俳優の哀川翔氏が参戦するAXCR2018の模様を現地タイからお届け! 【Day.2】
- 筆者: 松田 タクヤ
- カメラマン:古閑 章郎
哀川翔氏がハンドルを握るランクルプラドがAXCR初日を快走する!
ウォーキングストリートで行われた賑やかなセレモニアルスタートから一夜明け、ヘッドクォーターの設置されたホテルは、早朝から色とりどりのレースマシンで彩られていた。いよいよアジアクロスカントリーラリーの競技日程が始まったのだ。
俳優の哀川翔氏が率いるレーシングチーム「FLEX SHOW AIKAWA RACING TEAM」も早朝から動き出した。競技車両のランドクルーザープラドも前夜までの整備で準備万端。まずはホテルからスペシャルステージへ向かう移動区間(リエゾン)へ向かった。
この区間は一般道路を使うのでタイム計測はなし、代わりに制限時間内に指定された場所へ到着することが求められる。その時使うのが、前夜に渡されるコマ地図。助手席のナビゲーターが地図に記された距離と目標物を見ながら、曲がる場所などをドライバーに指示していくのだ。ここでタイムオーバーなどのミスをしてしまうと、タイム加算というペナルティーが課されてしまう。
初日はゼッケン通りの16番手からスタート!
そして無事SSのスタートに辿り着いた哀川選手は、指定された時間にSSをスタート。ここで初めて順位を左右するタイム計測が行われた。もちろんSS区間中もコマ地図を使って助手席のコドライバーが哀川選手にこと細かく指示を出し続けるのだ。ラリーではこのドライバーとコドライバーのコンビネーションがとても大切になる。
初日、哀川翔選手はゼッケン番号順に16番手からスタート。途中、メディア班もかなり水が溜まったマッディなポイントで遭遇したが、アクセルの踏みっぷりがよく、気持ちよくクリアしていく姿に3回目の余裕が感じられた。
その後、さらにヌタヌタのマッドセクションであわやスタック! という場面があったそうだが、そこは詳しくインタビューしてきたので哀川翔選手ご自身に語っていただこう。
【Day.2】哀川翔氏へのインタビュー
競技1日目、どうでしたか?
あのね、SS前半100kmくらい走ったところで一回「PC(指示速度変更地点)」で止まるんだけど、そこで俺らのサービス部隊が用意してくれたカレーが最高に美味しかった。今ここに出して欲しいくらい美味しかったね。10分くらいしか停まれないんだけど、本当にありがたかったね。
コースのコンディションはどんな感じでしたか?
今日のコースはすごかった。まずね、ぬかるみがハンパないね。途中、一回スタックしそうになったよ。あれはやばかった。もう「これ絶対ウインチかい!?」 みたいな。乗ってるみんながそう思ったみたい。でもね、ローレンジに入れて、ガーーー! ってバックしたら抜けられた。後ろは林だったんだけど、何かが当たるのも覚悟して思いっきり下がったんだよ。そうしたら出られた。前後に少しずつ動かす「揉み出し」もしたんだけど、どうやっても同じラインにしか行けなくてね。
ナビの判断もよかったよ。空転している時に踏んでも意味ないからね。もうバックしようって。僕はね。冬の氷上の走りをもう10年はやっているんだけど、あの低μ路の感覚が生きているんだよね。毎年、氷上でガンガンに滑らせて走っているから、泥の上でも滑りをなんとかコントロールできるんだよ。だから、今日もそんなに危ないような状況はなかったかな。
ずっとぬかるんでいたんですか?
いや。ドライの路面もあったよ。でも穴がやっぱりすごいね。もう穴だらけ。30cmとか40cmくらいの深~い穴がボコボコあるわけ。それが道幅一杯にあったりするんだよ。時速30kmくらいしか出せない時もあった。まあ前回走った時もそういう場面があったし、しょうがないんだけどね。
トラブルなどはなかったんですね?
実はね、途中からブレーキがフェードして効きづらくなってね。下り坂でブレーキ効かないと怖いんだよ。だからSSの後半は時速20kmは落としたかな。80km/hくらいで走ったよ。あとは両方のミラーをやられたくらいかな。コースが狭いからね、やっぱり当たっちゃうんだよね。
まあでも、初日をクリアできてよかったね。久しぶりにこういう路面を走って興奮した。こんなにヒドい悪路だったかなって、だんだん前回とか前々回の走りを思い出してきたよ。こういう感覚を楽しんでいければね。あまりリキまないで、完走しよう! という意識をしっかり持ちながら明日からもゴールに帰ってくるよ。応援よろしく!
初日のLEG1では安定した走りで16位をキープ!
というわけで、哀川翔選手のマシンは初日 LEG1を危なげなく走りきり、4時間25分34秒のタイムでゴール。しかもミスなくノーペナルティでクリアしたため総合順位も16位と初日と同じスタート順位をキープ。明日は雨の予報が出ており、コースはさらにマッディになる可能性もあるが、安定した走りで目標である完走を果たしていただきたい!
[Text:オートックワン編集部 Photo:古閑 章郎]
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