日産の走りの魂が感じられ、実用性も兼ね備えた「ノートNISMO」【I Love コンパクトカー】(1/2)

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結婚して子供も生まれたけど、ミニバンには乗りたくない! SUVはカッコいいけどサイズが大きいし、価格も高い…。そんな悩みを抱く方にお勧めしたいのが、見た目よし! 走りよし! 実用性よし! と、三拍子そろったコンパクトスポーツモデル! 存在は知っていたけど、普通のモデルとどこが違うの? イメージが薄ぼんやりしてて、奥さんを説得しにくい。ここではそんな不安を解消すべく、おすすめのコンパクトスポーツモデルを紹介していきます! 全4回のうち2回目となる今回は、日産 ノートNISMOを紹介します。

目次[開く][閉じる]
  1. メーカー直系のコンプリートカー「ノートNISMO」
  2. ガソリンモデルだけでなく、人気のe-POWER 搭載モデルも設定
  3. ガソリンモデルもe-POWERも専用チューニング
  4. スポーティなハッチバックでありながら、ファミリーカーとしても使いやすい
  5. 日産の走りの魂が感じられ、実用性も兼ね備えたモデル

メーカー直系のコンプリートカー「ノートNISMO」

外観がカッコ良く、運転して楽しく、しかも取りまわし性や居住性といった実用性も優れている。このようにバランスの取れたスポーティなコンパクトカーを探すユーザーにとって、注目度の高い車種がノートNISMOだ。ノートをベースにしたコンプリート(完成された)チューニングカーで、販売店から購入できて車検にも対応する。グレードの一種と考えて良いだろう。

NISMOは日産モータースポーツインターナショナルの略称で、日産のモータースポーツ活動をサポートしている。ただしノートNISMOを開発したのは、日産の特装車を手掛けるオーテックジャパンだ。NISMOは日産車をベースにしたスポーティモデルのシリーズ名になり、少々ややこしい。

ガソリンモデルだけでなく、人気のe-POWER 搭載モデルも設定

ノートNISMOの外観はカッコイイ。フロントグリルや前後のバンパーはNISMO専用にデザインされ、ボディサイドの下側にはサイドシルプロテクターも装着される。

エンジンは複数のタイプを用意した。ベースグレードも搭載する直列3気筒1.2リッタースーパーチャージャー(それでも全車に専用チューニングコンピューターが装着される)、NISMO S専用の直列4気筒1.6リッター(5速MT)、直列3気筒1.2リッターのe-POWER(ハイブリッド)、e-POWER NISMO Sが搭載するパワーアップされたハイブリッドになる。

今はノートの国内販売総数の内、70~80%をe-POWERが占める。そのためにノートNISMOの販売もe-POWERが中心だ。ベーシックなe-POWER NISMOの動力性能は、ベースグレードと同じで最高出力が109馬力、最大トルクは25.9kg-mだが、e-POWER NISMO Sでは136馬力/32.6kg-mに向上する。

e-POWER NISMO Sのチューニングは、車両重量が1700kgを超えるセレナe-POWERと同じだから、1250kgのノートe-POWER NISMO Sはかなりパワフルだ。加速力をノーマルエンジンに当てはめると、V型6気筒3リッターに匹敵する。

ガソリンモデルもe-POWERも専用チューニング

e-POWERに使われる走行モードの制御も異なる。e-POWER NISMO Sの場合、スイッチでSモードを選んでATレバーをBレンジに入れると、アクセルペダルを戻した時の減速力がDレンジよりも強まる。モーターが積極的に発電して、駆動用電池に蓄えるからだ。減速力の拡大により、アクセル操作に基づく速度の調節幅も広がった。

このようにe-POWER NISMO Sでは、モーター駆動のメリットを満喫できる。特に違いが分かるのは、時速40~80km前後で巡航中に、アクセルペダルを深く踏み増した時だ。駆動力を一気に増強させるモーターの性質を強めたから、蹴飛ばされたような加速が生じる。

一方、エコモードを選んでATレバーをDレンジに入れると、電力消費を抑え、なおかつモーター駆動らしい滑らかな運転感覚も楽しめる。走行モードとD/Bレンジの組み合わせで、道路環境や走り方に応じた制御が行われる。

NISMO S専用の1.6リッターエンジンにも楽しいチューニングを施した。最高出力は140馬力(6400回転)、最大トルクは16.6kg-m(4800回転)とされ、高回転指向に仕上げている。5速MT専用車だから、扱いやすい実用回転域の駆動力よりも、ギヤチェンジを駆使して運転する時の機敏な吹き上がりに重点を置いた。

NISMO Sのような高回転で高い性能を発揮するエンジンは、1960年代から1990年頃まで、日本のスポーティカーに多く搭載されていた。中高年齢層のドライバーにとって、エアロパーツを装着した5ナンバーサイズのハッチバックボディも含めて、懐かしく感じられるだろう。

日産/ノート
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新車価格:
229.9万円306.4万円
中古価格:
17万円344.6万円
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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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