【2024年】ホンダ 新型N-BOXの価格は164万8900円から! おすすめグレードや装備、先代からの乗り換え時の注意点などを解説

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:本田技研工業/MOTA編集部

新型N-BOXの価格(販売店調べ)

新型N-BOXで販売されるラインアップは先代モデルと同じく2種類。スタンダードモデルの「N-BOX」と、カスタムモデルの「N-BOX CUSTOM(カスタム)」です。N-BOX カスタムにのみ、ターボ仕様がラインアップされています。

下記はホンダの販売店に調査をした結果判明した価格です。

●スタンダード:2WD 164万8900円/4WD 178万2000円

●スタンダード・ファッションスタイル:2WD 174万7900円/4WD 188万1000円

●カスタム:2WD 184万9100円/4WD 198万2200円

●カスタム・コーディネートスタイル:2WD 205万9200円/4WD 219万2300円

●カスタムターボ:2WD 204万9300円/4WD 218万2400円

●カスタムターボ・コーディネートスタイル:2WD 216万9200円/4WD 230万2300円

新型N-BOXの主要装備

●スタンダード

ホンダセンシング(衝突被害軽減ブレーキ+運転支援機能)、電子制御パーキングブレーキ、フルLEDヘッドランプ、左側スライドドアの電動機能、ロールサンシェード、4スピーカーなど。

●スタンダード・ファッションスタイル

(スタンダードの装備に加えて):専用デザインのホイールキャップ、オフホワイトのドアミラーカバーやアウタードアハンドルなど。

●カスタム

(スタンダードの装備に加えて):フロントマスクやテールゲートスポイラーなどカスタム専用の外装パーツ、14インチアルミホイール、運転席と助手席のシートヒーター、インテリアイルミネーション、6スピーカーなど。

●カスタム・コーディネートスタイル

(カスタムの装備に加えて):右側スライドドアの電動機能、フルプライムスムースシート生地、後席のアームレスト、専用デザインの14インチアルミホイールなど。

●カスタムターボ

(カスタムの装備に加えて):右側スライドドアの電動機能、プライムスムース&トリコットコンビシート生地、15インチアルミホイール、パドルシフトなど。

●カスタムターボ・コーディネートスタイル

(カスタムターボの装備に加えて):外観のダーククロームメッキ加飾、コーディネートスタイル専用の15インチアルミホイール、フルプライムスムースシート生地など。

新型N-BOXのレビュー・評価

外観

4.0

★★★★☆

内装・居住性

5.0

★★★★★

走行性能

3.0

★★★☆☆

運転のしやすさ

4.0

★★★★☆

乗り心地

4.0

★★★★☆

燃費

4.0

★★★★☆

価格の割安度

4.0

★★★★☆

良かった点

・前後席ともに居住性が快適で内装も上質

・荷室が広く自転車の積載性をさらに向上している

・近距離衝突軽減ブレーキなど安全装備を一層充実させた

気になった点

マイルドタイプを含めてハイブリッドが用意されない

スタンダードに設定された割安なターボが廃止された

ライバル車と違ってSUV風のモデルが選べない

新型N-BOXのエンジンやプラットフォーム、ボディサイズは先代と同様

新型N-BOXの概要ですが、エンジンやプラットフォームなどの主要部分は先代型と共通です。

軽自動車なので全長と全幅は規格枠いっぱいの寸法で、これも先代型と同様です。以前からN-BOXは車内の広さを最大限度に追求してきたので、外観や車内の広さも先代型に似ています。

新型N-BOXのエクステリア(外観)|フロントグリルは標準、カスタムともに個性的なデザインに

新型N-BOXのボディタイプは、先代型と同じくスタンダードとカスタムに分けられます。

スタンダードのフロントマスクに注目してみましょう。先代型と同様、ヘッドランプは丸型にデザインされています。またフロントグリルも変更されており、小さな丸い穴がたくさん空いた形状です。

新型N-BOX カスタムのフロントグリルは光沢のあるブラックで、見る時の角度によって陰影が変わる緻密な造形です。

開発者によると「スタンダード、カスタムともに、威圧感の生じるデザインにはしたくなかった」とのことで、カスタムも先代型に比べると少し控え目な表情になっています。

新型N-BOXのインテリア(内装)|メーター位置を調整して前方が見やすくなった

新型N-BOXの内装は、インパネが大きく変わりました。先代型はメーターを高い奥まった位置に装着して、視線移動を抑えていましたが、小柄なドライバーには前方が見にくく圧迫感も生じていました。

