ダンロップ LE MANS V(ル・マン 5)試乗レポート ~忍者が宿る!?新しいLE MANSの「SHINOBIテクノロジー」に注目でござる!~

ダンロップ LE MANS V(ル・マン 5)試乗レポート ~忍者が宿る!?新しいLE MANSの「SHINOBIテクノロジー」に注目でござる!~
ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士 ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士 ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士 ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士 画像ギャラリーはこちら

誕生から35年を迎えたダンロップLE MANSシリーズ その最新作LE MANS Vの完成度の高さに松田秀士は本当に驚かされた!!

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

ダンロップの高性能ラジアルタイヤLE MANS(ル・マン)シリーズが発売されたのは1982年。この年、フランスで開催されたル・マン24時間レースでは、ダンロップタイヤを装着したポルシェ956が1、2、3フィニッシュと、表彰台を独占した。

日本経済もバブル期に向かって右肩上がりの中、LE MANSシリーズは着実に販売を伸ばした。

そして、現在は同ブランドのハイグリップ系TOP SPORTタイヤのDIREZZAに対して、低燃費系のCOMFORT(コンフォート)タイヤとしてLE MANSシリーズが設定されている。そのLE MANSシリーズが6年ぶりに15世代目となるLE MANS Vへと進化を遂げた。

服部半蔵も納得!?LE MANS Vには忍者が宿る!?

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

新しくなったLE MANS Vの特徴は、乗り心地性能と静粛性能をさらに進化させた快適性能へと実感できるレベルにまで引き上げたこと。注目なのは、タイヤの振動を吸収する「忍びテクノロジー」(SHINOBI TECHNOLOGY)という新技術を採用していることだ。

これにプラスして、従来品のLE MANS4にも採用されていた、路面の突起を乗り越えた際などに発生するタイヤ内部の空洞共鳴音を低減させる特殊吸音スポンジを配したサイレントコアを採用している。

では、さっそくLE MANS Vの進化レベルを試乗して確かめよう。

全9台7モデルという怒涛の試走で判明!LE MANS V こいつはとにかくやばい・・・

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

試乗のステージとなったのは、瀬戸内海の淡路島。高速道路と一般道(田舎道を含む)が適度にミックスされたコース。ここを同じクルマを使って、従来品のLE MANS4と新製品のLE MANS Vを乗り比べる、という試乗スタイル。

試乗車は、トヨタ プリウス、トヨタ C-HR、日産 ノート eパワーだ。他に、フォルクスワーゲン ゴルフVII、アウディ A4、トヨタ マークXでも新しいLE MANS Vを試してみた。

まず試乗したのはアウディ A4。

高速走行時のゴーっという、タイヤのノイズが小さい。全体に足元から来る振動感が少ないのだ。これは、高速道路を降りて低速になるとさらにはっきりしてきて、ゴロゴロとした路面の荒れた感触がとても小さく不快感がない。

次に試乗したのは、日産ノート eパワー。走り初めはLE MANS4だ。

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

そしてLE MANS Vに乗り換えて再スタート。試乗会の基点となったホテルを出発してすぐに、ステアリング操作がマイルドなことに気づく。しかも、路面にピッタリと張り付いた感じだ。ただし、サスペンションを固めたような乗り心地。もしかしたらこちらの方が、乗り心地は悪いと感じる人も居るかもしれない。

しかし、よく観察すると余計な上下動(ピッチング)がない。上下動が少ないから、突起を乗り越えるときの衝撃が単体になり、強く感じるが実際にはそれほど大きくはないのだ。

そして、高速道路に入って驚く。走行ノイズがLE MANS IVに比べて圧倒的に静かなのだ。特に、後席でのノイズレベルの違いは非常に大きい。これには「溝壁セレーション」というフクロウの特徴を活かした技術が寄与する。フクロウは飛ぶとき、羽の隙間を通過する空気の流れをコントロールし羽音を抑え獲物に気づかれないように近づく習性を持つそうだ。LE MANS Vのタイヤ溝には無数の小さな突起がつけられたことで、フクロウのようにノイズ低減できるというものだ。よく考えられている。

