トヨタ、2017年のWRC復帰に向け邁進

トミ・マキネン チーム代表の強力なリーダーシップのもと順調に進行中

トヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏とラリー参戦マシン「ヤリス WRC」

TOYOTA GAZOO RacingのWRCプロジェクトを担う各組織のリーダーが、11月末、富士スピードウェイに集結した。

豊田章男 チーム総代表、トミ・マキネン チーム代表、嵯峨宏英 チーム副代表、トヨタモータースポーツGmbH(TMG)佐藤俊男社長 の4名は、本格的に車両製作に着手するにあたり、改めてプロジェクトの目標、想いを共有し、成功に向けて結束を固めた。

◎フォトギャラリー

(左から)佐藤俊男氏、トミ・マキネン氏、豊田章男氏、嵯峨宏英氏

話し合いの中で、豊田章男氏は、「ラリーにおけるクルマづくりは理論だけでない“それぞれの道”に合わせた現地現物のクルマづくり。そこには、もっといいクルマづくりを目指すトヨタが改めて学ばなければいけないことがたくさんある。それを実践するマキネン氏に我々は大いに学ばなければならない」と話し、マキネン氏の牽引するチームに期待が高まっている。

2015年4月に発表したとおり、TOYOTA GAZOO Racingは、2017年のWRC復帰に向け、トミ・マキネン氏をチーム代表に迎えた。同氏に協力をお願いすることに至った経緯は、豊田氏と同氏が想いを交わす中で、彼の豊富な経験を生かし、少数精鋭で勝てるクルマづくりに協力してほしいという想いからだったという。

豊田章男氏とトミ・マキネン氏

現在TOYOTA GAZOO Racingは、マキネン氏の強力なリーダーシップのもと、フィンランドを拠点に参戦準備を進めている。チームを構築中の同氏のもとには、経験豊富で熱意あるスペシャリストが集まってきており、この新しい挑戦の成功に向け、現在約40名のスタッフが絶え間ない努力を続けている。

マキネン氏は「参戦までの準備時間が非常に限られているので、難しいプロジェクトですが、プロフェッショナルで対応力のあるチームを構築してきました。チームメンバーの献身的な働きによって、当初のスケジュールと目標を達成できる見通しが立ちました。もちろんまだまだやるべきことはありますが、準備は整っています」と述べた。

WRC通算24勝、4年連続ドライバーズチャンピオンに輝いたトミ・マキネン氏のもとで、TOYOTA GAZOO RacingはヤリスWRCを最高のレベルに仕上げていく。プロジェクトの次の重要なステップとなる車両テストは、2016年春の開始を予定している。

テストの様子テストの様子テストの様子テストの様子テストの様子

トミ・マキネン氏へ質問

Q. ヤリスの組み立てはもう始まっていますか?

A. 今車両の設計を行っています。技術チームのエンジニアたちはスケジュールに間に合うようサプライヤーと協力し、そして何より勝てるクルマをつくるため、絶え間ない作業を続けています。ヤリスの組み立ては、まもなく始まります。

Q. TMGはプロジェクトに参加しているのですか?

A. はい。TMGは我々の重要なパートナーで、エンジンの設計と製作を担当しています。ヤリスを強いクルマにするために、彼らとは密に作業を続けていきます。

Q. TOYOTA GAZOO Racingチームはどこに拠点を置くのですか?

A. チームはフィンランドを拠点とし、日本のチームとして登録します。2016年のオペレーションに必要なワークショップとデザインオフィスはプーポラに位置しています。現在も日本のTOYOTA GAZOO Racingのメンバーが定期的に訪問し、密に連携しながらプロジェクトを進めています。このプロジェクトをラリーが国技とも言われ、ラリーへの誇りに溢れるこの国で運営できることを非常にうれしく思っています。車両テストにも多くのオプションが提供でき、開発にも非常に適した場所です。しかし、ワークスチームの拠点、そして2017年に必要な施設としては別の場所も検討中です。

Q. TOYOTA GAZOO Racingの成功のカギは何だと考えていますか?

A. トヨタは現在、世界最大の自動車メーカーですが、同時にスリムで効率のよい運営で知られています。WRCチームに関しても同じように、少数精鋭チームを作りたいと考えています。私が三菱チームのドライバーだったころと同じ志で、勝つために必要なことは、予算やスタッフの数ではありません。一番大切なのは、同じ目的を持った仲間と喜びを共有し、リラックスして仕事ができる雰囲気だと考えています。トヨタのやり方に倣い、「I Love Cars!」の精神、そして皆が楽しんで仕事をしているというところを世界の人々に見せていきたいと思っています。

Q. テストスケジュールはどのような予定ですか?

A. テストは2016年の春に開始の予定です。フィンランドおよび世界中でテストを行うため、集中したスケジュールがすでに組まれています。

Q. チーム編成は完了していますか?

A. チームは徐々に拡大中で、まだいくつかのポジションには空きがあります。このプロジェクトに全力投球でき、大きな家族のような我々のチームの一員になってくれるメンバーを探しています。我々は手を取り合って皆で協力しあって作業をしています。強い個性がありながら、チームに溶け込める人が、我々が求める人材です。

Q. 2017年のドライバーは決まっていますか?

A. 3台が難しければ、少なくとも2台は出せることを願いながら、様々なドライバーと話し合いをしているところです。

Q. 主なチームメンバーを教えてください。 

A. オペレーションディレクター:ラウリ・リーピネン

スポーティング・ディレクター:ヤルモ・レーティネン

技術チーム(設計・開発):

マイケル・ゾトス、トム・フォウラー、ミッコ・ルオホ、サイモン・キャリアー

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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