日本版コンシューマレポート -日産 ジューク ユーザー試乗レビュー-(3/6)
- 筆者: 桃田 健史
ジュークのユーザー評価・レビュー/インテリア
「インテリアの質感が意外と低かった(でもかっこいいが・・・)」(フジバヤシさん、茨城県)
このコメント、「ジューク」の商品性をうまく見抜いている。
この「意外と低い」という点、外観デザインからくる「錯覚」である。
つまり「ジューク」の超変形スポーティな外観は、300万円級の「フェアレディZ」、400万円級の「インフィニティFX」ですら適わない程の迫力がある。だから「ジューク」へのインテリアにも「過剰な期待」がかかる。
しかし、所詮170~180万円のコンパクトカーなのだから、かけられるコストも限定されて当然だ。
とはいえ、「バイオモーション」と名付けられた、外観デザイン同様の抑揚感タップリの室内造型は、「かっこいい」と感じる。バイクの燃料タンクをモチーフとしたセンターコンソールが「かっこいい」と感じる。スキューバダイビング用のフィンをイメージしたドアトリムが「かっこいい」と感じる。
バイクっぽいシリンダー形式のメーター類が「かっこいい」と感じる。レッド&ブラックを大胆に散りばめたカラーリングが「かっこいい」と感じる。
さらに、エアコン操作表示と走行モードが同一画面が切り替わるインテリジェントコントロールディスプレイが「かっこいい」と感じる。
「ジューク」はとてもかっこいい、スポーツカーなのだ。
室内空間と使い勝手を見ると「室内の広さ」3.5点、「乗り降り運転席」3.9点、「同後席」3.3点、「カーゴスペース」3.4点と、決して高得点ではない。
だが、こうした点をユーザー側は「スポーツカー要件としては折込み済み」なのだと思う。端的な広さ感や使い勝手より「ワクワクする気持ち良さ」が優先する。それがスポーツカーだ。「ジューク」はスポーツカーなのだ。
また、「ハンドルやペダルの位置」が3.9点、「シフトレバーの位置」が3.9点、「スイッチの使いやすさ、タッチ感」が4.0点と、スポーツカーとしての最低ラインの条件を十分にクリアしている。
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