スバル フォレスター燃費レポート|4代目・E型(現行最終)、2Lノンターボモデルの実燃費を徹底検証(5/6)

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スバル フォレスター(NA)実燃費レポート|総合評価

スバル 4代目フォレスター(E型) 総合実燃費:13.4km/L

4代目の最終型フォレスターは、燃費こそ同クラスの水準レベルに留まるが、モデル末期ながら未だトップクラスの魅力を備えたミドルSUVであった。これこそ「モデルサイクル中の車を丁寧に育てていく」というスバルの姿勢の賜物であり、そういった意味でも4代目フォレスターはスバルらしさが非常に濃いモデルと言える。

特にテストに使った2.0iアイサイトは内容を考えたらコストパフォーマンスが非常に高く、「車に強い関心はないけど、雪道を走ることが多いのでジャンルはSUVが良くて、4WDや高性能な安全装備は欲しい」といった人にはドンピシャの車だ。

また、新鮮味が落ちたモデル末期には内容が伴ったお買い得モデルで販売台数を維持するというスバルの商品企画力や営業力に感心すると同時に、モデル末期でも堅実に売れている理由もよく分かった。

スバル フォレスター(NA)実燃費レポート|総合評価
車種名実燃費パワートレイン

スバル フォレスター(NA)

13.4km/L

2L/ガソリン

日産 エクストレイル

2014年計測・4WD

12.8km/L

2L/ガソリン

日産 エクストレイルHV

2017年MCモデル・4WD

15.6km/L

2L/ハイブリッド

マツダ CX-5

2017年計測・4WD

17.1km/L

2.2L/ディーゼル

スバル フォレスター(ターボ)

2017年計測・E型・4WD

12.8km/L

2L/ガソリンターボ

スバル フォレスターとは

4代目フォレスターは普段は普通のクルマとして使えて、荷物もたくさん詰めて、悪路も走れる、というミドルSUVとしては比較的オーソドックスなコンセプト、成り立ちとなるモデルだ。

このクラスは国内でもライバルが多く、中でもマツダ CX-5や日産 エクストレイルは堅実に売れ続けている。そんな中フォレスターが個性として選んだのは、「悪路走破性」というステータスだ。もともとスバルは悪路走破性に対して一定の評価があり、特に4WDシステムについては一日の長がある。

乗用車ベースにしては高い最低地上高や、X-MODEの設定など、ミドルSUVとしては世界トップクラスの悪路走破性を備える。

プラットホームはSIシャーシを使う。エンジンは、スバルの中では新世代となるFB型の2リッターNA(オーソドックスなポート噴射、最高出力148馬力&最大トルク20.0kgm)とFA20型の2リッター直噴ターボ(最高出力280馬力&最大トルク35.7kgm)を搭載。トランスミッションはそれぞれにCVTが組み合わされ、2リッターNAの一部グレードには6速MTも設定される。さらに2リッターNAのCVTにはアイドリングストップも装備され、カタログに載るJC08モード燃費は以下の通りとなる

・2リッターNA+6速MT:13.4km/L

・2リッターNA+CVT:16.0km/L

・2リッター直噴ターボ+CVT:13.2km/L

なお、エコカー減税は2リッターNA+CVTが取得税20%、重量税25%減税が適応となる。

駆動方式は全グレードでスバル伝統の4WDのみの設定で、4WDのシステムは全グレードが前60:後40の前後駆動力配分を基本に、状況の変化に応じて前後駆動力となるアクティブトルクスプリットAWDを使う。さらに今回テストに使った2.0iアイサイトを除くグレードには、オンにすると悪路でのスタックの際の脱出などのためトラクション(駆動力)をさらに上げ、悪路などの急な下り坂で一定のゆっくりとしたスピードを維持するヒルディセントコントロールが作動するXモードも装備される。

自動ブレーキと運転支援機能に関してはアイサイトver.3がCVT搭載車の全グレードに標準装備される。

アイサイトver.3は2つのステレオカメラからの情報を基盤に、停止まで対応するアダプティブクルーズコントロール(以下ACC)、車線逸脱を抑制するアクティブレーンキープ、緊急ブレーキ機能、ギアの選択を誤ってコンビニなどの店舗に突っ込むような事故を防ぐAT誤発進抑制制御、バックの際の誤発進を防ぐAT誤交代抑制制御から構成される。

フォレスターに搭載されるアイサイトver.3の緊急ブレーキは、国が行うJNCAPのテストにおいて、車のような物体に対しては50km/h、成人の単純な飛び出しには60km、子供の単純な飛び出しには40km/h、成人の遮蔽物からの飛び出しには40km/hでの停止が確認されており、モデル末期ながらミドルSUVではトップクラスの性能を備えている。

さらに2リッター直噴ターボを搭載する最上級グレードの2.0XTアイサイトには標準装備、テストに使ったベーシックグレードの2.0iアイサイトとMT車以外の2リッターNAを搭載するグレードにはオプションで、斜め後方を監視し進路変更などの際の事故防止に絶大な効果があるスバルリアビークルディテクション(後側方警戒支援システム)と、夜間遠くまで見通せるハイビームを積極的に使うアダプティブドライビングビームがセットになった「アドバンスドセーフティパッケージ」も設定される。

スバル 4代目フォレスター、モデルチェンジの過程

・A型:フルモデルチェンジ 2012年11月

・B型:一部改良 2013年10月

⇒主に装備内容の見直し

・C型:改良 2014年11月

⇒シャークフィンアンテナの装着などによる内外装の質感向上、ハーマンカードンサウンドシステムの設定など

・D型:大幅改良 2015年10月

⇒外装・内装デザインの変更

⇒アイサイトver.3に変更、アドバンスドセーフティパッケージの設定

⇒走行性能に関わる装備品の変更、燃費改善

・E型:改良 2017年3月

⇒65km/hからだったアクティブレーンキープの作動速度域を60km/hからに拡大、2.0iアイサイトの追加

[Text:永田恵一]

スバル フォレスター(NA)の主要スペック
車種名スバル フォレスター(4代目)

グレード

2.0i-L アイサイト

駆動方式

AWD

トランスミッション

リニアトロニックCVT

価格(消費税込)

2,689,200円

カタログ燃費

16.0km/L

全長

4,610mm

全幅(車幅)

1,795mm

全高(車高)

1,715mm

ホイールベース

2,640mm

乗車定員

5人

車両重量(車重)

1,510kg

エンジン

FB20型

2.0L水平対向4気筒

排気量

1,998cc

エンジン最高出力

109kW(148PS)/6200rpm

エンジン最大トルク

20.0kgf-m(196N・m)/4200rpm

燃料

無鉛レギュラーガソリン

タイヤサイズ

225/60R17

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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