ボクらが熱く語れたあのクルマ、あのエンジン|【1980年代パワーウォーズ ベスト3】(2/2)

  • 筆者: 永田 トモオ
  • カメラマン:日産自動車/トヨタ自動車/ホンダ
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デートカーのソアラか、ホットハッチのシビックか!?

スカイラインを硬派の極みというなら、2位のソアラはさしずめ最強の軟派。デートカーとしても人気の高かったソアラは、洗練された走りと洒落たルックスで大人気で、販売数なら間違いなくコチラがウイナーだ。

ソアラ2.0GTツインターボは、86年の二代目GZ20型デビュー当初からのラインアップ。1G-GTEUも排気量2Lで、当時最新の6気筒4バルブDOHCをツインターボ・インタークーラー化したもの。国産初のDOHCツインターボエンジンで最高出力は185ps。最終的にはリッター100psオーバーの210psまで高められている。

ソアラは、スカイラインのようにサーキットで暴れ回ることはなかったが、全国のレジャースポットで見かけることがホントに多かった。ルックスもよく、走らせれば馬鹿速いのだから始末が悪い。スカイラインRSとは別の意味で若者の憧れだったのだ。

そして、3位のシビックSiは、クルマとエンジンの絶妙なバランスで、評論家を唸らせたホットハッチだ。

 シビックSiが登場したのは84年。前年デビューの三代目シビックの追加車種としてラインアップされている。搭載する排気量1.6LのZCは4バルブDOHCで、最高出力135psは当時のFF車用エンジンのトップ。同時期大人気だったAE86型トレノ/レビンの4A-GEUエンジンを凌ぐ出力だった。走りの性能も高く、ハッチバックが国内ツーリングカーレースに投入され、クラスの常勝マシンになっている。シビックSi以降、ホンダは可変バルブタイミング機構のVTECエンジンを送り出し、DOHCエンジン搭載の国産FFスポーツが次々に登場するのだが、そのお手本になった意味でも、3位は見当外れではないと思う。

80年代の国産車は百花繚乱期。パワーだけなら、ソアラには最高出力240馬力の7M-GTEUを搭載した3.0GTもあった。しかし、エンジンとクルマの強い結びつきを考えたとき、みんなで語れるクルマはそう多くはない。80年代のパワーウォーズは、絶対的パワーよりも“リッター100ps”という高性能さがキーだったのだ。

[筆者:永田 トモオ/写真:日産・トヨタ・ホンダ]

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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