ポルシェ ボクスターGTS/ケイマンGTS 試乗レポート/嶋田智之(1/2)

ポルシェ ボクスターGTS/ケイマンGTS 試乗レポート/嶋田智之
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ボクスター/ケイマンへ新たに追加されたトップグレード「GTS」

ポルシェ ボクスターGTS

その昔は「911じゃなければポルシェじゃない」というちょっとばかり知ったかぶり系の風評がはびこっていた時代もあったけど、もはやそんなことをクチにする人はほとんどいない。

SUVの「カイエン」が世界的にヒットし、サルーンである「パナメーラ」が着実に受け入れられたという要素も確かにあるけれど、その実は「ボクスター/ケイマン」という価格的にはエントリーモデルの位置づけにある“911ではない”スポーツカーを、ポルシェが念入りに磨き上げてきたことが最も大きい。

ポルシェ ケイマンGTS

今では911は“スーパースポーツカーとしての強烈なパフォーマンス、そして911という独特の文化と存在感を楽しむためのクルマ”、そしてボクスター/ケイマンは“第一級の運動性能と抜群のスポーツフィールを比較的リーズナブルに楽しめるクルマ”という感じに、それぞれが異なる意義と価値の上に成り立った存在として認識されている。そしてボクスター/ケイマンシリーズが、ベクトルこそ異なれど911同様に極めて優れたポルシェのスポーツカーであるということに異議を唱える人はいない。

そのボクスター/ケイマンに、新たに『GTS』というモデルがそれぞれラインナップされた。スタンダードな「ボクスター/ケイマン」、高性能版だった「ボクスターS/ケイマンS」の上に位置するトップグレードとしての追加である。

シリーズの中で最もハイパフォーマンスなモデル

ポルシェ ケイマンGTSポルシェ ケイマンGTS

GTSの名称のルーツは、1963年に発表されたレーシングカーであり、公道走行も可能なスポーツカーとしても市販された「カレラGTS」、通称“904GTS”だ。過去には「924」や「928」に、近年では911、カイエン、パナメーラにもその名称が冠されている。GTSはGran Turismo Sportの頭文字であり、昨今ではシリーズの中の自然吸気エンジンを搭載した最も高性能なモデルに与えられる称号となっている。

ボクスターGTS/ケイマンのGTSも、もちろんシリーズの中で最もハイパフォーマンスなモデル。

既存のモデル達との性能面における違いを挙げると、まずエンジン。「ボクスターS/ケイマンS」用の3.4リッターをベースにしてバリオカム・プラスのチューニングの見直しなど、主として制御系に手を入れることで、最高出力で15ps、最大トルクで1kgmの向上を果たしている。ボクスターとケイマンで10ps/1kgmの違いがあるのは“S”同様で、ボクスターGTSでは330ps/6700rpmと37.7kgm/4500-5800rpm、ケイマンGTSでは340ps/7400rpmと38.7kgm/4750-5800rpmとなる。

ポルシェ ボクスターGTS
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結果、最高速はボクスターGTSの6速MT仕様が281km/hで7速PDK仕様が279km/h、ケイマンGTSでは6速MT仕様が285km/hで7速PDK仕様が283km/h、0-100km/h加速タイムは同様にボクスターGTSで5.0秒と4.9秒、ケイマンGTSで4.9秒と4.8秒になる。

シャシー周りでは、通常はオプションとなるPASMとスポーツクロノパッケージという鉄壁のコンビネーションが標準装備となり、同じくオプションだった「カレラS」20インチホイールを標準で履く。

エクステリアやインテリアにも専用のディテールが与えられた。

ポルシェ ケイマンGTS
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フロントのリップがやや張り出した形状となり、エアインテーク類にブラックアウト化が施されたインテーク類、これもまた標準装備となるスモーク仕上げのダイナミックライトシステムなどが目立つフロントフェイス。

同じくスモーク仕上げとなったテールランプ、ブラックで統一されたエグゾーストのアウトレットやディフューザー風のロアパネルなどが与えられたリアビュー。グッと精悍さが増した印象だ。

室内も既存モデルではオプションのスポーツシート・プラスやスポーツステアリングが標準で備わり、目につく部分の多くがアルカンターラ仕上げとなる硬派な雰囲気だ。ハイパフォーマンスモデルとしてのイメージを、シャープなコントラストを見せることで作り上げているといえるだろう。

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嶋田 智之
筆者嶋田 智之

本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと4つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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