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

さらに、高速度域になればなるほどに、路面にピッタリ吸い付いたようなフィーリングで直進性も明らかに良い。

忍びテクノロジー、スゴイ!フクロウ、スゴイ!と、なったわけで、ホテルに戻って技術面をもう一度レクチャーしてもらうことに。

その結果わかったこと。LE MANS Vでは、タイヤの骨格(プロファイル+パターン)を一から見直し、サイドウォールとトレッドのクッション性を向上させ、路面からの振動を抑えているのだという。

実際、ディスプレー用のホイールから外したLE MANS4とLE MANS Vのサイドウォールを触ってみると、LE MANS Vでは明らかにサイドウォール全体が柔らかく、手で握ったレベルでも簡単に変形するのだ。こんなに柔らかいと操縦性に悪影響なのでは?と疑心してしまうけれども、そこをタイヤ全体のバランスで悪影響が出ないように仕上げている。

LE MANS Vを支えるのはなんと女性陣!?

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士
ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

試乗会に来る前に、神戸の本社工場で開発の現場を見学させていただいたが、分析のためのテスター装置など非常に細かいデータを取り、タイヤが出来上がるまでの説明を受けた。技術者に女性が多いことにも驚いたが、LE MANSシリーズに思いを寄せる社員の熱意を感じた。思い返せば、改めて忍びテクノロジーのLE MANS Vの性能に感心した。

その後、トヨタC-HR、トヨタ プリウスでも同様にLE MANS4とLE MANS Vを乗り比べる。

日産 ノート eパワーのように、サスペンションが固くなった、とは感じなかったが、静粛性や乗り心地、そして高速域でのハンドリングの良さは、同じようにLE MANS Vに軍配が上がった。

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

その後、トヨタ マークXに試乗。こちらはLE MANS Vのみの試乗だ。サイズは215/60 R16。個人的にトヨタ マークXで気になっていたのは、低中速時のステアリングフィール。直進時のステアリングへのニュートラルインフォメーションに、どこか頼りなさがある。

ところが、LE MANS Vを履くトヨタ マークXでは、これが若干解消されているのと、突き上げ感が小さい。さらに、高速時にはしっかりとしたステアリングフィールの座り感がある。

レーンチェンジ時の操舵角も小さく、切り始めの応答からレーンチェンジが完了するまでステアリングへの操舵感がしっかりと返ってくる。その後、後席に乗り換えてみたが、静粛性と突き上げ感が小さいことに感動。このタイヤはドライバーよりもパッセンジャーに優しいタイヤだ。

最後に、タイヤの比較試乗でこれほどまでに旧モデルとの差がハッキリとした例はこれまでにない。LE MANS Vの進化には、眼を見張るものがある。

[レポート:松田秀士]

ダンロップ LE MANS V試乗車装着サイズ

ダンロップ LE MANS 5試乗レポート/松田秀士

■トヨタ プリウス:195/65R15 91H

■トヨタ C-HR:215/60R17 96H

■トヨタ マークX:215/60R16 95H

■日産 NOTE:185/65R15 88H

■フォルクスワーゲン GOLF7:225/45R17 94w XL

■アウディ A4:225/50R17 98v XL

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松田 秀士
筆者松田 秀士

1954年高知県生まれ。僧侶の資格を持ち、サラリーマン、芸能人の付き人を経て、28歳でレースデビュー。92年には、デイトナ24時間&ル・マン24時間レースに出場。94年、インディ500マイルレースに日本人2人目のドライバーとして初参戦。2年目の95年には完走を果たし、翌年、当時日本人最高位完走という成績を残した。同じ頃から東京中日スポーツ新聞等で自動車評論活動を開始。現在も執筆活動の傍ら、レーシングドライバーとしても活躍中。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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