【試乗】三菱 アウトランダーPHEV・デリカD:5・パジェロ オフロード試乗レポート/永田恵一(2/3)
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:和田 清志/三菱自動車工業株式会社
デリカD:5クリーンディーゼルは急坂もガンガン登るパワフルなミニバン
デリカD:5のクリーンディーゼルは2012年12月の発表以来、SUVの高い悪路走破性とミニバンの居住性を融合したデリカD:5にはピッタリのパワーユニットを搭載していることもあり人気が高まっているモデルだ。
8月7日にはクリーンディーゼル車の発進加速性能やアクセルレスポンスの向上といった一部改良を受けた(試乗したのは一部改良前のモデルと思われる)。
◎関連記事:三菱、『デリカD:5』クリーンディーゼルエンジン搭載車の動力性能を向上させ発売(2014年8月7日)
デリカD:5の4WDシステムは電子制御カップリングで後輪への駆動力を伝達する電子制御4WDだ。4WDのモードはFF状態となる2WD、アウトランダーPHEVのノーマルモードと同じようにスタートから常時リアにも数%駆動力を掛けクルマが不安定になりやすいエンジンブレーキの状態でも高い走行安定性を確保し、前後駆動力配分は状況に応じてクルマの方で最適なものを選んでくれる4WD、前後駆動力配分が50:50になるロックモードの3つが用意される。
オフロードの走破性はトップレベル
デリカD:5のクリーンディーゼルでオフロードコースを走ると乗用車ベースのSUVと変わらない、というより乗用車ベースのSUVとして見てもトップレベルと思えるオフロード走破性を持っていることに驚かされた。
最低地上高やタイヤとフロントバンパー下部を結んだ線の角度であるアプローチアングルといった各種グランドクリアランスに余裕があることに加え、ディーゼルエンジンも走り出しに若干アクセル操作に対するレスポンスの悪さを感じる面もあるが(最近の一部改良で改善されていることを願いたい)、走り出してしまえば36.7kgmという3.5リッターガソリンエンジン並みに強大なトルクを生かしてオフロードの急坂もガンガン登ってくれる。
さらに全高が高いクルマでありながらコースにある30度のキャンバー路(バンクのようになったコーナー)を不安なく走れることにも頼もしさを感じた。
※法規で45度まではバンクのようなところでも転倒してはいけないというルールになっているので30度で転倒することはないのだが、それでも慣れた人でもない限り30度のキャンバー路というのは不安なものだ。
オフロードコースでデリカD:5に乗ってみると「オフロードもガンガン走れるミニバン」というコンセプトの面白さを改めて実感し、根強いファンや長年乗っているユーザーが大勢いることがよく理解できた。
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