは250G/250GFOURが本当の意味でのベースグレードになる。FR車が267万4250円で、4WD車が290万5250円の設定。最廉価グレードのFパッケージに比べると30万円ほど高くなるが、その分だけ装備の充実度が高くなる。
アルミホイール、ディスチャージヘッドライト、本革巻きステアリング(スイッチ付き)本革シフトブーツ、スマートエントリー&スタートシステム、運転席8ウェイパワーシート(電動ランバーサポート付き)などが装備されるのが相違点だ。ユーザーによっては、これらの装備の中には必要ないというものが一部含まれるかも知れないが、全体としてみればFパッケージではあまりにも貧弱で、250G/250GFOURがマークXらしいグレードだ。
そして、4WD車では素直に250GFOURを選べば良いが、FR車の場合には250Gを選んではダメ。絶対にリラックスセレクションを選ばなければいけない。というは、これがエコカー減税を狙ったスペシャルグレードだからだ。
リラックスセレクションが標準の250Gと違うのは、助手席にもパワーシートが装備される点だ。このために価格は269万円になって1万5750円高くなるが、パワーシートを装着することで車両重量が10kg重い1520kgになり、エコカー減税の区分が変わって50%軽減の対象になる。
エコカー減税で税金が安くなる額は10万円に近い(オプションを装着すると10万円を超える)から、減税の仕組みに合わせて用意されたスペシャルグレードのリラックスセレクションを選ばないと損をする。
なお4WD車はそもそも重量が重くて区分が異なるほか、燃費も悪化するのでエコカー減税の適用を受けられない。
マークXらしくない安っぽいグレードはFR車の250GFパッケージと4WD車の250GFOURFパッケージで、いずれもあまりに装備が貧弱。マークXらしい快適装備が装着されていなかったり、あるいは純正カーナビなどをオプション装着できないなどの制約があるため、Fパッケージは一般ユーザー向けのグレードではない。レンタカー会社の一部が仕入れるためのグレードと考えたらいい。
FRの250GFパッケージには230万円台の価格が設定されていて、スタート価格の安さが喧伝されているが、これは安さを協調するために設定されただけのグレードだ。
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