通信5G化で街中の移動手段も激変!? [“モビリティの世界” Vol.10](1/2)

近未来のパーソナルモビリティは「乗れるスマートフォン」

日本の成熟した超高齢化社会では、今さまざまな移動ニーズが生まれてきています。中でも欠かせないのが「パーソナルモビリティ」です。ジョイスティック形電動車いすのWHILL(ウィル)がグローバルレベルで注目されていますが、精力的な動きをしている日本の企業は他にもあります。今回紹介するのは、福岡県に本社を置く「テムザック」(代表取締役 高本陽一/2000年設立)です。

同社はNTTドコモと組んで、三菱地所、三菱地所設計とともに、テムザック開発・製造の「RODEM(ロデム)」を使い、東京駅前の丸の内エリアを観光案内する回遊支援サービスの行動実証実験を、2019年3月18日~3月22日まで行いました。なお2018年7月にも、NTTドコモと合同で、京阪バスの協力のもと京都・嵐山にて同様の実証実験を行っています。

利用者はタブレットを装着したロデムに乗り、ドコモが提供する「拡張現実(AR)」と「dグルメ」、インバウンドに対応した多言語対応「はなして翻訳」、動画や「AIエージェント基盤」を駆使しながら、丸の内の歴史や最新スポットなどを巡ることができます。

ちなみにロデムは原動機を用いる歩行補助車。日本の道交法上の分類では「歩行者」扱いとなります。

NTTドコモ 第一法人営業部部長の斎藤 武氏のコメント

2020年に、現在のLTE-Advancedの次の世代となる5G(第5世代移動通信システム)の商用化を目指す。ロデムの取り組みを通じて、5Gを活かしたモビリティ周遊サービスのブラッシュアップも目指したい。

三菱地所 街ブランド推進部オープンイノベーション推進室長 安田 健一氏のコメント

街の中の移動は大きなテーマだと考えている。三菱地所ではこれまでも自動運転バスやタクシーの実証実験を行ってきたが、今後はパーソナルモビリティを活用し、街の新しい過ごし方や楽しみ方を創造したい。

我々は多様な人に対しオープンでやさしい街づくりを目指している。それを実現するためには、こうした仕掛けが必要だと考えている。

テムザック 代表取締役 高本 陽一氏のコメント

今回のロデムは、決済や位置情報の収集も可能なパーソナルモビリティ。“乗れるスマートフォン”を目指したい。

>>シェアリング、自動運転などの最先端テクノロジーを搭載[次ページへ続く]

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楠田 悦子
筆者楠田 悦子

「暮らしや社会をより"心豊か"に」をテーマに、新進気鋭のモビリティジャーナリストとして活躍中。 欧州生活、バックパーカー、NGOなどの経験を基に、クルマ、鉄道、バス、自転車、飛行機‥身近な人やモノの移動やその手段の進化に着目。暮らしや社会の問題を考察したり、新たな価値を提案するなど、具体的にアクションをとることがライフワークになった。自動車業界紙、(株)自動車新聞社の記者出身で、モビリティビジネス情報誌「LIGARE」の初代編集長。国や自治体の検討会委員なども務める。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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