横浜ゴム ジオランダー X-CV試乗レポート|ハイパフォーマンスSUVの走りを変える新タイヤ(2/3)

  • 筆者: 山田 弘樹
  • カメラマン:小林 岳夫/横浜ゴム
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GクラスやXC90、レンジローバーなどの足元に

ただWレンジのハイウェイテレーンという触れ込みに対しては、ややタイヤの横剛性感が足りないように感じた。端的に言えばポルシェ マカンやジャガー FペイスのようにハンドリングコンシャスなSUVに対しては、同じ横浜ゴムでもADVAN SPORT V105のようなハイスペックタイヤの方が、その俊敏性を楽しめる。

しなやかなコンパウンド特性からだろう、一舵目の追従性は良好。しかし横Gが高まり、タイヤに荷重が大きく掛かった時のふんばり感は、夏タイヤに対してやや劣る印象だ。

そのトレッドにはアウト側ブロック剛性を高めた左右非対称のパターンを採用。内部には2層のナイロンフルカバーを搭載し、サイドウォールも2プライ構造とすることで剛性を保ってはいる。その挙動に唐突な姿勢変化などが訪れることはないのだが、低温時での路面追従性をカバーするためだろうやや腰砕け感が出てしまっているから、コーナリングに際して無理や無茶は禁物だ。

もっともこうした背が高く巨大で、車重もすこぶる重たいSUVを、スポーツカー顔負けの旋回速度で走らせてしまうこと自体、筆者は昔から大いに疑問である。日本の法定速度から考えてもコーナーではがんばらず、この気持ち良い乗り心地を楽しみながらゆったりと走るのが本来のSUVであるとも思う。

だから同じメルセデスでもGクラスや、レンジローバーやレンジローバー ディスカバリー、ボルボならXC60よりもXC90のようなSUVにこのタイヤは合うだろう。また現代的なモノコック系SUV用に向けてこのタイヤは開発されているが、それこそラダーフレームを搭載する本格クロカンを、アーバンSUVとして使うお洒落ユーザーにも、使い勝手がよいはずだ。

きわめてジェントルに走らせる分には直進性が高く、レーンチェンジ程度のステア角であればその反応もリニアで路面からのインフォメーションもリニアである。

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山田 弘樹
筆者山田 弘樹

自動車雑誌編集者としてキャリアをスタート。輸入車雑誌 副編集長、アルファ・ロメオ専門誌編集長等を経て、フリーランスのモータージャーナリストに。レース参戦なども積極的に行い、走りに対する評価に定評がある。AJAJ会員。カーオブザイヤー選考委員。記事一覧を見る

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