日産 初代フェアレディZ(S30型)が生誕50周年!【オートモービルカウンシル2019】
- 筆者: 小鮒 康一
- カメラマン:和田 清志
日産ブースには今年で50周年を迎えるフェアレディZが登場
2019年4月5日から7日まで幕張メッセを会場に開催されたオートモビルカウンシル2019。貴重なクラシックモデルの展示即売会という側面のほか、各自動車メーカーがそれぞれ趣向を凝らしたブース出展をしている点も来場者の楽しみのひとつとなっている。
自社で「日産ヘリテージコレクション」として過去に販売したモデルやレース車両、コンセプトカーなどおよそ400台もの車両を収蔵している日産自動車のブースでは、2019年に50周年を迎える(つまり1969年デビュー)のフェアレディZを祝し、初代のフェアレディZ(S30型)の実車展示を行ったほか、国産メーカー合同ブースでは、1989年式の4代目フェアレディZ(Z32型)の展示も行った。
残念ながら50周年を記念するモデルの発表はなかった(後日発表された)が、鮮やかなグランプリグリーンのボディカラーをまとったS30型フェアレディZは、日産が50周年記念のために約1年かけて当時の姿にレストア作業を行ったものであり、当イベントが初披露の場となっていた。
1970年式 フェアレディZ-L(S30型)
それまでのオープンスポーツモデルの「フェアレディ」から、クローズドボディを持ったクーペタイプに生まれ変わり、名前も「フェアレディZ」となったモデルであり、初代のフェアレディZと呼ばれるモデルとなっている。
当時の欧州のスポーツカーと比べても遜色ないルックスと動力性能を持ち合わせていながら、各段に買いやすい価格となっていた初代フェアレディZは、日本国内はもとより海外、特に北米市場で爆発的な人気を獲得していた。
今回展示されたフェアレディZ-Lは、2リッター6気筒のL20型エンジンを搭載したモデルの上位グレードであり、カーステレオやリクライニングシート、ホイールキャップなどを備え、5速マニュアルミッションを搭載したモデルである。
1989年式 フェアレディZ(Z32型)
「スポーツカーに乗ろうと思う」というキャッチコピーで登場した通算4代目となるフェアレディZは、よりスポーツカーらしいワイド&ローのフォルムを持って登場した。V6 3リッターのVG30を搭載し、NAモデルが230馬力、ツインターボモデルは当時の自主規制値となる280馬力を発生させていた。
実はこのVG30DETT型エンジンは日本よりも2か月早くデビューした北米モデルでは300馬力を発生させており、日本でも300馬力で販売する予定であったが、当時の運輸省から待ったがかかり、280馬力となったという逸話が残っている。
このモデルは現時点での歴代フェアレディZのなかで、最後の4座モデル&Tバールーフを持つモデルであり、未だに根強い人気があるのはそういった点も影響しているのかもしれない。
[筆者:小鮒 康一/撮影:和田 清志]
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