トヨタ、既販車の緊急自動ブレーキを数千円でアップグレード
今や装備されていることが当たり前になりつつある、自動(被害軽減)ブレーキをはじめとした
ADAS(先進運転支援システム)は、日々目覚ましい進化を遂げている。そのため、自分の車は古いからとあきらめているユーザーも少なくないはずである。そんな中、トヨタから既販売車両の予防安全装置をアップグレードできるサービスがリリースされた。今回は今まさに注目を集めている「後付けできる予防安全装置」について見ていこう。
4180円+工賃、30分~1時間程度で施工可能
トヨタはこれまで、既販売車両に後付けできる安全支援装置を次々とリリースしているが、2020年9月より新たに旧世代のトヨタセーフティセンスの機能をアップグレードできるサービスを開始。Toyota Safety SenseのPCS(プリクラッシュセーフティ)による検知対象が車両のみの車に、昼間の歩行者検知機能を追加することができる。
費用は4180円(消費税込/工賃別)とお手頃。トヨタディーラーのサービスマンに確認したところ、作業内容はソフトウェアのアップグレードのみ。部品の交換や追加は不要で、作業に掛かる時間は30分~1時間程度。作業自体はその場で施工することが可能だという。
ただし工場の作業状況も日によって異なるので、事前の予約がおススメとのことだった。
このアップグレードにより、プリクラッシュセーフティ(対象車両)搭載車は、先行車だけでなく昼間の歩行者も検知可能になる。
※昼間の自転車と夜間の歩行者は対象外
人気車種とビジネスカーに対応
対象車種と年式、発売時期は下記表をご覧いただきたいのだが、日本で最も数多く出ているトヨタ車(アクアやノア・ヴォクシーなど)、さらにビジネスカー(JPN TAXIやライトバンのプロボックス・サクシード)にも対応する社会的意義は非常に大きい。
そして、価格もお手頃で、作業にも時間がかからないため、対象車種のオーナーには絶対にオススメしたいサービスである。
発売時期(予定) | 車種 | 年式 |
---|---|---|
9月10日 | アクア | 2015年11月~2018年4月 |
ヴィッツ | 2015年6月~2018年5月 | |
10月 | ノア・ヴォクシー・エスクァイア | 2016年1月~2019年1月 |
シエンタ | 2015年7月~2018年9月 | |
11月 | ポルテ・スペイド | 2016年6月~2019年7月 |
プロボックス・サクシード | 2016年8月~2018年11月 | |
JPN TAXI | 2017年10月~2019年3月 |
さらに古い車種に対応した踏み間違い加速抑制システムも販売中
今回のアップグレードサービスは、プリクラッシュセーフティ搭載車が対象となっているが、トヨタではこれまでさらに古い車種(2007年以降13車種※2020年7月現在)にも、後付けできる「踏み間違い加速抑制システム」と「踏み間違い加速抑制システムII」を販売。取付けで切る車種には、日本で爆発的に売れた3代目プリウスを含む多数の車種に対応しており、65歳以上なら補助金も支給される。
65歳以上のドライバーはもちろん、該当車を保有する親をもつ世代にも導入を検討して欲しい装備だ。
「対歩行者」と「ペダル踏み間違い」による事故防止に期待
今回ご紹介したアップグレードサービスや踏み間違い加速抑制システム以外にも、ダイハツ、スバル、マツダなど各自動車メーカーやカー用品店でも、後付けできる予防安全装置は数多くリリースされている。
もちろん、あくまで既存のシステムの一部を補完することが目的であり、最新の予防安全装置には敵わないかもしれない。しかし、どちらも、現在の交通事故で問題となっている「対歩行者」と「ペダル踏み間違い」の事故を抑制するには十分な効果が期待できる。
※工賃の記載が含まれていませんでしたので、一部表記を修正いたしました(2020年9月25日:編集部注記)
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