プジョー 新型308・308SW 試乗レポート/今井優杏(2/4)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:阿部昌也
ボディサイズまで引き絞ってスマートに
しかもダウンサイジングされたのはエンジンだけじゃない。なんとボディ自体がちっちゃくなったのだ。
モデルは進化するごとに成熟を求められ、もっと快適な贅沢装備を、もっと高い安全性をと“もっともっと”を追求した結果、自然とモデルチェンジのタイミングで巨大化してしまう傾向にあることは否めない。
しかし今回308は全長-55mm、全幅-15mm、全高-45mmとダウンサイズし(プジョー公式リリース風に言うと『スリーサイズを引き絞り』←お正月太りの我が身を戒めてくれるいい表現ですね・涙)、都心部でも持ち余りのしない軽快なサイズ感を実現した。
対してSWは全長+70mm、全幅-15mm、全高-85mmとなっていて、もちろんその延長分は室内空間と荷室容量に充てられている。
あっぱれなのはこのダウンサイジングにおいて、ホイールベースのみは延長しているところ。308で+20mm、SWで+37mmと、走行安定性に貢献する工夫がなされていた。
プラットフォーム一新は12年ぶり
今回のフルモデルチェンジのキーのひとつとなるのは、すでに試乗記が公開されているシトロエンC4ピカソとC4グランドピカソ(←まだの方はこれを機にどうぞ、うふ)にも搭載されている、EMP2というモジュラー型プラットフォームだ。
自動車ギョーカイではこのモジュラー型、とかモジュール、みたいなワードが突然流行語大賞みたいに蔓延したのだけど、簡単にいえばこれは、これまでクルマごとにバラバラだったそれぞれの部品の規格や仕様を画一化することで製作コストを下げ、またどこの工場でも同じ品質を保つことが出来るようにした製造(または設計)工程のこと。
PSAプジョーシトロエンのEMP2に関しては、それに加え高張力鋼板やアルミ、複合素材を使用しマイナス70kgの減量に成功。もちろん軽さだけではなく、剛性の高いプラットフォームになっている。
PSAにとってもプラットフォームの刷新はなんと12年ぶりというから、その進化の振り幅は図り知れない。
[ダウンサイジングターボの気になる実力・・・次ページへ続く]
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