そこで新型N-BOXのメーターは、ステアリングホイールの奥側に装着する一般的な形状に改めています。インパネの上面を平らに仕上げ、前方視界をスッキリさせました。

新型N-BOXのシート|後席の座り心地がしなやかになり改善

新型N-BOXの車内の広さは、前述の通り先代型とほぼ同じですが、後席の座り心地は改善されています。

先代型は座面の柔軟性が乏しく、座り心地と体の支え方に不満を持つ方もいましたが、新型N-BOXの後席は座り心地がしなやかになり、腰の安定性も向上しました。

新型N-BOXの収納設備|グローブボックスの容量が先代比で約2倍に

新型N-BOXの収納設備も進化しています。グローブボックスの容量は、先代型の2倍になり、インパネのトレーも大きくデザインされて使いやすいです。特にスタンダードの場合、インパネの表面を家屋の壁材のように仕上げ、トレーはコルクのような質感です。

開発者は「ベージュの部屋の出窓に、コルクのトレーを置いて、リラックスしているイメージ」と説明しました。荷室の左右に装着された収納設備もサイズを拡大して、中に入れた小物類が見やすくなっています。

新型N-BOXの荷室|自転車を積み込みやすい形状に進化

新型N-BOXの荷室の広さも注目されます。後席の背もたれを前側に倒すと、座面も連動して下がり、大容量の荷室に変更できます。

この機能は先代型と同じですが、新型では、広げた荷室の床にヘコミを設けました。自転車を積む時、この部分に車輪を乗せると、積みやすいです。積んでいる自転車が倒れにくい配慮もされています。

新型N-BOXの先進安全機能|近距離衝突軽減ブレーキなどを装備

新型N-BOXのホンダセンシングも進化しており、車両に近い部分の衝突事故を防ぐ近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能を新たに採用しています。

先代型から新型N-BOXに乗り換える際の注意点

先代型から新型N-BOXに乗り換える際に注意したいのは、バリエーションの縮小です。助手席を57cm前後に動かせるスーパースライドシート仕様と、スタンダードのターボは廃止されました。

開発者は廃止の理由を「売れなかったから」と述べていますが、スタンダードのターボは、装備内容と価格に問題がありました。

先代N-BOX ターボの正味価格(実際の価格)はNA(ターボがないノーマルエンジン)仕様からプラス7万円程度と割安だったのにも関わらず、サイド&カーテンエアバッグや右側スライドドアの電動機能を合わせて装着したことで、先代N-BOX Lターボグレードの価格はノーマルエンジンのLグレードに比べて約20万円高かったのです。

そして先代N-BOXの場合、ターボの駆動力はノーマルエンジンの1.6倍に増えますが、WLTCモード燃費は5%しか悪化しません。

新型のデザインコンセプトは「威圧感の生じるデザインにはしたくない」というもので、これを明確に反映させた本命はスタンダードでしょう。背の高い軽自動車にとってターボは効率価格が良いにもかかわらず、力をいれたスタンダードからターボが廃止されたのは残念です。

スタンダードのターボも、装備と価格のバランスを見直して残すべきでした。グレードの選択肢が狭まった点に注意しましょう。

新型N-BOXの買い得グレード|おすすめはスタンダードだ

新型N-BOXのグレード構成は冒頭に示した通りで、スタンダードとスタンダード・ファッションスタイル、カスタムとカスタム・コーディネートスタイル、そのターボ仕様となります。

新型N-BOXの最も買い得なグレードはスタンダードです。価格は164万8900円で、先代N-BOXのLグレードに比べると4万9500円値上げされましたが、先代型でオプションだったサイド&カーテンエアバッグなどが標準装着されています。

また、安全装備も新型で進化したので、価格の割安度は同程度か、実質的に少し値下げされています。

オシャレなホイールなどが標準装備されたファッションスタイルも、スタンダードから約10万円の上乗せで用意されます。この仕様は割安ではありませんが、デザインが気に入ったのであれば、選ぶ価値はあるでしょう。

外観のカッコ良さを重視するなら、新型N-BOX カスタムを検討しましょう。新型N-BOX カスタムには、ノーマルエンジンに加えてターボも用意され、スタンダードに比べて価格は20万円上まわります。価格アップは大きいですが、ターボのほかに、右側スライドドアの電動機能やパドルシフトなども加わります。ターボの正味価格は約7万円です。

長距離を移動する機会の多いユーザーには、加速時や長距離移動でストレスがないカスタムターボも注目度の高いグレードです。

以上のように、新型N-BOXではスタンダードが買い得で、上級指向のユーザーには新型N-BOX カスタムターボを推奨します。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:本田技研工業/MOTA編集部】

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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