“スバリスト視点”で見る新型「WRX S4・STI」徹底解説(3/4)

  • 筆者: マリオ 高野
  • カメラマン:和田清志/富士重工業株式会社
“スバリスト視点”で見る新型「WRX S4・STI」徹底解説
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例え「WRX」といえども・・・静粛性を大幅に向上

ふたつ目の変更ポイントは「静粛性」。従来型は、静粛性でも歴代WRXを知るユーザーからは「十分以上に静か」と評価されるレベルにある一方、欧州車や4代目レガシィなどWRX以外のクルマのコンフォートレベルに馴染んだユーザーの感覚では「ややノイジー」と感じることがありました。

そこで、WRX S4は全車とも静粛性の見直しをはかります。フロントガラスの遮音中間膜の追加採用、フロントパーテーションガラスの厚みアップ、ドアガラスの下端延長、ボディ・サイドレールに発砲材の吸音材を追加するなど、振動、騒音対策を強化。

高速クルージング時の風切り音やロードノイズを低減し、車内の会話明瞭度を大幅に向上させました。

スバル WRX S4
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3つ目の変更ポイントは、先進安全デバイスの「アドバンスドセイフティパッケージ」がWRXシリーズ全車に、そしてWRX S4に「サンルーフ」がオプション設定されることです。

「アドバンスドセイフティパッケージ」は4月に発売されたレヴォーグのB型から設定されたものと基本的には同じで、レーダー検知機能を駆使してアイサイトではカバーできない分野の安全を支援するアイテム。下記の4種類の機能を備えます(「アイサイトアシストモニター」はWRX S4のみ)。

・スバル リアビークルディテクション(後側方警戒支援機能)

ドアミラーでは見えにくい、自車斜め後方の車両をレーダーで検知して、ドアミラーにLEDランプを点灯または点滅させることでドライバーに注意を促すシステム。車線変更時と、駐車場からの後退時の安全性を向上。

・ハイビームアシスト

ルームミラー一体型の単眼カメラが先行車や対向車を検知して、ヘッドライトのハイビームとロービームを自動で切り替えるもの。40km/h以上でヘッドライトのポジションがオートかハイビームのときに作動。

・サイドビューモニター

左側ドアミラーにカメラを搭載し、ドライバーから四角となる左前方の映像をガイドライン付きでマルチファンクションディスプレイに表示。左フロントタイヤと側溝、フロントバンパー先端部分と前方の距離を視覚的に把握できる。

・アイサイトアシストモニター(WRX S4のみ)

アイサイトの作動状況や警報の内容をフロントガラス下端に色で表示。マルチインフォメーションディスプレイの情報と連動し、より少ない視点の移動量でプリクラッシュや先行車の認識、斜線の逸脱などが確認できる。

そして、WRX S4にサンルーフ(電動チルト&スライド式)のメーカーオプション設定が追加されました。さらに細かいところでは、USB電源の出力を従来の1Aから2Aへアップすることで、デジタル機器の充電時間が短縮されるようになっております。

また、パワーウインドースイッチのエッジ部分に光輝感の高いクロームメッキを加えられ、外装では、従来型で展開されていたライトニングレッドを廃して新色のピュアレッドに変更しています。

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

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