ホンダ N-BOXの一部改良で追加された電動パーキングブレーキとACC追従機能って何? 疲労軽減につながる便利機能だった!

  • 筆者: 青山 尚暉
  • カメラマン:ホンダ/MOTA編集部
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日本でもっとも売れているクルマの代表格、ホンダ N-BOXが2021年12月16日(木)に一部改良を行った。そのハイライトは、すでにホンダの軽自動車、N-WGNやN-ONEにも搭載されている電子制御パーキングブレーキ、および渋滞追従型ACC(アダプティブクルーズコントロール)の新搭載だ。

ズバリ、これはN-BOXにとって大きな進化、使い勝手、商品力の向上となると断言したい。今回はN-BOXに追加された2つの新しい機能について紹介しよう。

目次[開く][閉じる]
  1. 2つの便利機能を備えたホンダ N-BOXは一部改良でありながらも大きく進化した!
  2. 左足の負担が激減! 便利なパーキングブレーキを装備
  3. 渋滞時の追従も可能なアダプティブクルーズコントロール

2つの便利機能を備えたホンダ N-BOXは一部改良でありながらも大きく進化した!

電子制御パーキングブレーキ、および渋滞追従型ACCの搭載は、今さらの感もアリだが、それは現行型の2代目N-BOXのデビューが2017年であり、その時点で軽自動車用の電子制御パーキングブレーキをホンダが持っていなかったことが理由である(ホンダの軽自動車初搭載は2019年のN-WGNから)。

そしてマイナーチェンジでおいそれと追加装備できるわけではない高度な先進運転支援機能だからでもある。

今の軽自動車はターボモデルはもちろん、ターボ”じゃないほう”のNAモデルでも、高速道路を無理なく走ることができる。

一家に一台のファーストカーとしても十分に使える動力性能、居住空間、使い勝手を備えているだけに、高速道路走行の機会もあるロングドライブ派にとってACCはかなり有用な装備、機能と言えるのだ。

その上で、これまでのN-BOXの渋滞追従機能なしのACCは、例えば日産 ルークスの渋滞追従機能付きACCを含むプロパイロット(三菱 ekスペースのMIパイロット)に対して、大きく見劣りしていたのも事実なのである。

では、N-BOXにとって「大きな進化、使い勝手の向上」とは、それを踏まえてどういう意味なのか。ふたつの機能に分け、筆者の実体験を踏まえて詳しく説明したい。

左足の負担が激減! 便利なパーキングブレーキを装備

まずは電子制御パーキングブレーキだ。筆者もそれが付いたクルマに長年乗っているが、この先、これがないクルマは所有しない!! と思っているほど便利で快適な機能と断言したい。N-BOXで言えば、まずは足元左側の足踏み式ブレーキがなくなったことで、足元がすっきりするのと同時に、パーキングブレーキをかけるたびに、ペダルをギューっと踏む左足の負担もなくなる。

そして何と言っても、信号待ちやスーパーマーケットなどの料金所で一時停止する際、ブレーキを踏むだけでパーキングブレーキが自動で作動するから、ブレーキペダルを踏み続けなくていいことになる。

発進時は、アクセルペダルを踏めば電子制御パーキングブレーキは自動で解除され、パーキングブレーキの操作なしで発進できるから、本当に便利で快適。

発進、停止を繰り返す渋滞時にはとくにありがたみを感じることになり、右足の負担だけでなく、靴底の減り!?も低減するのである。電子制御パーキングブレーキを一度経験すると、それがないクルマでブレーキを踏み続けなくてはならない行為が腹立たしくさえ思えるほどだ(個人の感想です)。スーパーマーケットなどの料金所でチケットを取る際、窓から身を乗り出すことで、うっかりブレーキを踏む力が緩まり、クルマが前に出てしまう危険からも回避される点も見逃せないポイントだ。

渋滞時の追従も可能なアダプティブクルーズコントロール

その電子制御パーキングブレーキとセットでN-BOXに加わったのが、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の渋滞追従機能だ。これまでのN-BOXのACCは約35km/hから上の速度域でしか作動しなかった(渋滞追従機能なし)。

それでも高速巡航時にはペダル操作から解放され、それなりのありがたみを感じることができたのだが、しかしACCのありがたみを身に染みて感じられるのは、くどいようだが、むしろ渋滞時。その場面でこれまでの足踏み式パーキングブレーキだったN-BOXのACCは機能しなかった。今となっては旧式のACCと言わざるを得ない。

が、一部改良以降のN-BOXであれば、高速道路、自動車専用道路上の0~135km/hという速度域でACCを機能させることができ、運転負荷の軽減に直結。

ロングドライブも快適なまま、行えることになる。前車がいれば一定の距離を保って設定した速度を上限に追従走行してくれるから、個人的にはプレ自動ブレーキと呼んでいたりするのだ。

結果、追突事故を未然に防げ、また、車間を詰めすぎたあおり運転と勘違いされることもなくなる多大なるメリットさえあるのである。設定速度域が135km/hまでになったことで、一部高速道路区間の最高速度120km/hにACCが余裕で対応できるようになったことも歓迎すべき点だろう。

もちろん、渋滞追従を行えるようになったことで、渋滞時の頻繁なアクセル、ブレーキ操作による右足の疲労も劇的に低減するはず。頻繁なペダル操作で足がつる!? なんてことも回避できたりする。

つまり、電子制御パーキングブレーキは日常で、渋滞追従機能付きACCは高速道路や自動車専用道路で大活躍必至の、一段と快適で疲れない運転、さらには安心さえもたらしてくれる先進運転支援機能のひとつというわけだ(将来の自動運転に欠かせない機能でもある)。

そうした機能が全グレードに惜しみなく標準装備されている点も、ホンダの良心と言えるのではないか。これでN-BOX最大かつ数少ないウィークポイント!?が一気に解消されたと言ってもよく、軽自動車界の王者、N-BOXの商品力、魅力がこれまで以上に高まったことは間違いないところなのである。

【筆者:青山 尚暉】

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青山 尚暉
筆者青山 尚暉

学生時代はプロミュージシャン、その後自動車専門誌2誌の編集を経てフリーのモータージャーナリストに。現在は自動車業界だけでなく、愛犬のラブラドールとジャックラッセルとともに、愛犬との快適で安全なクルマ旅を提案するドッグライフプロデューサーとしても活動中。また、クルマのパッケージを寸法で比較するため、独自の計測ツールを開発。1台につき25項目以上を詳密計測。実用性の目安として、記事中で展開している。現在、自動車用純正ペット用アクセサリーの企画、開発も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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